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@itan-journ@l praha

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『ドント・ブリーズ』こういう映画だったとは・・・ネタバレはダメ、ゼッタイ!



      



観て来ました、ドント・ブリーズ。大金が隠されているという盲目の老人の家に三人の泥棒の若者が押し入ったら、その老人は視覚以外は驚異の能力を持つ殺人マシーンでした、というお話ですが・・・。いい意味で「えっ、こういう映画だったのか」と裏切られる作品でした。

1行あらすじを聞いた限りでは「因果応報、ザマー!」となって溜飲が下がる話なのかな~って思ったんですが、泥棒側の若者、特に紅一点のロッキー(ジェーン・レヴィ)ちゃんには色々と事情があって泥棒してるんですよね。育児放棄、アルコール中毒、失業中の母親とその彼氏がいる劣悪な家から幼い妹を連れて家を出たいという目的があって。んで仲間たちと盗みを働いては盗品を売ってお金を作っているんですが、盗みの元締めからは足下を見られててアガリを出してもほとんどピンハネされているという状態。

ロッキーちゃんの仲間はアグレッシブなマネー(ダニエル・ゾヴァット)とお坊ちゃん風のアレックス(ディラン・ミネット)です。アレックスのパパは警備会社に勤めているので、そこから警備システムの裏側をついて簡単に家宅侵入ができるというわけです。舞台はかつて自動車産業で栄えたけれど今は廃墟が多いデトロイトということで、警察を呼んでも来るのにえらい時間がかかるという制約も効いています。まどろむロッキーちゃんの指先に止まったテントウムシをアップで映した画像は、ちょっとソフィア・コッポラ風?デトロイトで青春ホラーっていうと「イット・フォローズ」を思い出しますね。

ある日、仲間のマネーが近所に盲目の老人宅があり、そこには彼の娘が自動車事故で亡くなった際に加害者から支払われた大金の示談金が保管されているという情報を持って来ます。それは彼らにとってもかなりのデカい山。でもうまく行けばもう盗みを働く必要もないし、家を出ることも出来る・・・ということでロッキーちゃんたちは決行を決意します。

ところが・・・ギャー!という話なんですね。その家に住んでいるのは盲人だけど筋肉ムキムキの退役軍人のおじいちゃん(スティーヴン・ラング)。最初は軽い仕事かと思って忍び込んだものの、あっという間にマネーが射殺されロッキーちゃんとアレックスはお金を取ったものの、老人の家の中に閉じ込められてしまい ます。ちょっとでも物音を立てたら、殺られる・・・それこそ息をする音でさえも聞き分ける老人、すなわち「ドント・ブリーズ」なんですが実はそこまで老人の感覚が研ぎすまされているかというと、そうでもない。同じく盲目の凄腕刺客で比較すれば、座頭市の方がずっとシャープな印象です。私が「ドント・ブリーズ」というタイトルから想像したのはキョンシーですね。キョンシーが至近距離に来たら息を止めないと殺られるんですよ。テンテンちゃんたちが息を止めてキョンシーが通り過ぎるのを待つシーンは今でもよ~く覚えていて、苦しくなります(自分も息を止めていたから)。




※ここからネタバレします。

















怖い、怖いと評判を聞いていたので、疲れていない体調がいい時を選んで鑑賞したわけなんですが。途中まで「うーん、これ怖いかなあ。思ったより普通じゃね?」という感じ。しかし、ロッキーちゃんとアレックスが地下室に隠れてから驚愕の事実が発覚するわけです・・・。地下室の電気を付けたら、そこに拘束された誰かいるんですよ。ヒイッ!「マーターズ」か?とビックリするんですが。

それは若い女性で天井と繋がっている拘束具を付けられ、口にはガムテープが貼られていました。彼女はロッキーちゃんたちにある新聞記事の切り抜きを見せます。それは彼女、シンディー(フランシスカ・トロシック)が昔老人の娘を車で轢き殺してしまったが、無罪放免になったという記事でした 。娘を殺された老人はシンディーを誘拐監禁していたのです。シンディーが繋がれている座敷牢みたいなスペースがあってそこには下にマットレスが、壁にはクッションが敷き詰められているという、噂に聞く精神異常者の自殺を防ぐ為の部屋のようで、それも怖いんですね。

ロッキーちゃんたちはシンディーを助け出し地下室から外に通じるドアを開けますが、ドアが開いたと思ったらそこには老人がいて銃で撃って来るのでした。流れ弾によりシンディーが死亡。シンディー死亡に気付いた老人は彼女を抱き上げて号泣。ジジイが「マイベイビー!」と言っていたので「?」となるわけです。シンディーは亡き娘のかわりなのか?とも思うのですが・・・。

そこからまた暗闇の地下室での悪夢の様な追いかけっこ が続きます。しかしアレックスは何回も「死んだ!」と思ったのにしぶとく生きてます。ジジイから至近距離で撃たれたりしてるように見えるんだけど。まあ彼が生きてないとダメなんですが。二階にある娘の部屋だった場所から、通気口を通じて逃げるロッキーちゃん。途中でジジイの飼ってる猛犬が通気口の中に入って追っかけて来るんですよ。この猛犬の助演っぷりもよかったですね。犬とはいえジジイをしっかりサポートして、なかなかに嫌~な手ごわい敵でした。たしか動物タレントのアカデミー賞的なものもあったと思うので、この犬は是非ともノミネートされてほしいですね。

