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『マジック・マイク XXL』♪テルミーワイッ♪← I Want It That Way /Back Street Boys (1999)

                               



マジック・マイクの続編、これは楽しみにしておりました。しかもタイトルが「マジック・マイク 2」じゃなくって「マジック・マイク XXL」・・・。これって、やっぱりあそこのあそこが、そういうこと?いや~ん、刺・激・的☆と身をよじっていたのですが、筆者が居住する国でのタイトルは「Bez kalhot XXL」となっていました。直訳すると「ズボンなし XXL」・・・。あまりにもまんまなので、苦笑。AVのタイトルかよ・・・。そんなタイトルがつけられている為、劇場内が暗くなってからコソコソとゴキブリのように入場したのは言うまでもありません。

さて、続編なんですが・・・これが前作とは全然違うテイストの映画でビックリしましたね。もちろんストリップティーズのシーンを目玉に作られてはいるんですが、前作は夢を叶えるためにストリッパーをやりながら色々なことを経験して成長するメンズの甘酸っぱい青春ドラマ、という感じでしたね。続編はロードムービー。ストリッパー仲間とストリップ選手権が開催される土地へ向けてワゴンに乗り込み出発、道中様々な人たちと出会いストリップし、最後は濃いめのストリッ プで締めるというストーリーでした。

ロードムービーは別にいいんだけど、前作にあった深みが全然なくなってるんですよ(監督がソダーバーグから交代しているのもありますが)。前作は家具ビジネスで自営するという夢を追いかけて夜な夜な舞台に立つストリッパー・マイクの挫折と栄光を描いてて、マイク青年の細かな心の動きなんかもちゃんと追ってたんですね。悩み多きマイクだけどいざ舞台に立つと観客をマジックの世界に誘うという感じだったんで、余計に身体の美しさやエロさが引き立っていたように感じたんだけど、二作目はそういう影のエロスは跡形もなくなくなってて、それが残念でした。あと前作で私の5億点を優雅にかっさらっていったマコ(マシュー・マコノヒー)が続投してない ってのも残念でしたね。その間にオスカー取っちゃったからギャラが高くなっちゃったのかも。






ちなみに前作の予告編↓






※ネタバレします。


前作から三年後。目出たく夢だった家具オーダーメイドのビジネスを始めたマイク(チャニング・テイタム)ですが、その実はあんまりうまく行っていません。そんなとき昔の店のストリッパー仲間から呼び出され、ストリップ大会に出場しないかと誘われるマイク。工場で作業しながらも、勝手に身体が動いてしまいダンスを始めるマイクは思い切って参加することにします。何か不満げに虚空を見つめるチャニング・テイタムを見ていると、この映画「フォックスキャッチャー」だっけ?と思ってしまいますが、この映画のチャニング・テイタムはビックリする程浅いキャラクターなんです。そういえば前作で登場したアレックス・ペティ ファーの姉ちゃん、ブルック(コーディー・ホーン)ですが、前作ラストではマイクとハッピーエンドになってましたよね。今回は全然登場しないし、どうしたんだい?と思ったらやっぱり別れていたんですよ。かなりいいカップルだと思ってたのに、これは残念。

昔の仲間というのは前作から引き続いて出演 している甘いマスクのソフト系イケメン、ケン(マット・ボマー)とビックディック・リッチー(ジョー・マンガニエロ)、元レスラーのターザン(ケビン・ナッシュ)それに加えてラテン系のティト(アダム・ロドリゲス)らです。特に和名「デカマラのリッチー」ことジョー・マンガニエロさんが今回は大活躍していました(笑)。マンガニエロってファミリーネームもなんか巨根っぽい・・・。しかも変換すると「漫画にエロ」にもなる(笑)。このジョー・マンガニエロさん、なんかラテンっぽいけどそれだけじゃない感じがして魅力的だなあと思いエスニシティを調べてみたところ、イタリアとオーストリアとアルメニアの血が混ざっているとか。なるほど。ちなみに巨根はもちろん映ってませんが、美しいお尻を披露していました(デカマラっていうからにはバックショットのみでもモザイクが必要だと思うんですけど、どうなんですかね)。ちなみにマンガニエロさんは、ラテン系セクシー女優No.1のソフィア・ベルガラと婚約しているそうです。窒息しそうな特濃カップルですな。

さて、キャンピングカーに乗り込んで一路開催地を目指すストリッパーたち。そういえばデカマラのリッチーさんが「ストリッパー」じゃなくて「メール・エンターテイナー」という名称にこだわっていました。ストリッパーっていうとなんかチープで場末なニュアンスがあるけど、メール・エンターテイナーってなんか自立した感じでカッコイイ。確かにこれはいいネーミングですね。道中、意識高い系のチャニング・テイタムが「各自新ネタを用意しようぜ!」といい出し、モチベーションの上がったメンバーが「オー!」と気合いを入れるシーンがあります。ドライバー役のトビアス(ガブリエル・イグレシアス)も気合い入れに引き入れられますが、そのせいで車線をはみ出して車が壊れてムチウチに。入院したトビアスを置いて、メンバーは知り合いを頼りながら旅を続けることに。

話は前後するかもしれませんが各自新ネタを用意しようという流れで、デカマラのリッチーさんがスタンドのコンビニ店員のお姉さん(まったくの無表情)をダンスで笑顔にするというタスクを課せられます。最初はムードじゃなかったリッチーさんですが、何故かバックストリートボーイズの「I Want It That Way」がかかり、ノリノリでダンス(笑)。この曲は五時に夢中金曜日のコーナー「ジャンのハンサム天気予報」で毎週聴いているので馴染みがある曲です。リッチーさんはセクシーにコンビニを踊りながら練り歩き、スナック菓子の袋を野獣のように破ります(笑)。そしてドリンクコーナーからペットボトルを取り出し、股間の前でシャンペンを抜くように発射させます(笑)。そしてレジまで踊りながらやってきて「すみません、おいくらですか?」と聞いたリッチーさんに微笑む店員のお姉さん。「やったぜ!」とガラス越しに盛り上がるマイクたち・・・。ここがこの映画の白眉でした。ラストのストリップシーンよりもここが良かったですね。今回はデカマラのリッチーさんに5億点!!!!そうそう五時に夢中と言えば、途中で寄ったナイトクラブで舞台に上がっていたオカマがマツコ・デラックスみたいだったし、火曜黒船のえんどぅみたいなダンサーもいました(笑)。

マイクたちが次に訪れたのが大きなお屋敷。ここはストリップクラブでマイクが昔働いていたところでした。クラブのオーナーでありMCのローマ(ジェイダ・ピンケット・スミス)とマイクは昔、男女の仲だったようです。ここはステージショーじゃなくて部屋ごとにストリッパーがいて様々なパフォーマンスが真近で見られるわけなんですが、客のオナゴたちがおひねりを投げ過ぎてるんじゃないか?と思いました。やっぱりおひねりってのは「ここぞ!」というときに投げるのであって、いつも飛び交っているのはちょっと変だと思うんですよね。オーナー兼MCのローマが煽りに煽って客をあたためていくプロセスが興味深かったですね。ローマの館でスターなのがアンドレ(ドナルド・グローヴァー)というメンズ。ストリップだけじゃなくてラップの方のMCもするという新キャラでした。しかしアメリカのオナゴたちは、こういう弾けられるところがあってええのう・・・日本だとカラオケボックスくらいじゃないか?とアメリカの健全なメール・ストリップティーズ文化が羨ましいです。

アンドレをドライバーとしてローマに高級車を出してもらったマイク一行。アンドレとハンサムなケンさんが自分たちの仕事について語り合う場面がさりげないけど良かったです。「お客さんに喜んでもらえたらのなら、それでいいんだ」!これですよ。この気持ち、すべての商売の基本なんじゃないかと筆者には響いたのでした。

さて次に向かったのも大きなお屋敷です。メンバーのティトの友達が住んでいるということなのです。美しい調度品が揃えられたお屋敷の中ではマダムたちが酒盛りをしていました。ティトの友達のお母さんナンシーを演じているのがアンディ・マクダウェル。久しぶり〜な感じです。「グリーン・カード」とかでは、おぼこい文学少女なキャラでしたが今回は熟れに熟れた熟女です。誘われて一緒にワインを飲んでいると妙に可愛い子が登場。この女の子、ゾーイ(アンバー・ハード)とマイクは実は一度会っていたんですね。前半に登場したビーチパーティーのときに少し話したことがあったんです。そのシーンでは顔がよく映っていなかったのでわからなかったのですが、実はその子と再会したのでした。アンバー・ハードはジョニデと結婚した若手美人女優ですが、やっぱり一際輝いてますね〜。服はカジュアルでシルバーやターコイズのアクセじゃらんというヒッピーぽい感じ。それもすごく似合ってました。カメラマン志望ということなのですが、可愛いのでそれ目当てで男性カメラマンにアシスタントとして雇われたりしてクサっているという女の子の役です。

一方、デカマラのリッチーさんはアンディ・マクダウェルとしっぽりという展開でした(笑)。翌日、また高級車を出してもらって会場へ向かうマイク一行。お金持ちの女性をたらし込んで、車を出してもらうという流れがいいですね。コンテスト会場に向かうと、ローマとアンドレたちが待っていました。彼らも一緒にパフォーマンスをします。本番までホテルにこもって新ネタを仕込むメンバーたち。今回はお客さんにも参加してもらう形式のパフォーマンスにガラリとシフトチェンジ。舞台に上がってもらったお客さんあをリフトしてアクロバティックなダンスをしたりするのです。やっぱり、印象に残ったのがデカマラ・リッチーさんのパフォーマンス。結婚式を挙げた後、初夜で新郎が野獣に変わるという演目でした(笑)。大掛かりなSM器具を使ったりするところは「フィフティー・シェイズ・オブ・グレイ」の影響ですかね。

最後はマイクのパフォーマンスでしたが、スキル的には上がっているかもしれないけどストリップっぽくはなかったなあ。ストリップってのは、じらしながら一枚一枚脱いで行くごとに客のテンションが上がって行くものじゃないですか?会場に来ていたゾーイちゃんを舞台に上げて、色々とおもてなしのダンスをするんですが、アクロバティック過ぎて目が回りそうでした。やっぱりじっくりとカラダの美しさを堪能したい派な人には前作の方がおすすめです。前作はコスチュームもよかった。肉体労働者の作業服やトレンチコート、そして上半身裸にタイとカフスだけのテッパンコーディネート。やっぱりシチュエーションって大切なんですよ。それに萌えってのは服装から来るものだと思うし・・・。メンバー全員で上半身裸にジーンズを履いて、ポーズを決めるシーンが一番よかったかも。やっぱりオーソドックスに弱い筆者なのでした。

