FC2ブログ

@itan-journ@l praha

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『ねじの回転』前日譚「妖精たちの森」を観たので



                                 


本作の前日譚である「妖精たちの森」を観たのでこちらも鑑賞してみました。60年代のイギリス映画です。まず何に驚いたかって、英語がとてもやさしかったこと。いつも英語の映画を観る時は空気で「まあ、こんなようなこと言ってんだろうな・・・」って脳内補完することがあるんですが、今回はセリフが一言一句もれずに聞き取れたのです!舞台はヴィクトリア朝のころなんですが、時代ものの英語の方が簡単なこともあるんですね(登場人物が属する階級とかにもよるかもしれない)。



※本作と「妖精たちの森」のネタバレします。



それはさておき、映画の話ですよ。話の内容的に私は「妖精たちの森」を先に観ておいてよかったと思いました。「妖精たちの森」が時代的には後に作られた映画ですが、私のようにあまり頭が良くない観客は「クイントって誰なん?それにそんなに怖い存在かな?」と本作を観て置いてきぼりにされかねない内容だったので・・・。あとデボラ・カー演じる後任家庭教師よ、下男クイントと前任のジェスル先生を殺ったのはこの子たちなんだよ、早く逃げてー!という視点で ハラハラできました(笑)。

「妖精たちの森」では純粋さのリミットが振り切れてしまったがゆえにクイントとジェスル先生を殺ったというように見えた子供たち。その子たちが再びいかにもイノセントな子供です♪というように登場するのでデボラ・カーのことを心配していたんですが、今回の映画は屋敷の中にいるクイントとジェスル先生の亡霊に取り憑かれて勝手に狂っていってしまった家庭教師の先生というように見えました。そう考えると「妖精たちの森」を観ていなくても別の恐ろしさがゾワゾワとやってきたのかもしれませんね(というか、普通の順番で観ている人がほとんどか)。

不気味だったのがジェスル先生の幽霊の写し方です。池から群生している葦の上にボーっと佇んでいるんですが、もちろん足場はないだろうし、なんかドス黒いし、恨みがましい視線を感じるしで「ほら、あそこに何かいる!えっ、見えないの?そんなわけないわ!見てっ!」と子供たちの頭がもげそうになるくらい揺さぶるデボラ・カーに同調してしまいました。「妖精たちの森」のジェスル先生を演じたステファニー・ビーチャムは美人でちょっとエロくてシズル感が溢れる感じだったんですが、この映画のジェスル先生は遠目からの印象でも痩せぎすの恐ろしい女です。そんな先生が下男クイントに調教され恋の奴隷(奥村チヨ)となっていった・・・と考えるとまたグっとくるものがありますね。そこにはちょっと週刊新潮の「黒い報告書」的なロマンがあるわけです。

子役たちの演技も素晴らしかったですね。町山智宏さんの解説Podcastによると、お兄ちゃんのマイルズも妹のフローラもホラー映画界で有名な子役だった人だそうです。脚本もトルーマン・カポーティーとか、他にも英米文学のすごい人が関わっているとのこと。三十路の独身女家庭教師(未婚の女性なので時代的に男性経験なし)と10歳くらいの男の子の関係がキーになっているんですが、鈍 い私は「あれ~、ちょっとショタコン気味なのかな~」と思ったくらいでしたね。さすがに男の子が先生の唇にキスしたのは「えっ」と思ったけど、私にはそこまでブチューって感じには見えませんでした。しかし現在だとこういう描写は本当に厳しそうですね。

ラストで男の子は死んじゃうんだけど、それは唐突でなんか「えーっ」て感じ。町山さん解説にあった、家庭教師がクイントの首を締めるだか階段から突き落として殺すと、実はそれはクイントではなく男の子だった・・・という絶望的なラストの方が出来が良い様な気がしてしまいました。しかし英国のゴシックホラーってのは本当に大きなお屋敷ありきの話ですね。広い広いお屋敷、天蓋付きのベッド、燭台を持ってネグリジェで夜の廊下を彷徨うヒロイン・・・。「クリムゾン・ピーク 」も少し本作に影響されていたのかな?



関連記事
スポンサーサイト

Post comment

管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。