なんだかんだでロッキーちゃんはジジイに捕まってしまうんですが。目が覚めた時はシンディーがいたクッションの座敷牢にいて、拘束されていたんですよね。マネーやアレックスはすぐに殺されていたのに、ロッキーちゃんは何故生かされているんだろう。やっぱ女だからワイセツ目的?とも思うんですが、私の想像の斜め上を行く理由でした。ジジイは亡くなった娘のかわりになる子供をシンディーに産ませる為に監禁していたのです。ジジイによるとシンディーは妊娠しており、死んだシンディーを抱き上げて「マイベイビー」と言ってたのは腹の中の子に対して呼びかけていたんですね。

だから今度はロッキーちゃんがシンディーの代わりになるんですよ。レイプされるのか?と思ったら、ジジイは冷蔵庫を開けて何かをあたため始めます。ロッキーちゃんに何か薬を飲ませようとしているのかと思ったんですが、 ジジイはあたたまった白濁した液体をスポイトに入れます。「俺はレイピストじゃねえ。9ヶ月だ、9ヶ月我慢して子供を産めば自由にしてやる」と言い、スポイトをロッキーちゃんに挿入しようとするんですよ。うげー!!!!もうここから盲目老人から逃げるというただのホラーじゃなくなり、圧倒的なクレイジーさが加わって何か別次元のものになるんですよね。

前半の盲目老人アクションは、もはや前フリ・・・。やっぱりどこか病んじゃった人の内面ってのが本当に一番恐ろしいんですよ。私が今まで観て来た映画で子供を渇望し過ぎて狂っちゃったキャラクターというのはだいたい女性でしたが(そんでもってロクなことにならない)、このようなジジイがってのは珍しいパターンです。百歩譲って娘を失った悲しみがあるいうのは理解出来なくもないんで すが、これはあまりにも常軌を逸している。またそうまでしてでも子供をっていう欲望が空恐ろしくもあるんですね。しかし家庭用冷蔵庫で保存しコンロで温めるって、こんなんで人工授精って出来るんでしょうか・・・。

ロッキーちゃん危うし!のところをしぶとく生き残ったアレックスが助けてくれるんですが。その後で拘束を解かれたロッキーちゃんが「ふざけんなー!」とジジイを蹴り倒し、スポイトを口に突っ込むシーンはさすがに溜飲が下がりました。この後また一悶着あって結局アレックスは殺されてしまいますが、ロッキーちゃんは家の外に出ることに成功します。停めてあった車の中で猛犬との戦いもあり(窓ガラスが犬のヨダレでベタベタに汚れる演出がいいですね)。そしてジジイは悪役らしく何回かリバイバルして生き返り(オープニングシ ーンがぐったりしたロッキーちゃんを引きずって歩くジジイの後ろ姿だったから、やっぱり捕まっちゃうんだろうな・・・って思いましたが)。でもロッキーちゃんは機転を効かせてジジイに逆襲します。

警備システムを作動させてジジイを動揺させ、工具で殴って地下室に落とします。ジジイもこれでお陀仏か・・・とホッとしますね。この映画、なんと上映時間はたったの88分!すごく短い映画なんですよね。でも始終このテンションでもっと長かったらヘロヘロになっちゃうかもしれないんで、これくらいで丁度良いんでしょう。ロッキーちゃんは妹を連れてどこかへ逃げようとしているところです。やっと訪れた休息。海のある憧れのカルフォルニアへ旅立つのです。コーヒーショップにあるテレビからは昨夜の事件の報道が流れています。思わず立ち上がって見に行くロッキーちゃん。なんとジジイは生きており、病院へ搬送され順調に回復へと向かっているとのこと。ええー!死んだはずだよ、お冨さん!ということで、しぶとい悪役っぷりにあっぱれ(もちろんトランクに閉じ込めた猛犬も生きているだろうな)。これでENDです。

いや~・・・こういう映画でしたか・・・という感じで、なんか最後まで払拭できない嫌~な感じの薄膜が張った様な印象でしたね(褒めてます)。孫がいてもおかしくないジジイが自分の子供を産ませようとしているってのが衝撃で、いくら娘を亡くしているからといっても空恐ろしかったです。捕まったら「ルーム」的展開になるところでした・・・。

よく出来てるなと思ったのが盲目凄腕ジジイから逃げろ!というアクション部から、ジジイの暗部をサイコスリラーぽく見せるホラー部のデュアル構造ですね。やっぱりお化けよりもモンスターよりも食人族よりも狂っちゃった人間が一番怖い・・・と改めて思ったのでした。現時点でWikiによると、監督のフェデ・アルバレスさんが続編の可能性を示唆しているらしいです!続編ではジジイのキャラクターに焦点が当たった作品になるとか・・・。うーん、やっぱりそうですか。これだけのキャラだから一作で終るのもったいないと思ってました。生き残ってるしね。ということで怖楽しみに待ちたいと思います。




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