コンテストが終った後でケガをしていたトビアスが車と一緒に戻って来て、独立記念日の花火をみんなで見上げて終わり、というただそれだけの話でした。それで終わりかよ!とも思ったけど、こういう感じで終るのが正解だったかも。思ったよりマイクのストリップシーンが少なかったのがちょっと残念でしたが、その分デカマラのリッチーさんがとても頑張っていたと思います。評価も前作より落ちているので、おそらく三作目は・・・ない・・・かな?とも思いますが。はっ!今気が付いたけど、タイトルのXXLって本作の功労者であるデカマラのリッチーさんに捧げられている・・・?そう思ったらすごく納得が行きました。これは彼の映画なのね。



作品中の白眉、デカマラ・リッチーさんのコンビニストリップシーン。すごく面白いので、映画を見終わった後にオカズシーンとしての鑑賞がおすすめです。






同じくデカマラ・リッチーさんの新ネタ「挙式後に野獣になる新郎」






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『ワーキングガール』80年代OL下克上物語

         



BSOL映画の元祖なのでは・・・と筆者が勝手に思っていた本作。20年振りくらいに見返してみました。一度観てはいるんだけど、もうほとんど記憶になくって色々なことが衝撃的で驚きましたね。BSOL映画の個人的な見解に関してはこちらをどうぞ。







淀川長治さんの解説↓ 日曜洋画劇場の音楽が懐かしい~。




何に驚いたかっていうと、当時の女性たちの髪型と衣装ですよ。髪型はライオンみたいにワッシャー!と根元から立ち上げてボリュームを出しスプレーでフィックスさせてるし、衣装は肩パッドが入ってて今でいうところのルーズフィット。イヤリングはでっかくて飾りボタンや円盤みたいだし、胸元にブローチつけてるし。88年の映画だから約30年前なんだけど、ものすごい異空間っていうか歴史資料を見ているみたいな気分になりましたね。80年代って本当に不思議な時代です。

主演のテスを演じるのはメラニー・グリフィス。淀川さんも仰っているようにヒッチコックの「鳥」で有名な女優のティッピ・ヘドレンの娘さんです。そしてアップデートされた経歴はというと・・・その後ラテン・ラヴァーのアントニオ・バンデラスと共演をきっかけに結婚(ぐぐぐ・・・)。一女をもうけ、バンちゃんはメラニー主演で監督デビューしたりしたけども色々あって最近離婚しました。バンちゃんの前の夫との間に出来た娘、ダコタは「フィフティー・シェイズ・オブ・グレイ」(観たけど感想ずっと書いてません)に主演しスターダムに、というメラニー本人のキャリアよりも彼女の家族の方が話題という感じですね。この頃のメラニー・グリフィスは整形前 なので唇が薄いんですよ。確かにもっと唇があったらセクシーかな~って思いますね。

テスの上司で恋のライバル、キャサリンを演じるのがシガニー・ウィーバー。なんか女性なんだけどゴツくって非常にマスキュリンな感じがするので80年代バリバリのキャリアウーマン役にはぴったりな感じ。確実に今より若いんだけど、今とそんなには変わってないってのが逆に凄いかも・・・。そして二人が取り合うイケメンビジネスマンのジャック役にはハリソン・フォードです。そもそも、なんでこの映画を観たかと言うと「インディー・ジョーンズ」で子供ながらにハリソン演じるインディーに恋してしまった筆者が、ハリソン・フォード出演作を色々観て行ったから出会ったということなのです。あんなに好きだったんだけど、今観るとハリソンがイケメン役ってな~んか笑っちゃう・・・どうしてなんでしょう?

ヒロインがドジっ娘でかつエキセントリックじゃないので、いわゆるBSOL映画というよりは日本のトレンディードラマっぽいかもしれません。ニューヨークの熾烈なM&Aビジネスが舞台なんだけど、なんかいい意味で薄っぺらくて、そこがトレンディー。メラニー・グリフィスが浅野温子で、シガニー・ウィーバーが浅野ゆう子で、ハリソン・フォードが石田純一、う~んトレンディー!!!(小石田純一風に)



※ネタバレします。




学歴はないけど夜学でビジネスを学んだテス(メラニー・グリフィス)は証券会社で働いていますが、上司からセットアップされてとあるエクゼクティブ(ケビン・スペイシー)と会うことに。しかし見事にセクハラを受けてしまい、テスは違う上司の下で秘書として働くことになります。その上司がキャサリン(シガニー・ウィーバー)。名門大学を出ているキャサリンはなんとテスと同じ30歳ですが、オフィスに個室を持ってバリバリと働くキャリアウーマンでした。

ケビン・スペイシーがセクハラ野郎の役でチョイ役出演しています。女性陣の髪型と服装にも驚いたけど、こういうセクハラがまかり通っているというのが時代ですなあ・・・。で、セクハラがないだろうと思われる女性上司の下で働くことになったヒロイン。クビにならなくてよかった・・・。しかしメラニー・グリフィスが、いくら夜学でビジネスを学んだシリアスなOLということでも、ライオンみたいな逆立てヘアーに可愛い声だから「簡単にヤレそうな女」っぽいんですよね。まあキャリアを積んで行くに従ってファッションは変わって行くんですが。しかし同じ30歳でこうも違うものかね・・・と思いますよ。

同じ年ということもあって、実にフランクでオープンな雰囲気で接して来るシガニー・ウィーバー。しかしさり気なくマウンティングしてますね。例えば、電話でペラペラとドイツ語を話してたりするシーンがありますが「あんた、外国語出来る?出来ないでしょ?」みたいな雰囲気を醸し出していました。何かアイディアがあればいつでもウェルカムよ、とシガニーに言われてメディア会社の買収を考えたテスはさっそく上司のキャサリンに提案しに行きます。

その後、スキーに行き骨折してしまったキャサリンの不在中、テスは彼女の留守を守ることに。キャサリンの家は豪華なマンションでインテリアも素敵です。一方、テスの家は街はずれの素末なアパート・・・(壁が薄そう)でもテスには素敵な彼氏がいるんですよ。それがアレック・ボールドウィン。若い!そして・・・濃 い!!!髪も真っ黒で胸毛もわっしゃー!と生えています。彼は年取って太ってしまったけど、いい感じに枯れたんだなあ・・・ということがよくわかりますね。このアレック・ボールドウィンの彼氏はヒロインが落ち込んでる最悪のタイミングで共通の女友達と浮気。後に逆ギレしてヒロインにプロポーズしますが拒絶されます(当たり前だ)。

ヒロインの親友シンシアを演じるのはジョーン・キューザック。彼女もビックリするくらい髪を逆立てて、オーロラみたいな複雑なグラデーションのアイシャドウを塗りたくり、でっかいイヤリングをして肩パッドの入った服を着ています。親友シンシアは暇なのか、オフィスだったり家だったり色んなところに出没し、ヒロインを助けてくれる存在です。

キャサリンの留守中に公私にわたってカバーをするテスですが、どうやらキャサリンが彼女のアイディアをパクろうと動いていたことがわかります。私にだって、M&Aのビジネスが出来るはず!と思い立ったテスは、キャサリンが目星をつけていた関係者のジャック(ハリソン・フォード)にコンタクトを取ることに。キャサリン宅にあったつけっぱなしのパソコン(モニターがものすんごく分厚い)に彼の名前が出てたからなんですが、当時は個人情報(誕生日、婚姻暦、家族等)丸出しの名簿的なものが閲覧出来たんですかね。これも時代を感じます。髪を短く切って、シックな黒いワンピースを着たテスは関係者が集まるパーティーへ乗り込みます。そこでハリソンにナンパされるわけです(テスはハリソンが関係者ジャックであることを知らな い)。ハリソン、キター!という感じ。しかし、私はどうして彼のことがあんなに好きだったんだろうか?と今更ながらに思う訳ですよ(笑)。やっぱりスーツじゃなくって日に焼けてホコリにまみれた冒険野郎インディーの衣装を着てないとダメなのかも?

共に仕事をするうちに、テスとジャックの仲は急接近するというお約束の展開ですが・・・これはうらやまディー(うらやましい、を超えるレベルのうらやましさを表す流行語by爆笑問題の太田光)ですよ。オフィスラブっつーのは私のアコガレだったわけです。だって仕事先にラブがあるなんて毎日会社に行くのが楽し過ぎるじゃないですか?!そんで、仕事も成功して彼との仲も深まるっていうキャリアとラブの一挙取り!でかい仕事が決まって、その帰りに盛り上がってキスをするテスとジャック。うらやまディー・・・。私も昔、会社に好きな人がいましたが仕事もうまく行かず、彼との仲はうまく行きかけてたのに絶望的になるという真逆のストーリーを体験しました。まあ、今となっては別にそれでよかったと思える訳ですが。

ところが、ジャックは上司キャサリンと付き合っていたことが判明!しかし、もうジャックの熱は冷めておりいつ別れを切り出そうかというフェーズにはいっていたのです。それを知り、テスはジャックに自分の正体を打ち明けることを思いとどまるのでした。そして女王様然としたキャサリンが松葉杖をついて復帰。何も知らないキャサリンは、ジャックと自分の関係を進展させるため、ランジェリー姿にゲランのシャリマー(彼が好きな香水)をまとって誘惑します(笑)。シャリマーはインドの宮廷がモチーフになっているオリエンタル調の香りで、かなり濃厚。それをつけた下着姿のシガニー・ウィーバーを考えるだけで胸焼けがしそうです(笑)。ところがジャックはアッサリとした対応で彼女の家を出て行くのでした。シガニー演じるキャサリンが「あれ・・・?」となるのがまた可笑しい。

キャサリンが留守中にテスがビジネスを進めていたことがバレて、大事なミーティングの席に松葉杖のキャサリンが乗り込んできます。アイディアはもともとテスのものでしたが、キャサリンに糾弾され泣く泣くその場を去るテス。そして会社を去らなければならなくなってしまうのでした。オフィスの同僚女子(みんなライオ ンヘアー)が名残惜しそうにテスが去るのを見送ります。ところが、関係者とキャサリン、ジャックとエレベーターホールでバッタリ。ここでテスの心意気に触れた相手方のお偉いさんとジャックが彼女に味方をして逆転下克上という展開になるんですね。会社はクビになったものの、お偉いさんからジョブオファーももらったし、いや~、よかったよかった。

