@itan-journ@l praha

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『Joy 』オスカー主演女優賞ノミネート、でも映画としては凡作





さてオスカーのノミネートも発表されたし、こちらの方もチェックしていかなければなりません。なるべく多くの作品を発表までに観て、一体感を味わいたいものです。ということで、まずは手始めに軽めのものから。ジェニファー・ローレンスがまたもや主演女優賞にノミネートされている映画です。アイディア商品を通販で売って大成功した主婦のサクセス・ストーリーらしい、という程度の情報で鑑賞してきました。

う〜ん、面白くないわけじゃないけど、軽い。オスカーの候補になるにはライトすぎるような気がする・・・と言ったところです。ゴールデングローブ賞のコメディー・ミュージカル部門の作品賞と女優賞にノミネートされ女優賞で受賞していますが、アカデミー賞はないんじゃないかなあと思います(もう一度もらってるしね)。しかしジェニファー・ローレンスは業界での人気が高そうですね。



※ネタバレ第一段階(予告編程度)



シングルマザーのジョイ(ジェニファー・ローレス)は一家の大黒柱。優しいおばあちゃん(ダイアン・ラッド)と、いつもテレビにかじりついているお母さん(バージニア・マドセン)と二人の子供たちと一緒に暮らしています。離婚した夫トニー(エドガー・ラミレス)が地下室に間借りしているという風変わりな家族。そこへ今嫁と別れたお父さん(ロバート・デ・ニーロ)が転がり込んできます。面倒ばかりかける家族にウンザリしているジョイ。実は彼女は発明や創意工夫に対する情熱を持っていました。ジョイのお父さんは雑誌の交際欄で知り合った新しい恋人トルーディー(イザベラ・ロッセリーニ)と付き合い始めます。トルーディーのボートで割れたワイングラスを片付けたジョイは、モップを絞る時に中にあった破片で手を切ってしまいます。それに着想を得て、取り外し出来るモップヘッドを考案し、プロトタイプを作ろうとしますが・・・という導入部です。

これは89年の話なんですが、取り外し出来るモップヘッドってアメリカになかったんだ・・・と意外でしたね。ジョイが発明したモップヘッドはそのまま洗濯機で洗えて新品のようになります!というのも売りのひとつ。えっ・・・床を拭いて汚れたモップヘッドを洗濯機に入れちゃうんだ・・・とこれもプチ・カルチャーショックですよ。友人から聞いた話ですが、欧米は洗濯機を2つ持ちして、汚いものを洗う洗濯機とそうでない洗濯機と使い分けている家庭もあるんだそうです。へえー!ちなみに筆者が住む中欧某国、義理の祖母も母も床掃除にはモップを使っています。筆者は小学校のころに学校でモップを使って以来ご無沙汰なので、どうもモップには抵抗があるというか馴染みがありません。水を絞る機械がついたバケツみたいなのがあるじゃないですか。あれに溜まった汚水を見るのも地味にイヤ・・・。日本式だと掃除機をかけて、その後ウェットのクイックルワイパーで拭くのがスタンダードですよね。

だから引っ越して来たときにクイックルワイパー的なものを探したんですよ。スーパーやホームセンターを何軒も回ったけど見つからず。ウェットになったシートは売ってましたが、スティックがない!どこにもない!!!義理の母に除菌も出来て使い捨てのクイックルワイパーの利点を説明すると「すごく合理的ね」と感心していました。ローカルも感心する商品なのにどこにもスティックが売ってない!だから帰省のときに買って持って来ましたよ、スティックを・・・。なんか情けなかったですね。こんなモノさえも日本から持って来なきゃいけない国に住んでるのかと思うと。でも思ったんですが、床面積が日本よりも広い為にウェットシートだと限界があるんじゃないかと。広いから拭き掃除の途中でウェットシートが乾いてしまうんですね。だから水で濡れ拭きしたほうが合理的で経済的なのかもしれません・・・。などと拭き掃除について長々と語ってしまいましたが、やっぱり除菌も出来るクイックルワイパーは素晴らしい商品です。



※ネタバレ第二段階(ラストまで)



ヒロインのジョイは小さい頃から何かをクリエイトするのが好きだったので、渾身の取り外しモップを作り親友ジャッキー(ダーシャ・ポランコ)と一緒にKマートの駐車場で寒空の下デモンストレーションするんですが、もちろん全然売れません。どちらかがサクラのフリをして、やっと人が集まったと思ったら警察が来て「敷地内で商売しないで下さい」と子供の前で怒られます。それを偶然通りかかった元夫にも見られます。最初はうまくいかなくって大変なんですが、やっぱりどん底描写がちょっと甘いんですよね(「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」も同じ)。こんな生活やだ、発明で一発当てて自分のビジネス切り開いたる!ってハングリー精神もそこまで強く描かれてなかったように感じます。

