@itan-journ@l praha

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『人生万歳!』紆余曲折後、み〜んなリア充に!



       



なんで観たかと言うと、ソロ・・・もといヘンリー・カヴィルが出演しているからです。ウディ・アレンの映画はまあ好きな方で色々観てはいたんですが、これは偏屈ジジイが主役ということで敬遠していたんですね。でも他でもないソロが出てるんならそりゃ、見るわい!ということでの鑑賞です。ヘンリー・カヴィルの他に「コードネーム U.N.C.L.E.」に出ていたアーミー・ハマーやアリシア・ヴィキャンデル出演映画のチェックもしなきゃなんないし、アカデミー賞ノミネート作品も観に行かなきゃいけないし、ああ~忙しい、忙しい!






※ネタバレします。


ボリス(ラリー・デヴィッド)は自他ともに認める偏屈ジジイ。頭の良いことを鼻にかけ、いつも理論武装をして相手が子供だろうと誰だろうと論破するのが得意。妻とは離婚して一人でニューヨークのアパートに暮らしています。そんなある日、南部の田舎から出て来た娘メロディ(エヴァン・レイチェル・ウッド)が彼のアパートに転がり込んできます。最初はお情けでメロディを置いてやっていたボリスですが、メロディから愛を告白されなんと結婚することに。その後、メロディのお母さんマリエッタ(パトリシア・クラークソン)とお父さんジョン(エド・ベ グリー・Jr)も彼女を追いかけてニューヨークへやって来ます。ここでひと騒動起こり、紆余曲折あったのちにそれぞれが意外な落としどころを見つけて最終的にはリア充になって行くというお話です。

そんなこと、あるわけ、ないだろ!!!
ということばかりが起こりまくるハイカロリーなコメディーなんですが、あれよあれよと見ているうちに「ハハハ、まあいっか~」という感じになる映画でしたね。どう考えてもウディ本人のセルフパロディーのような老人が主人公。ウディのオドオド感を取ってインテリヤクザ感を増幅させたようなおじいさんなんです。激情型なペシミストでもあるようで、元妻と別れ話してるときに飛び降り自殺を図りますが幸いなことに(?)命を取り留めて今は後遺症で脚を悪くしているという、ウディ・アレンのニューヨーク・コメディ映画の登場人物とはこうあるべきである、というお手本の様なキャラクターだと思います。

彼が観客に向かって自論をドヤ顔で話す話す。「おい、見ているオマエら!俺の話を聞け!」ってことなんですが、やっぱり急に映画の中のキャラクターから話しかけられるとドキっとしますよね。このメタ視点にドキッ!なんか、観客にニーッと微笑むベルモンドが出ているヌーヴェル・ヴァーグ映画みたい。でもボリスはそんなキャラにもかかわらず、同世代の親しい友達がいるんですよ。家に友達を呼んでジャズ(?)セッションとかしたりして、嫌な奴だけど文化レベルも高いおじいさんなんです。

そんなある日、彼の家へ田舎娘が転がり込んで来るんですが・・・。これどういう エロ本?って思うじゃないですか。そもそも全く知らない他人を、可愛い女の子とはいえ家に入れるのも怖いよ!(確かイーライ・ロス監督の新作「Knock Knock」では、その後大惨事に・・・)この田舎娘、演じているのは誰?と思ったら、私の中でゴスなイメージの強かったエヴァン・レイチェル・ウッドと知ってビックリ。なんか目を隈取りしたメイクしかみたことなかったんで・・・。この子がモノを知らないけど可愛らしいイイ子なんですよ。しかもその子から愛を告白されるボリス。田舎娘から見ればニューヨークの偏屈ジジイが「色々知ってるし、知的でカッコイイ」みたいに見えたんでしょうか。ボリスは最初は取り合ってなかったけど、結局メロディと結婚するんです。

ファッション的にメロディの田舎から出て来たばかり感を演出していたのが、ヘアクリップである。色がついた小さいカニみたいなヘアクリップを両サイドにつけて髪を固定しているんですが、これがダサくてさすがだなあと思いました。「SATC」でキャリーが「シュシュをしてる女がマジありえない!」って大騒ぎしてたけど、それを思い出しましたね。ヘアアクセサリーは効果的にキャラを表すことが出来る優秀な小道具なんですな。