新しい会社に出社した初日、フロアに置いてあるデスクに座ろうとしたテスですが「あなたの席はこちらです」と個室に案内されます。ニューヨークの街が見渡せる個室、そして専属の秘書まで!テスはラブも、好条件の転職も手にしたのです。うらやまディ~。不思議と「こんなうまく行くわけないだろ!」と毒づきたくならないんですよ。これも 80年代マジックなんでしょうか、どこか遠い国のおとぎ話を観ている様な感覚になってしまうのかもしれませんね。買収の話で日本企業が出て来たりするのも時代という感じ。911テロで攻撃されたツインタワーもニューヨークを語る風景として出て来ます。ラストはOL下克上、ここに完了!というストレートなハッピーエンディングでした。

いわゆるBSOL映画というよりは、ラブも絡めた女性のサクセスストーリーでした。イケメンビジネスマン役のハリソンは会社で必然性もなくシャツを取り替えるシーンがありましたが、これも今なら環境型セクハラか?でも女性陣が喜んでいたからいいのか?(笑)こういう男優のサービスシーンは現在にも脈々と受け継がれていますよね。BSOL映画「運命の元カレ」のクリス・エヴァンスなんか全裸で登場してるし。

前述しましたが、服飾文化的にはかなり歴史的な資料価値を持つものではないでしょうか。60年代70年代のファッションはリバイバルして、そういうテイストとして定着していますが80年代って結構特殊ですよね。ミレニアムのころにサッシュベルト(幅広布のベルトでリングを通して固定する)とか80年代にスターダムだったロックバンドのロゴTとか少し流行りましたが、その後80年代っぽいものはあまり出て来てないような気がします。そういえば筆者の母親が「アメリカのキャリアウーマンはみんな通勤時はスニーカーで、会社でヒールに履き替えるのよ。カッコイイわね〜」と言っていました。そういうシーンがまさにこの映画で出て来て、おおっと思いましたね。スーツにスニーカーってのもなんかNYっぺ〜!と思ったのでした(NY、まだ行ったことないんですが・・・)。



『ナイトクローラー』もっとルサンチマンを!

         



中瀬親方からおすすめされたので鑑賞。久々にサスペンス映画っぽい感じの映画でゾクゾクしながら鑑賞しました。なんとなく、なんとな~くですけどゴスさんの「ドライヴ」みたいな感じを期待してしまって・・・。夜のL.A.を若手実力派俳優が車で疾走する・・・みたいなフォーマットだからでしょうか。本作ですが、面白かったけど、ちょっとだけ物足りない。何かが足りない・・・といった感じがしました。






※ネタバレします。



まずはなんといっても主演のジェイク・ギレンホールの怪演が凄かった。減少したせいか、元々のでっかい目がさらに爛々としている・・・というビジュアル。無職で窃盗をしては盗んだモノを売りに行くという生活をしている青年ルイス・ブルーム(ジェイク・ギレンホール)。仕事の口を探してはいるのですが、不景気でどこも雇ってくれません。彼が必死で自己PRするんですよ。「I'm a quick learner」(「仕事の飲み込みが早いです」、「何でもすぐ覚えます」)というセリフが何回か出て来ますが、この自己PRは筆者も昔よく使ってましたね~。だけど自己PRシーンで非常によく使われるテンプレートなので、結局応募者はみんな飲み込みが早い人材だらけって言うパラドックスが起きるわけです(笑)。

ある夜、偶然に交通事故現場に出くわしたルイスは現場を撮影するカメラマンを目の当たりにし「これだ!」と閃きます。現場にいたクルーに雇ってくれるように頼みましたが断られてしまったので、自力で業界に参入するんです。カメラは盗んだ高級自転車を売ったお金で買いました。初めて撮った映像は地元テレビ局のニュース番組のディレクター・ニナ(レネ・ルッソ)に売ることに成功。持ち前の飲み込みの早さでスクープを次々と手にして行きます。助手として同じく無職だった若者リッ ク(リズ・アーメッド)をインターンとして雇い、二人で事故現場を求めて夜のL.A.を疾走・・・しかし、より過激で凄惨な映像を求めてルイスの行動はエスカレートして行きます。

より過激で凄惨な映像を!ということなので、グロテスクなものエグいものがたくさん見られるかと思いワクワクしたのですが、ぶっちゃけ登場する事故シーンやクライムシーンは「そこまで・・・」といったところ。血のりが付いているくらいで非常にアッサリしています。しかし驚いたのがアメリカのテレビ番組の規制のユルさ。モーニングショーで血痕がある事故現場なんかが放送されちゃうんですね。ディレクターがサブで「そこ、そこもっと大写しで!」と悲惨なシーンを映すように演出します。これがヒドいかと言わ れるとそうじゃなくって、みんな仕事なんで普通にやってるだけなんですね。

ルイスのキャラ造形が貧乏な一人暮らしで彼女ナシ、痩せて目だけがギラついてるって感じだったので、仕事という枠を外れて凄惨現場マニアのサイコになっていき、 しまいには自分で事故や事件を作ってしまうんじゃねーか・・・と恐れていたんですが、そんなイージーな話ではなかった。ここはいい意味で裏切られてよかったかも。そういえば競合他社のカメラマンは、いたって普通の技術さんって感じのおじさんでした。この仕事をやってるからといって、皆が狂ってるわけではないんですね。あくまでお仕事なんです。しかしルイスはラストで一線を超えてしまうわけですが。

しかし・・・ルイスが「『タクシードライバー』のトラヴィス再来」というのは、ちょっと煽り過ぎじゃあないか?という気がします。予告編ではルイスのモットー「リスクを取れ」というセリフが繰り返し使われており、トラヴィスの「俺に言ってんのか?」みたいに定着させたかったのか もしれないけど、筆者はあまりこのセリフが入って来ませんでした。トラヴィスになるには全然ルサンチマンが足りないんですよ。貧乏で彼女ナシで、どんなにあがいても職にありつけないという皆が共感しうるルサンチマンがあるキャラクターなんだから、それをもっともっと観客に提示しないと!(これは負け犬描写にグっとくる筆者の完全な個人的嗜好ですが・・・)。天職を見つけて水を得た魚のようになりお仕事で積年のルサンチマンを昇華していくみたいな感じでもないし、そんなに狂ったサイコ野郎でもない・・・というのがちょっと中途半端な印象でした。

でもディレクターのレネ・ルッソ(監督兼脚本のダン・ギルロイの嫁)にルイスが言い寄るシーンは怖かったな~。レネ・ルッソが「あたしはアンタより二回りも年上なのよ」って言ってたりしましたが、レネ・ルッソはアラ還ですよ。ジェイク ・ギレンホールは息子くらいか。さすがに昔から活躍している女優さんなので結構いってるんだろうなとは想像つきますが、まさかアラ還とは・・・。化粧濃かったけど、充分綺麗でした。陽気な音楽がかかっているメキシコ料理店でのなんとも言えない微・妙~な空気感とジットリとしたジェイク・ギレンホールのテンションがよかったですね。

しかし驚いたのが後半に起きた事件(ルイスが起こさせた事件)。悪い奴に警察、み~んな彼のゲームのコマになって、彼が一番望む様な行動を取ってくれる・・・こんなにうまくいく?と思いながらも「うわ~」と震撼しました。そしてルイスのことを始終「マジかよ・・・」という引きテンションながらもサポートしていた忠実なアシスタントのリックをアッサリと見殺しに。ひでえ~!直接手を下しはしないけど 、上手に手ぐすねを引いてスクープ頂き☆という人の道に外れたことをしてしまうのでした。そして最高なのがラスト。撮影用バンも二台手に入れ、インターンの学生も雇い、現場に行く前にショートミーティングです。新人を前に爽やかなドヤ顔でモットーを語り「じゃっ、みんな、頑張っていこう!!」とバンに乗り込む・・・。この後味よ!このラストのキレの良いシーンで映画全体がグっと締まったような気がします。

しかしもったいないっちゃもったいない。ジェイク・ギレンホールは言えば何でもやってくれる俳優だと思うし、演技もうまいし外見もかなり作ってきているのにルイスのキャラクターが意外と平凡。鏡に向かって「リスクを取れ!」と復唱したりとか(トラヴィスのように)、自宅でアイロンをかけまくるとか、 パソコンに貯まって行く事件映像ばかり日がな一日見てるとか、なんか普通の人と違うんだというフックがあったりすると良かったのにと思ってしまいました。なんだろう、この感じは。やはりラストでああいうことをするのは普通の人ではないと思って安心したいんでしょうかね。筆者はなんだかもったいないと思う映画でしたが、来年のアカデミー賞では脚本賞にノミネートされています。

『ハンナとその姉妹』ハンナと棒姉妹

         



アクション映画とかBSOL映画ばかり観てばかりいたら悪い頭がもっと悪くなりそうだったので、ちょっと気取ってウディ・アレンの旧作を手に取ってみました。ニューヨークに暮らす、ある家族の群像劇・・・ウィットに富んだカンバセーションズ、イイネ!って気分になりたかったんですが、これもやはりトホホ〜な人間曼荼羅で、ウディ翁は本当に昔っからこうい う映画をイッパイ撮って来た人なんだなあ・・・と改めて思いました。「恋のロンドン狂騒曲」みたいな映画でしたね(というより、後続のロンドンがコレに似ているのか)。

ニューヨークに住む芸術家一家。ピアニストのお父さんと歌手だったお母さん、長女で成功している女優のハンナ(ミア・ファ ロー)、次女で芽が出ない女優 だけどお料理上手のホリー(ダイアン・ウィースト)、三女で美術を学ぶ学生のリー(バーバラ・ハーシー)という家族です。感謝祭の日、親戚や友人たちを招いてパーティーをしています。ハンナの夫であるエリオット(マイケル・ケイン)は妻の妹であるリーにご執心、というところから話が始まります。