しかし別れても良好な関係を続けていた元夫が、通販会社の重役との間をつないでくれるんですよ。「一番仲の良い離婚カップル」と語り部になっているヒロインのおばあちゃんが言っていましたが、ヒロインの人間力が素晴らしいんですね。そしてほっぺたがプクプクの庶民派なジェニファー・ローレンスだから、応援したくなる。キャスティングは最高だと思います。しかし、彼女の演技力をもっと活かせる脚本でないのが残念と言えば残念。さて、元夫に紹介してもらった通販会社の重役ニールとは・・・ブラッドリー・クーパーでした。あれ、この二人のカップリング、それにデ・ニーロのお父ちゃん、これはもしかして「世界にひとつのプレイブック」と同じ監督かい?とここで気が付く私(遅い)。

デヴィッド・O・ラッセル監督と役者陣は「アメリカン・ハッスル」でも組んでいるので、非常に相性抜群&仕事しやすいのだとは思いますが、正直「またかよ!」って感じもしますね。「アメリカン・ハッスル」でジェニファー・ローレンスがゴム手袋してキレ気味にダンスしながら掃除するシーンは最高でしたが、この映画にはそういうドメスティックな面白みが足りてないように思いました。しかしやっぱりジェニファー・ローレンスとブラッドリーさんのスクリーン上の相性はすごくいいんですよね。ビジネスパートナーでロマンスには発展しないんですが、彼らがビジネスの関係を作り上げて行く過程はしっかりと描かれていたように思います。

通販番組でモップを売ることが決まって喜ぶジョイと家族ですが、パーソナリティーがデモに失敗したせいで大量の在庫を抱えてしまいます。ジョイは再びニールに直談判して今度は自身が番組でデモをすることに。衣装ではなく気取らないいつもの格好でテレビに出たジョイですが、初めてなので生中継に固まってしまいます。放送事故になりかけのとき、親友のジャッキーがお客さんとして電話をかけてきてくれるのでした(機転のきく、ええ友達や)。それで緊張のほぐれたジョイは立て板に水、素晴らしいデモをして注文が殺到。ここはドラマチックに撮られていて、ちょっと涙ぐんでしまいました。

その後もスマッシュヒットを飛ばしたモップですが、立て続けに不幸がジョイを襲います。愛するおばあちゃんの急逝、パテントを盗んだ会社とのトラブル、それによる多額の借金そして自己破産。しかしジョイは負けません。資料を調べ上げて有利になる証拠を掴み、直接敵側と交渉して勝利を収めるのでした。シングルマザーが持ち前のガッツで何か大きなことを成し遂げるというのは、ジュリア・ロバーツ主演の「エリン・ブロコビッチ」みたい。その後、ビジネスは順調に成長しますが、デ・ニーロのお父さんと異母姉妹と経営でモメたりもしたようです。でもお父さんの面倒を最後までキッチリ見て、揺るぎないビジネスウーマンになったジョイは昔の自分と同じように発明をする若い女性をサポートしたりもしています。小さい頃に作った紙の工作を見つめて「ここまで来たんだわ」と人生を振り返るのでした。

長いタイムスパンのお話なので難しいかもしれないんですが、なんかシーンごとに出来が全然違うんですよね。一番の盛り上がりは生中継の通販でジョイがモップを売るところ。そこは素晴らしかったんですが、あとは特筆するべきところが見当たらない平凡な出来だったと思います。家族の人数が多過ぎてメンバー各人とジョイとの絆もなんか薄まっちゃった感じがしましたし・・・(ジョイと二番目の子供はほとんど話してなかった気がする)。あとやっぱり筆者はベタな浪花節が好きなので、どん底描写をもっと描いて欲しかったかなあ。イライラしたジョイが近所のおじさんのライフルを借りて打つシーンはよかったですが、たとえばジョイがテレビばっかり見てるお母さんにキレて、テレビを窓から投げたりとかしてもよかったと思うんですよ。それで仕事が成功した後で、お母さんの部屋に新しいテレビが置いてあればなんかいいじゃないですか。

今回の感想を書くにあたってラッセル監督の「世界にひとつのプレイブック」と「アメリカン・ハッスル」の感想を読み直してみたんですが、結構けなしていました。本作もつまらない映画じゃないんだけど何かが足りない。何かが3つくらい足りないんですよ。やっぱり過大評価されてんじゃないかな〜。彼の作品を全部観た訳じゃないですが、ラッセル監督作品と筆者は合わないんだな、と思った次第です。俳優や女優を輝かせる手腕はあるのだから余計なお世話かもしれませんが、これからは兼脚本しないで監督に専念した方が良いのではないかと。あとジェニファーやブラッドレーさんに代わる新しいスターを探した方が寿命が伸びるんじゃないかと思いました。




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