ボリスとメロディが結婚した後で、メロディのお母さんが二人のアパートやって来ます。このお母さんが大変身を遂げるのが一番面白かったですね。メロディのお父さんと別れたお母さんはしばらくニューヨークに滞在するんですが、ボリスの友達でアート系の仕事をやっているレオ(コンリース・ヒル)がお母さんをデート(なんと日本映画祭)に誘って、彼女の写真家としての才能を見抜きます。南部の保守的な主婦が、あっという間にニューヨークで写真家に!ドピンクのツーピースを着て、十字架のネックレスを付けていたお母さんがフリーダムなボヘミアンルックの自由な女に大・変・身するんですよ。頭にはヘッドドレス代わりのスカーフを巻き、フリンジがついているバッグを持ったりして。このフリンジバッグが出ただけで、彼女がどんな女になったかがわかる。やはり小道具が光っているのでした。

さらにお母さんはレオと、そのビジネスパートナーの男性と三人で同棲するという、マルグリット・デュラスみたいな自由&新し過ぎる恋愛を謳歌。傑作なのは、お母さんを捨てたお父さんが南部からやってきて復縁を迫るシーンです。お洒落なギャラリーで開かれたお母さんの個展に現れたお父さん。ヌード写真をつぎはぎしたような作品を目の前にして「なんじゃ、こりゃあ!」とまず驚きます。そして現同棲相手の二人のメンズを紹介されるも、まったく理解が追いつかないお父さん(笑)。「アナタ、私達一緒に暮らしてるのよ。メナージュ・ア・トワ (仏語で「三人の家庭」転じて「3P」)してるの」「えっ、なんだって?」「だから、メナージュ・ア・トワ!」もうここが最高でしたね。

幸せに暮らしていたボリスとメロディでしたが、もちろんお母さんは偏屈ジジイのボリスのことが気に入りません。イケメン青年ランディ(ヘンリー・カヴィル)とメロディをなんとかくっつけようと画策するのでした。はい、出ました!ヘンリー・カヴィル。若い~!可愛い~!初々しい~!2009年だから7年前で当時25歳くらいでしょうか。この7年ほどでかなりエロく不埒に成長したんだなあ~ということが見てとれます。というか、ヘンリー・カヴィルと偏屈ジジイのボリスという対比も月とスッポン過ぎてクラクラしてしまいますね。最初はイケメンにアプローチされても「私結婚してるのよ!」と突っぱねていたメロディですが、やはりイケメンと恋に落ちてしまうのでした(羨ましい)。

メロディから心変わりを告げられたボリスは取り乱さず、しかし寂しそうに「そうか、こんな日が来ることはわかってたよ」と言うのでした。しかもそのときのメロディは田舎から出て来たばかりの頃とは違って、ボリスの影響でちょっと深イイ会話みたいなのが出来るようになってたんですね。ピグマリオン(「マイ・フェア・レディ」の元ネタとなったギリシャ神話)の顛末は、育てて来た女の独立、巣立ち・・・いや切ない。そして、また悲観的になったボリスは前回と全く同じように投身自殺。しかし、通行人の女性の上に落ちたのでまた死にませんでした(笑)。その通行人の女性ヘレナ(ジェシカ・へクト)を病院に見舞うボリス。彼女の職業は占い師でした。「じゃあなんで、俺が落ちて来るのを予想出来なかったんだ?」とボリスが言うと「・・・たぶん、わかっていたのかも」とボリスを愛おしげに見つめる彼女。なんじゃそりゃ。

一方、メロディのお父さんですが、妻が新進気鋭のアーティストになって男二人と同棲しているのにショックを受けて、バーでうなだれながら独り酒。すると止まり木にいた男性客が話しかけて来ました。他人に「実は・・・」と打ち明けているうちになんとなく仲良くなって、彼と恋人同士に。大晦日の夜、ボリスと占い師、メロディとイケメン、お母さんと男二人、お父さんと彼の新しいボーイフレンドが大集合し、新年のカウントダウンを行います。紆余曲折あったけど、みんなが素敵な相手を見つけてとってもハッピー!!!なんじゃこりゃ〜、と大団円を迎えますが、またボリスが観客に向かって話しかけます。「Whatever works !(原題)」と・・・。

ハハハ・・・と苦笑い&リア充羨ましいという感情が混じった感じの最後でした。しかしメロディの両親を真逆に大変身させちゃうニューヨークってすごい街だなあ。世界中の人が何かを求めてニューヨークに行くってこういうことなのかなあ・・・などと思ってしまいました(笑)。しかし目当てのヘンリー・カヴィルだけに限って言うと、この映画のみではまだまだどういう才能を持ってる役者さんなのかは全然未知数でわかりませんね。この後も変遷をチェックして行きたいと思います。


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