※ネタバレします。



恋をしている人って、フィクションの世界では美化されがちじゃないですか。映画も、オペラも、J-POPも、少女漫画でも恋ってとっても素敵なものとして描かれていますが、ウディ翁は徹底した客観的視点で恋愛の滑稽さや情けなさを描いています。マイケル・ケイン(これでアカデミー助演男優賞受賞)が妻ハンナの妹に惚れちゃって彼女の行きそうなエリアで待ち伏せてたり(その後、偶然を装って登場) 自分がおすすめする本を渡して本の言葉を借りて微妙に告白しちゃったり「何やってんだろうな〜、このオッサンは・・・」という痛々しさが、美味なり・・・。しかしついにホテルで関係を持つことに成功します。ただの不倫じゃなくって、妻の妹と不倫。これは・・・とその後の修羅場を考えると他人事ながら胃が痛みますが(私っていい人過ぎ?)。「やっぱり妻のことを考えると超罪悪感がつのり、電話して『今日のことはこれ限りで』と言わないと」と電話に飛びつくマイケル・ケインなのですが、不倫相手の義理の妹はすっかりラブラブ突入モード。ヤバい・・・と固まってしまいます。アハハ!ドツボにはまって本当にバカだな〜!とニヤリとしてしまいますね(やっぱりいい人じゃないか)。リーにはかなり年上の彼氏フレデリック(マックス・フォン・シドー)がいて同棲しているんですが、フレデリックはリーの浮気に気づき二人は口論の末に別離。不倫の恋は最初こそ盛り上がったものの、勢いをなくして行き、リーは同年代の彼氏を見つけてマイケル・ケインの元を去るのでした。

ハンナの元夫で放送作家のミッキー (ウディ・アレン)は、ハンナと結婚していた頃に男性不妊で子供が持てない身体だということがわかります。しかしハンナとミッキーは友人の精子提供を受けて双子の男の子を出産。ハンナと離婚してからは忙しくしていたミッキーですが、耳に異変があることに気付いて病院へ。そうしたらお医者さんから精密検査を受けるようにと言われてしまうのでした。「悪性の脳腫瘍かも・・・」と怯えるミッキー 。精密検査の結果をお医者さんから聞くシーンは心臓に悪い!「残念ながら・・・」と最悪の結果を話し出すお医者さんですが、そのシーンはミッキーの妄想だったんですよね。フー、よかった!何も問題がないことが判明し、生への喜びに沸き返るミッキー。そこから神様の存在を信じたのか信仰する宗教を探すようになります。老舗のカソリックからインド系新興宗教までトライするのが、なんかコミカルに痛々しい!(でも死の淵を覗き込んだらそうなるのかも・・・?)

次女のホリー(ダイアン・ウィースト)は、売れない女優です。オーディションに行っても落とされてばかりでお金もないので、姉のハンナに借金をしています。でもお料理上手なので、女友達で同じく売れない女優のエイプリル(キャリー・フィッシャー)とケイタリングサービスの ビジネスをスタートさせます。ある仕事先で、ハンサムな建築家(サム・ウォーターストン)と知り合った二人。彼と一緒に様々な建築を見に行くデートをしますが、彼はホリーでなく女友達エイプリルの方が気に入った様です。彼の車に乗って三人で建築巡りをした後、自分が先に降りることになって「やっぱり・・・」とガッカリするホリー。矛先は女友達に向き「だいたい、なんなのよ。エイプリルは建築のことなんて全然わからないくせに、彼に取り入る様なこと言って・・・」などと思ったりするんですよね。ちょっとエキセントリックなホリーはキャリー・ブラッドショーの言葉を借りると「complicated girl」、一方のエイプリルは「simple girl」なんですよ。わかる、わかるぜホリー!筆者も圧倒的に前者なので、この敗北感は懐かしい痛み(©ケミストリー)なのでした。女友達に男も役も取 られたホリーは脚本家を目指して書き始めます。実はハンナの元夫ミッキーとホリーはミッキーの離婚後に一回だけデートをしたことがあったんですね。ジャズクラブに連れ て行かれたホリーでしたが、つまらないデートに終ってしまった過去がありました。ところがレコードショップで偶然再会したミッキーとホリー。今回はとんとん拍子にうまく行き、ホリーの脚本を読んだミッキーが彼女をフックアップすることになるんです。そして二人の間にはロマンスが。

劇中に三回挟まれる感謝祭を定点観測地点として、この3つのエピソードが展開していくというストーリーで す。ミア・ファロー演じるハンナはタイトルに名前があるのに、実はメインではないんですね。それぞれのエピソードに関係者として出て来るんですけども。ハンナ はお金のない妹に援助してるし、いい妻でありいい母なのに結構ひどい目にあってて(本人はそれに気付いていないのだが)とっても可哀相。ラストでは、結婚してラブラブのミッキーとホリーの姿が(しかしミッキーは長女と離婚し次女と結婚、マイケル・ケインは長女と結婚し三女と不倫してるんだな・・・笑)。ホリーが幸せそうに「私、妊娠したの」とミッキーに告げて映画が終ります。

え?どゆこと!?(ライカ太田光)ホリーは外で仕込んで来たのか?それともミッキーの不妊症が治ったのか?わかりませんが、ミッキーも普通に受け入れてたのでいいのか?ということで最後はアッとビックリのハッピーエンドでした。こうやって色々なキャラクターが人生にアタフタしているのを見るのは時に痛々しくて身につまされて・・・楽しい!神視点で「人間ってしょうもないけど、なんだか憎めないのう・・・」という気分がするものです。評価も高く、マイケル・ケインがアカデミー 助演男優賞、ダイアン・ウィーストが助演女優賞、ウディ翁が脚本賞を受賞しています。脚本賞、やはりさすがです。ウディ翁の作品はどれもこれも大体がこんな感じの話ですが、どれも皆面白くて身につまされるし、知的で洒落ててクオリティーが高いのにいつも驚愕させられます。

余談:「男たちよ、complicated girlと結婚せよ」というエッセイを発見。ライターさんの言いたいことも理解出来なくはないが、世界の8割近く・・・いやもっと?の男が楽な simple girl の方を選ぶと思う。だってなんだかんだ言ってもcomplicated girlは面倒くさい女なんだもん。残りの1割2割の男を探す為に、女たちは走り続ける・・・飼いならされない野生の馬のように!・・・なんだか久しぶりにSATCが観たくなってしまったのでした。


『ショーン・オブ・ザ・デッド』町山さんご出演?


          



ペグ兄旧作の旅の続きです。本作と「ホットファズ」と「ワールズ・エンド」とで「コロネット三部作」と呼ばれているんだそうで・・・。各映画にコロネットというグリコジャイアントコーンみたいなアイスクリームが出て来るからなんだそうです。しかしコロネットを私が認識出来たのは本作だけでした。

まずペグ兄が若い!ってこと(相棒のニック・フロストは、どの映画でもあまり変わらない印象)。この映画のペグ兄は小さな電気屋さんの店員役で設定は29歳ですよ。まだ20代なんです。しかし例によって早口英語だったのでなかなか聞き取りが難しく大変でした。英語圏のコメディ映画は聞き取りが簡単か(セリフではなくリアクション等で笑わせるもの) 、超絶に難しいか(文化的背景 込みのジョークや皮肉ギャグ)にパックリわかれるような気がしますね・・・。そういえば「テッド」もアメリカの文化背景があってこそ理解出来るギャグがあるとかなので、ちょっと手を出す気になれません(一作目は鑑賞したものの字幕だったのかナシだったのか忘れてしまった)。







※ネタバレします。


この映画、なんてったってゾンビなんだしすっごく面白いんだろうな~と思って期待していたんですが、ぶっちゃけそうでもなかったです。パブに立てこもり、凶暴化したゾンビたちが襲って来るまではわりとモッタリしていて眠くなっちゃうんですよ。ゾンビも「オア~」とか言って緩慢な動きだし、全然怖くないし!と思ってました。ペグ兄の友達(映画評論家の町山智宏さんをイギリス人バージョンにした感じの人)の腹が裂かれて臓物が出るまで は、ボーっとしてました。

しかしボンクラペグ兄から、目に涙をためて必死にゾンビと戦うペグ兄(かなり迫真の演技)まで色々な表情を見ることが出来ます。筆者が気に入ったのが、お母さんを助けに行くシュミレーションのシーン。ペグ兄のお母さんはビル・ナイおじいちゃん(三部作すべてに出演)と再婚していて、ペグ兄とビル・ナイおじいちゃんは上手く行ってないんですね。で、お母さんだけをなんとかゾンビから助けようと頭の中でシュミレーションするんですが、もちろん妄想だからすべてが上手く行って、最後はみんなでお茶を飲むというほのぼのシーンになるんですよ(ペグ兄が観客に向かってウインク)。これが何回も繰り返されてて、なんだか可笑しかったです。

ゾンビだらけで 絶体絶命かと思ったら、機動隊が助けに来てくれて命を取り留めますが相棒のニック・フロストはゾンビに噛まれたのでゾンビになったまま。しかし庭にある納屋でゾンビのニック・フロストが飼われてて、ペグ兄と一緒にゲームをしてるんですよ。それでハッピーエンドなんですが、思いのほかシュールなエンディングで笑っていいのかどうか戸惑ってしまいました(笑)。


『マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章』ジュディ・デンチ様のファッションスナップ付き!





私の憧れオババ・No.1のジュディ・デンチ様主演、ヒットした「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」の続編です。筆者の居住国では今年の春あたりにあった国際映画祭で封切りされていたみたいですが、観に行くことが出来ず残念に思っていました。やっと観られた!と思ったら日本公開はなんと来年の春ということだそうな・・・。マーベル映画とかの大作映画はわりとすぐに日本公開されるようになりましたが、そうじゃない作品は今も1年くらいギャップがあるみたいですね。

私が今まで旅行した土地の中で、実に忘れ難い印象を残したインドのジャイプール。そのジャイプールを舞台にした老人たちの群像劇ですよ。一作目はすごく良くて少し泣いちゃったんですが、二作目は・・・うーん 、かなり微妙・・・と言わざるを得ません。一作目の出来が良かっただけに非常にモッタイナイことです。しかしこの続編でさらに後に引きずるようなエピソードもあって、三作目あるのか・・・な・・・?みたいな少しキレの悪い終り方でもありました。

一作目から少し時間が経ったと思われるある日 。マリーゴールド・ホテルの若オーナー、ソニー(デーヴ・パテール)とホテルのマネージャーになったミュリエル(マギー・スミス)がアメリカに行くところから始まります。ホテルのフランチャイズ化のためスポンサーを探しに行ったんですね。マリーゴールド・ホテルを評価するために覆面の調査員が派遣されるということになり、新しいお客に敏感になるソニー。そんなある日、ホテルに二人のご新規さんがやってきます。一人は初老男性チェンバース(リチャード・ギア)、もう一人は中年の女性のラヴィニア(タムシン・グレイグ)。ソニーはチェンバースのことを調査員だと思い、失礼のないように張り切りますが、やや空回り気味。

ホテルの住人たちもみんな元気です。イヴリン(ジュディ・ デンチ)は80歳を間近にして新しい仕事をオファーされています。前作でハッピーエンドになりそうだったダグラス(ビル・ナイ)とはまだ親しい友人という関係のまま。金持ちインド人との結婚を狙っているマッジ(セリア・イムリー)は相変わらずで、「カーマスートラ」を参考書にしていたノーマン(ロナルド・ピックアップ)は恋人が出来たものの、その彼女が浮気をしているのではないかと悩んでいます。ソニーは婚約者のスナイナ(ティナ・デサイ)といよいよ結婚ですが、何故かすれ違う日々・・・ということになっています。ホテルのビジネス拡充と関係者、宿泊者たちのプライベートがザワザワするという第二作です。




※ネタバレします。デンチ様のファッションスナップは本文の後!





