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『龍三と七人の子分たち』とにかくセクシーな藤竜也

       



久々の邦画ですよ!どれくらい久しぶりなんだろうと調べてみたら「戦場のメリークリスマス」以来でした。その直後にデビット・ボウイは天国に召されてしまうしで、拙ブログがまさかのデスブログになったらどうしようかと思いましたが・・・。

「戦メリ」から意図せず、たけし繋がりということなのですが、筆者居住国で開催されていた国際映画祭で本作が上映されたんですよ。その他の日本映画は河瀬直美監督の「あん」、黒沢清監督の「岸辺の旅」、細田守監督の「バケモノの子」などなど(毎冬開催される日本映画祭よりは、ずっと面白そうな作品です)。全部観たかったけど、もちろん時間が許さず・・・。結局一本も観に行けなかったんですが、知人がこのDVD を貸してくれたのでありつけることが出来た訳です。

オレオレ詐欺をしたり浄水器を押し売りしているグループに対抗し、ジジイになったヤクザがもう一度組を作って勝負を挑むというコメディ。面白くないわけじゃないんだけど、ギャグのキレが・・・ちょ~っとゆるいかな。まあドタバタなギャグ自体が子供からお年寄りにまでわかりやすいし、理解するのに文化的背景を一切問わないユニバーサルな作りになっています。

龍三(藤竜也)は老境の元ヤクザ。息子(勝村政信)夫婦と同居していますが、息子と嫁からかなり煙たがられている存在です。孫はおじいちゃんのことが好きな様子。龍三は見事な入れ墨をしょっているジジイなんですが・・・藤竜也がもうカッコイイ。ギラギラした感じがかなり抜けかけているんですが、それでもまたギラギラが残照のごとくギリギリのこっていて男として枯れてない。それが実にセクシーなんですよねえ。現在の日本でカッコイイお爺さんナンバーワンなんじゃないかと思う訳です。話し方も親分肌な感じだし、渋いんだけどキュートで情けないキャラ設定もいいんですよ。そりゃ萬田久子演じるキャバクラのママもメロメロになるわけです。

藤竜也といえば大島渚監督の「愛のコリーダ」ですが、「愛のコリーダ 卵」という検索ワードでよく拙ブログを訪問してくれる方がいらっしゃいます。コリーダの劇中で卵を使ったプレイが行われるのですが、自身で検索してみたところ拙ブログが二番目に出てました・・・(笑)。とにかくコリーダのときの藤竜也より今の藤竜也さんがカッコイイと思います。

7人の子分たちと新しい組の一龍会を結成というわけで、この映画には大挙しておじいさん俳優が出演。若頭のマサ(近藤正臣)、はばかりのモキチ(中尾彬)、早撃ちのマック(品川徹)、ステッキのイチゾウ(樋浦勉)、五寸釘のヒデ(伊藤幸純)、カミソリのタカ(吉澤健)、神風のヤス(小野寺昭)と、昔ならした必殺技を持った個性豊かなジジイ人材が豊富。シルバー人材派遣が出来そうなくらい。



※ネタバレします。




しかし、やっぱりギャグがゆる〜い!
酒のツマミがないので家で孫が飼っている文鳥を焼き鳥にして食べたり、昔の仲間集めの場になぜか90オーバーのヨボヨボの元担任がヘルパーさんに付き添われて来ちゃったり、着るものがないので女装しておねえちゃん(たけしイズム)のアパートから抜け出したり、ヤクザで指詰めてるからハンドサインがうまくいかず競馬の大穴を逃したり、息子の車にガムテープで貼ったデモのあおり文句そのままにしてきちゃったり、途中で死んだモキチを盾にして敵事務所を襲撃し、モキチ遺体が撃たれたり刺されたりしてるし。龍三は動いた時になぜかおならをよくするし。脱力系のギャグがこれでもかというくらい盛り込まれているのです。

だから設定は現代なんだけど、昔っぽい感じがすごくするんですね。舞台は現代の東京なんだけど、なんかみんなスマホを持っているとは思えないようなレトロ感。動いた時におなら(勢いのいいブッ! っておならではなく、プス~みたいな情けないおなら)が出てしまうってのはチャウ・シンチーの「少林サッカー」を思い出しました。

兼監督脚本の北野武は刑事役。人情派の刑事さんで龍三とも顔なじみという役です。要所要所で出て来るんですが、さすがはたけしの役者力というか、場がいい具合に締まるんですよね。息子役の勝村政信はヤクザの息子なのにまっとうな道を行く真面目なサラリーマン。その上司役が徳井優で、思わず「♪勉強しまっせ、引っ越しのサカイ♪」と頭の中でサカイのコマーシャルが再生されるのでした。CMといえば勝村政信はラッパのマークの正露丸の人。しかし勝村政信はなんというか、自己保身ばかり考えている保守的なサラリーマン役が本当に似合いますよね。

ラストはカーアクション も入れて地元の市場をひっくり返すような大騒ぎになるのですが、たけしの刑事が来て全員逮捕。近藤正臣が「親分、また出て来たらやりましょうよ!」と言うんですが「ばかやろう、もう死んでるよ!」チーンとなって終ります。それからエンディングロールになるんですが、そのときの音楽がなんかしんみりした静かな曲で、なんか切なくなってしまいました。もっとキャッチーなテーマソングで盛り上げる方法もあったと思うんだけど、それをあえてしなかったんですかね。

しかし藤竜也74歳で、あの色気はすごい・・・。もしかして真の男の旬というものはオーバー古希(70歳)からなのか・・・?とさえ思います。もちろん中身もダンディーな大人の男。杉作J太郎さんが藤さんにインタビューしたこちらの記事をどうぞ。藤竜也「色恋ってのは墓場まで持っていくこと」

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