私がこの映画をあまり好きではない大きな理由として、ソニーがウザいし、うっとうしいってこと。今回は彼の出番が多い脚本になっているため、空回りする場面が多くてイライラするし 、彼のインドなまりの英語の聞き取りが非常に面倒くさいんですよ。そんなになまってるのに、なんで文法完璧なんだよって思うんですよね(これは嫉妬か)。ソニーの家族やお友達はみんなインドの中流以上なのでインド人同士で話すときも英語なんですが、ヒングリッシュの洪水に疲れてしまいました・・・。結局ソニーは自分で何一つ築いていないおぼっちゃまなんですよ。ホテルをポンともらっただけ。そもそもオーナーの器じゃないのに張り切り過ぎて痛いし、あからさまに客を依怙贔屓するし、婚約者には子供みたいに嫉妬してるし。んで、結局は二軒目のホテルをアッサリゲットしてるしで、ムカつくんですよ!そもそもレセプションのところに大きな自分の写真を置いているところが嫌。私だったらそんなオーナ ーが出しゃばってるホテルには泊まりたくありません。

前回のヒロインだったデンチ様ですが、脚本がソニーと新ゲストのリチャード・ギアに時間が裂かれているため思ったよりも出番が少ないです。でも、まだまだ筆者のアコガレ要素をタップリと持っているキャラクターなんですよ。なんと今回は輸出向けテキスタイルの現地バイヤーのお仕事をオファーされます。う、う、う、うらやまディ~~~!!!(うらやましい、を超えるレベルのうらやましさを表す流行語by爆笑問題の太田光)インドのキラキラしたピンクタウン・ジャイプールで、民芸品に関わる、お仕事!!!私も脱サラしたあとでそういうお仕事をするのを夢見てました・・・。そして相変わらずさりげないインドシックなスタイリングが素敵です。歳を取ると顔や首のシワから視線をそらせるためにアクセサリーはデコラティブなものに変わって行きますが、繊細な天然石のジュエリーがお似合い!素敵!ますます私のアコガレ・オババの地位を固められたデンチ様なのでした。

そんな異国でも自然体で生き、素敵なお仕事までオファーされちゃうデンチ様にメロメロなのがビル・ナイおじいちゃん。周りのインド人にも「彼女と結婚しちゃいなよ」とすすめられていますが、まだイギリスに帰った妻(ペネロープ・ウィルトン)と離婚が成立していない様子です。ビル・ナイおじいちゃんは英語ガイドのバイトなどをやっていますが、インド人の子供にリモートで資料を読ませてそれをそのまま言うという実に面倒くさいことをしています。ヒングリッシュは相当わかりにくいけど、インド人の子供がしゃべる英語はもっとわからなかったですね。ネイティブなら問題ないのでしょうけれど。

新ゲストのアメリカ人、チェンバースには日本でムッシュー・オランジーナしてるリチャード・ギア。メンバーのマッジが「あらイケメン♪」とさっそく目を付けますが、ぶっちゃけ私はギア様の魅力がよくわからない・・・。彼が若い頃からよくわからないんですよ。なんか線でシュッシュッと適当に描いた様な顔じゃないですか?リチャード・ギアがソニーの未亡人であるお母さん(リレット・デュベイ)にアプローチするんですが、なんかこれが生々しかったですね。リチャード・ギアって昔、インド人女優にハグして何度もブチュブチュとキスしたせいで厳格なインド社会からモラルに反するバッシング受けてませんでしたっけ・・・? 調べたら、その事件後に別のインド人モデルとも交際してたそうで、ギア様は結構なインド女性フェチのようです。それを見越してのキャスティングなんですね、きっと(笑)。

ホテルのメンバーの中では若手のマッジ(セリア・イムリー)は今回、「真実の愛」を見つけます。他のメンバーは70代80代なんだけど彼女はまだ60代。まだまだ若いんですよ!むしろこのホテルではピチピチの方!二人のインド人富豪を両天秤にかけて「どちらにしようかな~」と考えていましたが、その富豪のお屋敷に連れて行ってくれる運転手の人柄に触れて彼に好意を持って行くんですね。自分の気持ちに正直になったラストシーンでは運転手の彼に「今日はどちらのお屋敷ですか?」と聞かれて、何も答えず微笑むマッジなのでした。

そんなこんなで、迫ってくるソニーとスナイナの結婚式。豪華な式だったので「ああ、『モンスーン・ウェディング』エンディングね」と思いました。色々あったけども豪華で感動的な結婚式が挙げられ、みんなで踊って騒いで今までのゴタゴタはすべて水に流しハッピー!!!という映画の終り方です。しかし、さにあらず。ソニーは結婚式会場にホテルのマネージャーであるミュリエルの姿が見えないことに気が付いて、彼女をスクーターで探しに行きます。ミュリエルはその前に通院しているシーンがあったのですが、どうやら健康上の問題があることが判明していたんですね。ソニーの結婚式等々を壊したくないからという理由で引っ込んでいたのです。

そして、映画はエンディングに。ソニーとスナイナは新婚旅行に向けて出発し、マッジはお金じゃなくて愛を選ぶというハッピーエンド。デンチ様とビル・ナイおじいちゃんも、どうやらこの先上手く行きそう。ミュリエルが最後の最後どうなるかは描かれません。彼女は置き手紙を置いてそっとホテルを去るのみなのでした。「there is no present like the time」と言って・・・。調べたところこれは英語のイディオムで「今が最高の時である」「今ほどよい時はない」から転じて「思い立ったら吉日」などと訳されている様です。前作ではラストに「年を取っても新たなチャレンジはあるから、それに向かって行こう」という明確なメッセージが提示されましたが、今回は同様のものが中盤ごろに現れます。今回の一番重要なメッセージがミュリエルの置き手紙にあったものだとすると、彼女が去り際に言う遺言のような言葉だけにちょっと悲しいラストでした・・・。

とにかく今回はとにかくソニーの未熟さと、頑張ってないのにドンドンと与えられるお坊ちゃまぶりにイライラしましたねえ。これがもう少し押さえられていれば、二作目も傑作になったかもしれないのに。それとも年長者になるとこういう未熟者のことを「若いっていいわねえ〜」みたいに大きな心でとらえられるようになるんでしょうか。思えば、ソニーのやつはアメリカへの資金繰り旅行のときだって、大きいプールがあるいいホテルに泊まって優雅にトロピカルドリンク的なものを飲んでましたよ。あ~イライラする。負け犬根性が染み付いた私には、やっぱりスコット(「アントマン」)のような負け犬キャラに共感しちゃうのでした。





ということで、お口直しにこの映画でデンチ様がお召しになっていた衣装のファッションスナップです!
※一作目と二作目まぜこぜです。



デンチ様

オレンジのワンピースを引き立てるのは渋色のアイテム。
ストールをお買い物して嬉しそうなデンチ様。




デンチ様2

オールホワイトスタイルに合わせるのはペイズリー模様の明るいストール。すべてコットンで軽やかな印象に。
荷台で運ばれるデンチ様。



デンチ様3

賑やかで色とりどりのマーケットを見て回るのもホワイトスタイルにして逆映え。
シンプルなアクセサリーがシックなアクセントに。




デンチ様4

淡い淡いブルーのストールが優しげ。
見えにくいですが、このネックレスが天然石で可愛かったのです。




デンチ様5

シャツとストールを優しいラベンダートーンで統一。
こんなキラキラしたものがイッパイのジャイプール、もう一度行きたい!



デンチ様6

共演のマギー・スミス様と。およばれには透け感のある光沢素材でおめかし。
黒真珠のネックレスがシックです。マギー様のクラッチも素敵。




デンチ様9

ピアス、ネックレス、時計、ブレスレット、リングとすべてがさりげないけど上質なものを。
エスニックなカジュアルスタイルをクラスアップ。




デンチ様10

ふわっと軽そうなチュニックにもしっかりとアクセサリーを合わせてシックにまとめています。
手に持ったお帽子もアクセントに。




デンチ様11

一枚目の写真のコーデを着回し。柿色のストールを垂らして同系色のグラデーションを。




デンチ様13

地味色チュニックにオレンジのストールとバッグを合わせてアクセントに。
エスニックなバッグの二個持ちがさすがです。



デンチ様15

太めのシルバーバングルが効いてる!
二重になったステーションネックレスもさりげなくアクセントになってます。




デンチ様16

映画のインタビューを受けたときのグラビア写真。
淡いエメラルドグリーンとゴールドの色合いが美しい!



デンチ様14

映画のプレミアにて。幾何学エスニック模様のジャケットをサラリと余裕で着こなす、この貫禄!



デンチ様17

めずらしくデコラティブなネックレスのデンチ様。
パッチワークのバッグはお気に入りらしく何度も使い回していました。

『セレブ・ウォーズ ~ニューヨークの恋に勝つルール~』ペグ兄の魅力が炸裂するBSOL映画


                                 



この映画の存在は昔から知ってたんですけれども。キルステン・ダンストとミーガン・フォックスでこんな冴えないオッサン(ペグ兄のこと)を取り合うという映画?そんなのアリ?と半笑いでスルーしてたのです。この夏、「ミッション・インポッシブル/ローグ・ネイション」を観てペグ兄の魅力を再発見したので、旧作を色々と観ているんですが「そういやペグ兄ってBSOL映画に出てなかったっけ・・・?」と調べていたらyoutubeに上がってました。


BSOL映画の私見についてはこちらをどうぞ



男優がメインのBSOL映画ってのも珍しいのかな?まあマシュー・マコノヒーとか、ちょっと前までBSOL専門の俳優みたいな感じでしたけれど、マコは世界一のセクシーイケメンになったこともある人ですし。BSOL映画に出て来る男優って、大体がみんなわかりやすいイケメンじゃないですか。イケメンじゃない俳優がメインを張っているというのがレアなんですね。さっきからペグ兄のことを非イケメンと言ってますけど、この映画はそんな彼の魅力が余すところなく盛り込まれた映画だと思うんですよ。映画そのものとしては全然たいしたことない作品なんですが・・・。なんならキルステンとミーガンの二女優よりもペグ兄が魅力的に撮れてるのでは・・・?と思うくらいです。ペグ兄演じる主人公がニューヨークにあるお洒落マスコミ業界で色々と奮闘する実話ベースのラブ・コメディーなので「メンズ版 プラダを着た悪魔」とも言われているみたいです。







※ネタバレします。


シドニー(サイモン・ペッグ)はイギリスに住んでるジャーナリスト。セレブな世界に憧れを持っていてパーティー会場に忍び込んだりしていますが、バレてつまみ出されるということが日常茶飯事です。ところがある日、憧れの雑誌「シャープ・マガジン」の伝説的な編集長クレイトン(ジェフ・ブリッジズ)から「なかなか面白い奴だ」と思われて雇ってもらうことに。喜び勇んでニューヨークに行くシドニーでしたが・・・という導入部。

シドニーが忍び込んだセレブのパーティーに女優のタンディー・ニュートンが本人役でいて話すシーンがあるんですが、なんかタンディー・ニュートンすごく懐かしいですね~!「シャンドライの恋」とか「ミッション・インポッ シブル2」(しかし今思うとシリーズ中最も毛色の変わった作品になってしまった)とかに出てましたよ 。そういえば二人とも「ミッション・インポッシブル」シリーズではトムちんの相手役を務めていますし、不思議な縁を感じたりして。

ニューヨークでさっそくクラブへ繰り出すペグ兄。ピチピチギャル(死語ですな)たちと一緒にレッツダンスというところですが、みんなノリノリのペグ兄に引き気味です。そりゃあそうだ。だってすんごくイケてないんだもの!容姿やダンスは別としてまず服ですよね。イギリス特有のモッサリとした洋服のセンスが・・・チェックのシャツの上にセーターを着てジャケットという格好なんですけど、みんな見事に茶系でおじいちゃんみたい!!ニューヨークのナイトライフにこれはないでしょうという感じです(筆者はこういうセンス決して嫌いではないんですが)。

バーでナンパしようとしてギャルの隣に座ると「ちょっと、そこ、私の彼氏の席なんだけど!」という声が。振り向くとキルステン・ダンストがいました。この出会い方もBSOL映画っぺー!ペグ兄はキルステンの手帳の上に酒をこぼし、彼女を怒らせてしまいます。次の日会社に初出勤して上司のマドックス(ダニー・ヒューストン)に挨拶すると「彼女がこれから君に色々教えてくれるアリソンだ」とキルステンに紹介されるというお約束の展開です(笑)。

「シャープ・マガジン」はカッティング・エッジな雑誌なので、セレブと編集部とのお付き合いもあるんですね。あるパーティーで売り出し中 のセクシー女優ソフィー(ミーガン ・フォッ クス)と知り合ったペグ兄は水も滴るような彼女の魅力にまいってしまうのでした。ミーガン・フォックスは恐らく初めましてなんですが、なんか生身の人間じゃないみたい。欧米の出会い系バナー広告に出て来る男のファンタジーを具現化したエッチなお姉さんという感じというか、ラブドール的というか・・・。あまりにエロい顔をしてるのでソフトビニールで出来た作り物みたいなんですよ。喋り方もちょっとバカっぽくて小さなチワワを常時連れているのがパリス・ヒルトンのパロディーみたいでした(ちなみにこれは2008年の映画)。ミーガン・フォックスについてる女性パブリシスト、エレノアがジリアン・アンダーソン。彼女はめっちゃ久しぶり!エックスファイル以来かも・・・今でも結構お綺麗です 。

ペグ兄は小さい頃から銀幕のスターに憧れていたという設定なので、旬なセレブをチヤホヤするだけのお調子者男かと思いきや、パーティー会場で誰からも相手にされない老女優のことをさりげなく優しく気遣ったりして、そういうところがちゃんとしてる子なんですよね。なんだ、結構・・・いい奴じゃん!ってなってしまっちゃったらもうペグ兄のトリコ第一段階です。普段はベラベラと持論ばっかり話している場違いな男という設定なんですが、ふとしたときに見せるこの優しさよ!

ペグ兄はセクシー女優のミーガン・フォックスに夢中ですが、キルステンからは「ここはNY。女は成功してる男と付き合いたがるの。あと背も高くなきゃね!!!」と耳が痛いことを言われてしまうのでした。背! 確かにペグ兄は背がちっちゃいです。一体身長は何センチあるのか調べてみたところ175センチということでした。欧米系にしては低いのかもですが、日本人だったらまあまあ高いほうですよね。ちなみにキルステンは166センチ。彼女は意外と小さいですね。

ペグ兄さんはジャーナリストとして成功するために仕事に邁進しようとするするわけですが、インタビュー相手のミュージカルスター(ジェファーソン・メイズ)に作品の質問をするよりも「ゲイなんですか?」と聞いて怒られてしまうのでした。この彼がどう見てもゲイなんで、聞くまでもないんじゃないかと思いましたが・・・。それだけじゃなく、とにかくやることなすこと残念なペグ兄。一流ジャーナリストへの道は遠そうです。

編集部に来たミー ガン・フォックスがいつも連れている愛犬チワワを置いて、上司のマドックスと一緒にランチへ。マドックスの個室に残されたチワワをあやそうとするペグ兄さんでしたが、不可抗力で飾ってあった壼がチワワの上に落ちてチワワはお亡くなりに。死んだチワワをなんとか隠蔽しようとするギャグシーンがギリギリ!欧米ってものすごく動物愛護の意識が高そうなのに、洋画を観てるとたまにこういう不謹慎動物ギャグが出て来るのはどうしてでしょう。まあ私は笑ってしまったんですが・・・。チワワって小さくて可愛い分、見ている人をサディスティックにさせる何かがあると思うのでした。

この死んだチワワを隠蔽するのにキルステンが協力して、寒風吹きすさぶ二人の間に友情めいたものが生まれるんですね。 ペグ兄さんはキルステンが実は小説家志望ということを知るのでした。そしてキルステンはペグ兄がおちゃらけただけの男ではないと気づき始めます。キルステンには彼氏がいるんですが、その彼氏というのが画面には現れないんですよね。本当に彼氏は存在しているのか?と思うのですが・・・。

会社のパーティーで、実はキルステンの彼氏というのが上司のマドックス(妻子持ち)だということに気付くペグ兄。しかしどうやらこの不倫の恋はうまくいっていないようで、キルステンとマドックスは別れ話をしていたのでした。ペグ兄はヤケになって泥酔したキルステンを自宅に連れ帰り介抱することに(セクシー女優のミーガン・フォックスとプールサイドでいい感じになったにもかかわらず)。家にはペグ兄さんのお父さん( ビル・パターソン)が訪ねて来ていました。実はこのお父さんは有名な社会学者だったんですね。もともとこの映画は実在のジャーナリスト、トビー・ヤングの自伝的小説が基になっているそうです。お母さんは女優でペグ兄が幼い頃に亡くなっており、だからペグ兄が銀幕の向こう側にいるセレブに惹かれているということが説明されます。ペグ兄はお母さんの形見である指輪をいつも身につけているんですよ。その指輪はお母さんが「大切な人が出来た時に渡しなさい」と言って贈ってくれたものなのでした。

翌朝、ペグ兄がボリュームたっぷりの英国式朝食を作ってくれるんですよ~(しかし二日酔いにはキツい)。それで以前にキルステンが好きだと言っていた映画、フェリーニの「甘い生活」のサントラをプレゼントしてくれるんです。なにこれ、なにこれ!!!(恐らく前半のパーティーシーンでミーガン・フォックスがプールに入るのはこの映画へのオマージュ?)レコードをかけて踊る二人、いいじゃん、いいじゃん!!!ということで、また一気にペグ兄の魅力にやられるのでした。ここは、本当にペグ兄の魅力がジワジワと出てるシーン。服は死にそうにダサいし(アーガイルソックスにサンダルを合わせてりしている!)、M字ハゲだし(しかも金髪だから毛全体がないように見える!)。でもそれを補って余りある魅力が彼にはあるんです。私的にいいと思うのが声ですね。声がソフトでスムースなイケメンボイス。そして英語の発音が綺麗かつ理解しやすい。これですよ。そして子動物のような子供のようなピュアネスがある。オッサンだけど。この残念要素とポジティヴ要素の実に絶妙~なブレンド具合、それがペグ兄の魅力!

この映画にはいくつかパーティーシーンがあるのですが、仮装パーティーでペグ兄が選んだのはドラキュラ。以前にペグ兄さんとマイケル・シーン(「トワイライト」シリーズでイタリアの吸血鬼アロを演じた俳優)が似ているということを書きましたが、ドラキュラのコスプレで立証されました。ただ、似てるとは言ってもペグ兄はどうやっても滲み出るコミカルさが隠せません(笑)。超一流スパイチームにいて超危険なミッションにあたっていてもコミカル。何をやっても滲み出るコミカルさ。これもペグ兄の魅力のひとつですよ。そして彼のダンスセンスも超コミカル。目をキラキラさせながら、クラブやディスコで踊るシーンは必見です。ペグ兄は頑張ってキルステンをデートに誘おうとしますが、彼女は別れた不倫上司マドックスとヨリを戻していたのでした・・・。

ふられたペグ兄は再度仕事に邁進。どんどん成功して、署名記事を書いたり、いいマンションに越したり、セレブ・パーティーの招待客にも載るように。一方、キルステンは不倫上司マドックスと上手く行っていません。彼は彼女が大切にしている創作についてまったく理解を示さないのでした。ペグ兄に会いたくなって家を訪ねたキルステンでしたが、そこには職場の同僚女子(下着姿)が・・・。ああ、すれ違い!

ミーガン・フォックスがマザーテレサを演じた映画(ってのもまた凄いな)で映画賞の主演女優賞にノミネートされます。ペグ兄は彼女が受賞した暁には雑誌にカバーストーリーを書くという仕事をオファーされました。わがままなミーガン・フォックスは女優だったペグ兄のお母さんの形見の指輪をお守り代わりにくれと言ってきます。もし受賞したらセックスさせてやるという約束つきで!授賞式の日、ペグ兄は会場で元上司のマドックスに遭遇。彼からキルステンが「他に好きな人がいるから」と言って去っていったことを聞かされるペグ兄。ミーガン・フォックスが主演女優賞を受賞しますが、その瞬間にやっぱりキルステンのことを愛している!と悟ったペグ兄は彼女の元へ(その前に「指輪返せー!」とミーガン・フォックスに飛びかかりセレブなパーティー会場は修羅場にw)。ケーキまみれになったまま、その足でニューヨークへの飛行機に飛び乗ろうとしますが、都合良く空席がないのがペグ兄クオリティー。誰もいない待合室でフライトを待ってるシーンさえも愛おしいです(笑)。

ニューヨークへ到着し、フェリーニの「甘い生活」がかかっている野外映画館でキルステンの姿を探すペグ兄。もうハッピーエンドまで一直線です。がんばれ、ペグ兄、いけいけ、ペグ兄!こんなラブコメ一直線してる彼を見るのは初めてですよ(しかもBSOL映画のイケメンのポジション)。それにペグ兄が女優とロマンチックなキスシーンをしてるのを見るのも初めて!なにこれ新鮮!!なんてキュートなの?!というわけなんですが、最後の最後はやっぱりコミカルなペグ兄。このバランスがいいですね。

この映画でのペグ兄はとにかく服がダサい。茶系のチェックシャツにもみじ色のベストを着ていて、イギリスのおじいちゃんなんですよ(繰り返しますが、このセンスは決して嫌いじゃないです)。カジュアルなパ ーティーシーンでは、白Tにアロハシャツを重ねてハーフパンツを履き、アーガイル柄の靴下にサンダルという惨劇っぷりだし、脱いだ身体は締まりがなくって白いトランクスはサイズが合ってなくて妙〜にブカブカ。あーあ・・・って感じで目を覆いたくなるんですが、その感じさえも可愛らしく感じるような彼の持つ子供の様なピュアネスとコミカルさが絶妙に混じり合って「ああ、男ってのは顔や身長じゃない。どれだけ可愛らしい存在でいられるかなんだ」と、改めて感じ入るのでした。筋はたいしたことないBSOL映画なんですが主役シドニーが喜怒哀楽するキャラクターなので、意外と役者ペグ兄の演技力も推し量れる映画だったと思います。特にキルステンが不倫上司とヨリを戻したことを知ったときのテンションの下がりようとか、野外映画館で隣に座ってる男がキルステンの彼氏かもと思ったときとか、微妙な感情の揺れ動きの演技がよかったな〜と思いました。

エンドクレジットの横に、劇中でミーガン・フォックスが演じたマザーテレサ映画の予告編が流れますが、これが実にチープなつくりでギャグになってましたね。ミーガン・フォックスが尼さんの格好してても、そういう企画ものAVにしか見えないという(笑)。


『キングスマン』マダ、ファカ!不発・・・?


          



「◯◯マン」というアクション映画を立て続けに鑑賞している筆者です。これは中瀬親方がエンタメ番付で紹介していたので観ました。そういえば感想は書いてないんですけど「フォーカス」ってウィル・スミス主演の詐欺師映画も中瀬親方から紹介されて、ちょうど飛行機の中でやってたんで観たんですよ。でもそれは割とどうでもいい映画でしたねえ。んだから面倒くさくて感想文も書いてないんです。なるべく観た映画は感想を残そうと思っているのですが特に「これ観るぞ!」と意志を持って選んでない映画まではなかなか難しいですね。本作は番組内で紹介されている本編映像がとても面白そうだったので観てみることにしました。

ロンドンのウエストミンスターにあるオー ダーメイド専門の高級紳士服店・・・しかしそれは表の顔。実はその裏には超敏腕スパイ結社が隠されていたのだ!という英国スパイアクション映画です。原作漫画があるそうなんですが、高そうなスーツをビシッと着こなした英国紳士がものすごいアクションを見せるといえば007(新作楽しみ)。そんな007パイセンのフォーマットを意識した作りになってます。でもシリアス調じゃなくて子供にもわかりやすいポップめな体裁。監督は「キックアス」シリーズのマシュー・ヴォーン。とくれば、漫画的なアクションっぷりは想像がつくところでしょう。

主演はマーク・ダーシーことコリン・ファース、そしてスパイ結社の重役にマイケル・ケイン、同じくエージェント兼新人教育係にマーク・ストロ ングと英国が誇る演技派男優をガッチリ集めています!!!このキャスティングだけでかなり興奮。それに彼らのスーツの着こなしのカッコイイこと。一分の隙もなくビシィっとスーツを着こなすストイックさから香る男の色気!香り立つ♪ダンディズム〜♪(谷村新司)英国男子萌え映画は最近だと「イミテーション・ゲーム」がありましたが、それに並ぶとも劣らない布陣です。新しくリクルートされるスパイは新人のタロン・エガートン、そして敵役にサミュエル・L・ジャクソン(これは本編観て初めて知った!)、敵の右腕役にフランス女優のソフィア・ブテラなどなど。






※ネタバレします。



ダンディにスーツを着こなしたコリン・ファース演じるハリーのアクションシーンはかなり見物。そもそもコリン・ファースにアクションというイメージがまったくなかったから、すごく新鮮なんですよね〜。コリンは御年54歳。同じくらいの年の男優はどんな感じかというと、トム・クルーズとか。でもトム・クルーズのアクションとはスタイルが全然違う。コリンのアクションは実に洗練されてて泥臭さゼロ!身のこなし軽やか&涼しい顔であっという間に敵をバッタバッタと倒しちゃうんです。スパイのお道具使いも実に優雅。英国紳士が晴れてるのに持っているキツく巻いた傘が大活躍するんですね(防弾シールド兼飛び道具になる優れもの)。いや~、恐れ入りました!という感じ。もう一人、華麗な英国紳士アクションを見せるランスロット(ジャック・ダヴェンポート)というスパイがいます。ここも流れる様なアクションで美しかったですね。

でもこのランスロットさんが敵側の義足の女スパイ、ガゼル(ソフィア・ブテラ)に殺されてしまうんですよ。ガゼルはミカドヘア(前髪を短く切りそろえたミディアムからロングの総称)で「昼顔」のドヌーヴ様が着ていたような 黒無地の服に白い襟を合わせたファッションで鋭い両足義足を持つ女でフェティッシュな魅力があります。ランスロットの殉職で欠員が出たため、新しくキングスマンにリクルートされた新人スパイが主人公のエグジー(タロン・エガートン)。実はエグジーのお父さんもキングスマンのメンバーであり、ハリーたちと同じミッションに関わっている中で殉職していたのでした。エグジーは地元の仲間とつるんで、ちょっとやんちゃしている感じの少年です。この少年をどうやって一流の敏腕スパイに育て上げるのか・・・中瀬親方が「スパイのマイフェア・レディ」と言っていましたがコリン・ファースは「マイフェア・レディ」でヒギンズ教授役をやってるそうですよ。

しかし新鮮だったのは英国紳士が涼しい顔で超絶なアクションを見せるということくらいで、後はいたって普通の映画っちゃあ映画です。なんとコリン・ファースは途中で殉職しちゃって、エグジーが彼の後継者になるということなんですが、うーんこの子で大丈夫なのかなあ・・・って不安が。原作通りなのかもしれませんが、ハリーとエグジーの師弟コンビで悪をやっつける方が見たかったです。というかコリン・ファースの活躍をもっと見せて欲しかったんですよね。続編も視野に入れているように感じましたが、エグジーだけで訴求力があるのかはかなり疑問。彼は決して悪くはないんですけど、まだ若過ぎて英国紳士のコスプレした子供にしか見えないんですよねえ。なんか七五三感があるんです。

亡くなったお父さんがスパイだったからといって息子のエグジーが自動的にスパイになれるわけではありません。スパイになるためには厳しい訓練を経て合格を勝ち取らなければならないのでした。エグジーと若い候補者たち(みんな高学歴)は合宿所的なところに集められます。そこに登場したのがマーリン(マーク・ストロング)。彼が指示するテストに合格出来ないとさようなら、というシステムです。つるんとしたスキンヘッドがセクシーなマーク・ストロング、いつもいつも渋くてカッコイイ~。声も渋くて素敵です。

候補者には女子も何名か混ざっているのですが、エグジーが仲良くなったのがロキシー(ソフィ・クックソン)という真面目そうな女の子。しかし、ちょっと自信がなくて腰が引け気味な普通の女子です。だからエグジーが色んな場面でロキシーをサポートしてあげてるんですよ。だからエグジーとロキシーというカップリングかと思ったら、エグジーは敵側に監禁されていたスウェーデン王女(ハンナ・アストロム)としっぽりというラストでした。あれ?王女って結構なババアじゃなかった?エグジーは年増好きかい?と思ったんですが。まあロキシーとつがわないにせよ、彼女は自信なさげなだったわりには最後の愛犬を殺すというテストに合格しているので、深読みして「さては敵側だな」と思ったんだけど普通に味方でした。だったらハーマイオニーちゃんみたいに出来る女にしておいてエグジーのケツを叩かせた方が良かったのになあ~と思ったり。ロキシーの存在はちょっと「?」でしたね。

敵のボス、ヴァレンタインはサミュエル・L・ジャクソンさんです。私は彼が出てることを知らなかった為「え、マジで!」とビックリしました。敵もてっきり英国人だと思ってたので、ここは意外。IT長者で、通話もネットもオールフリーなSIMカード(もちろんこれには裏が)をばらまいて人類を大量に殺戮しようとする悪い奴です。このアイディアは「その手があったか~!」と唸ってしまいました。人々を暴力的にする特殊な電波を流してSIMカードにキャッチさせ、殺し合いをさせるというものなんですよ。例えば今誰もが持っているLINEを通じてマッドになる何かが送られて来るとしたら・・・あら大変!ですよね。

ヴァレンタインは他にも世界のVIPを誘拐して、彼らの頭の中にチップ的なものを埋め込んでるんですよ。それで世界を意のままに操るというプラン。これも結構単純だけど面白い。し かもやってるのがサミュエルさんですから、邪悪な企みでしょって感じが全然しない(笑)。サミュエルさんってS.H.I.E.L.D.のニック・フューリーですよ。アベンジャーズたちの上司ですよ。まったく真逆なんですけど、とても楽しそうに演じているのが伝わって来ました。そういえば飛行機の中で日本語吹き替えの「エイジ・オブ・ウルトロン」を観たけど、竹中直人の声がめっちゃ合ってました。

しかし、しかしですよ・・・。サミュエルさんは実に楽しそうに演じてらっしゃいましたが、サミュエルさんといえばあのお約束のセリフ。歌舞伎役者の見栄のようなあのセリフ。出た瞬間に映画ファンが心の中で小さくガッツボーズをするあのセリフが・・・ない?サミュエルさんが話すシーンになる度に一生懸 命リスニングしてたんですが・・・言ってない?それとも筆者には聞こえなかっただけ?筆者調べですが、この映画では言ってないんですよ。あれ~?妙~に変だな~。だっておかしいじゃない、サミュエルさんがこういう映画で「マダ、ファカ!」って言わないなんて・・・。制作側は何を考えてキャスティングしておるのかね。と、この映画における最大のミスはここにあると思ったのでした。

ヴァレンタインにチップを埋め込まれた人たちなんですが、耳の後ろにメスの後があるのでもうバレバレなんですよ。ハリーが殉職した後でキングスマンの重役マイケル・ケインに呼び出されたエグジーは、マイケル・ケインの耳の後ろに手術跡があるのを発見。持ち前の賢さでその場を乗り切るのですが、いくらなんでもこれはバレバレだろうと思いました(原作が漫画だから?)。それにマイケル・ケインの手術跡に気が付かないコリン・ファースとマーク・ストロングってのがちょっと残念に見えて残念だった気がします。

後半では頭にチップを埋め込まれたVIPたちがポンポンと爆発していくんです。ポップコーンが弾けるみたいに、そりゃもうポンポン、ポンポンと電波の影響を受けたハリーが教会の中で皆殺しをするシーンもそうでしたけど、人が死ぬとか暴力の表現がポップなんですよね。痛みとかがまったくなくって、ギャグになっちゃってる。しかもそこまで笑えるわけではないし、何回も映されるので最後は飽きがくるんですね。こういう演出にもう慣れ切っちゃっていますが、それもどうなんだろうか・・・命の重みが・・・とたまには真面目に考えてみたり(ちなみにR-15+)。まあそれこそそういう軽〜いポップコーン映画なんですが。ということで、めでたく初ミッションをコンプリートしたエグジー、次はあるんでしょうか。渋ハゲのマーク・ストロングは健在だけど、コリン・ファースが出ないなら次回作は観ない、かも・・・?


余談:サミュエル・L・ジャクソンさんの「マダファカ」シーンをまとめている動画&一覧表があるのでリンクしておきます。2014年までだけど、随時更新して欲しい〜。そういえば、マーベル映画に出てる時のサミュエルさんは「マダファカ」って言わなくても全然違和感がないんですよね。勧善懲悪のヒーローものだから相応しくないから最初から「マダファカ」を期待していないんだと思います。

『アントマン』サーティーワンをクビになるヒーローに胸熱



                             



日本の映画館にカミングスーン作品としてポスターが貼ってあったアントマン。随分とちっちゃいのでコレはアメリカンヒーロー版、一寸法師かい?と思っていました。一寸というのは3㎝だそうですが、アントマンはそれより小さい1.5㎝なんだそうです(笑)。1.5㎝のヒーロー?な~んかビミョーな映画っぽいなあ・・・と思っていましたが、これもマーベルユニバースを形成する一作品ということで鑑賞しました。

結果:すっごく面白かった。面白さのベクトルは違いますが「マッドマックス/怒りのデスロード」と同等の満足感を得られましたよ。本作のほうがずっとコメディー要素たっぷりで、普段はあまり外国の映画で声を出して笑わない筆者が「アハハ」と声を出して何度も笑いました。脚本はペグ兄さんの盟友でもあるエドガー・ライトが共同脚本に加わっているということもあってか、ボンクラなギャグがあらゆる所に散りばめられていて最後まで飽きさせませんでした。マーベルヒーローの中でもかなり笑いに力を入れている作品ということが伝わって来ましたよ。やっぱちっちゃいから?





※ネタバレします。


そんな笑えるヒーローのアントマン。演じるのはポール・ラッドという俳優さん(兼脚本)。どっかで見たことがあるんだけど思い出せないというタイプど真ん中の顔です。筆者が見た映画だとコギャル映画「クルーレス」(古!)や「俺たちニュースキャスター」に出てた人みたい。ポール・ラッド演じるスコットが、な~んかまたパッとしない感じの冴えないボンクラ男なんですよ。コソ泥で刑務所に入ってて、やっと出所。一応妻子がいるんですけど奥さんとは別れてて、可愛いさかりの娘になかなか会わせてもらえないという泣かせる状況なんですね。出所したスコットをコソ泥仲間のルイス(マイケル・ペーニャ)が迎えに来ます。「お前、これから仕事どうすんの?」と聞かれて「電気系統の資格持ってるから、なんとかなる」と 答えるスコットなのですが、カットが切り替わるとそこはサーティーワンアイスクリーム。ピンクの制服を着たスコットが「サーティーワンへようこそ!新製品のマンゴーパフェはいかがですか?」と接客しているという・・・。ここでもう負け犬要素に弱い筆者は、一気に彼のことが好きになるんですよ。「ああ、こいつ・・・俺たちと同じ負け犬だ!」ってね(笑)。しかし、5秒後にはサーティーワンに前科がバレてクビになってしまうのでした。

久しぶりに娘に会いに行っても元妻(ジュディ・グリア。「ジュラシック・ワールド」でもオカン役だった)には煙たがられてしまいます。元妻には彼氏だか旦那だかがいて警察という立派なお仕事を持ってるんですよ。このパクストンという警官を演じているのが「ブルー・ジャスミン」に出ていたボビー・カナヴェイル。チンピラ役の印象が強いですが、今回はまっとうな社会人を演じています。元妻に「娘と定期的に会わせてくれよ」と頼むスコットですが「仕事と住むところがないとダメよ」と言われてしまうのでした。そこでスコットはルイスらと共に「仕事」に戻るのでした・・・(この時点でスコットは結構な社会的クズですが)。ある家にある金庫の中身(もちろん中には金めのものがあると想定)を奪うという仕事をするスコットとルイスら。スコットが首尾よく家の中に入り金庫をやぶると、中には奇妙なライダースーツのようなものだけがありました。仕方がないのでそれを取って退散しましたが、実はこのスーツこそが身長1.5㎝のアントマンになるスーツだったのです。

シーンは前後しますが、80年代。元S.H.I.E.L.D.のエージェントだったハンク・ピム博士(マイケル・ダグラス)は物体を小さくしたり元通りにしたりする薬品を開発。ところがそれが悪用されてしまいそうになるということがありました。ところでこの80年代のシーン、マイケル・ダグラスが若い!グレン・クローズと火遊び不倫した末、刃傷沙汰になってた頃とほぼ同じ肌ツヤ。「ベンジャミン・バトン」でも思ったけど、ハリウッドの若返り技術って凄いですね。そういや、80年代のシーンでは見たことのあるオバさんがいましたが、この人がキャップのファーストラブの相手、ペギー・カーター(ヘイリー・アトウェル)のようです。確かスターク社の先代社長(アイアンマンのお父っあん)もいたような。

スコットが金庫の中で見つけたスーツには、この身体の大きさが伸び縮みする不思議の国のアリスのクッキー的な仕掛けが仕込んであったのです。「一体これ何だろう・・・?」と思わず家でスーツを着てみるスコット。あるボタンを押すと、あらまびっくり、身体が縮み1.5㎝になってしまいました。しかも縮んだのがバスタブの中。何も知らずに帰って来たルイスがお湯を出します。お湯も1.5㎝の世界ではナイアガラの滝のよう。ひえー、と飛ばされて、普通に人間が生活している様々なところで、危険な目に合います(「ミクロ・キッズ」?)。ネズミに食べられそうになったり、掃除機に吸われたり・・・(笑)実は、ピム博士は前からスコットに目を付けていて、あえてスーツを彼に盗ませたんですよ。

80年代のシーンで示されていた通り、ピム博士のアントマン技術は悪用されかかっていたのでした。博士が作った会社は部下だったクロス(コリー・ストール)に乗っ取られており、クロスはアントマン技術を使ったイエロージャケットを軍事用に開発。小さくなるスーツなんて需要あるの?と思いましたが、これを悪用すると様々な場所に忍び込めるし、パワーも増すみたいなのでこれからの戦争が変わる!ということらしいです。確か「スターク社のアイアンマンスーツを超える発明」とか言われていた気がします。

「こんな気味の悪いスーツは返しに行こう」と、スコットはご丁寧にまた同じ家に忍び込み金庫の中に戻そうとしますが、そこでまた警察(元妻の今カレ)に捕まってしまうのでした。独房に入れられたスコットのもとに、なんと例のスーツを持ってアリの一団がやってきます(笑)。「ほれ、早くコレ来て小さくなって脱出しろ」ってことなんですが、とまどうスコット。するとアリたちがマスゲームのごとくちょこまかと動いて「5」、「4」、「3」・・・と数字を作ってカウントダウンを始めるんですよ。ここも可愛くて笑いました。選択肢がないのでアントマンになって逃げるスコット。見回りが「あれ?いない!」と騒いでいるうちに小さくなってずらかります。こういうのもなんか痛快。

アリを差し向けたのはピム博士で、スコットをアントマンにスカウトするのでした。娘の為にそれを新たな仕事として受け入れるスコット。ピム博士にはホープ(エヴァンジェリン・リリー)という娘がいて、彼女も乗っ取られかけの会社で働いているのですが、博士とは過去にしこりがある様子。この娘役の人が黒いボブヘアで「シカゴ」のときのキャサリン・ゼタ・ジョーンズに似てる気がします(マイケル・ダグラスの元嫁)。博士と亡くなった奥さんは、かつて現場でエージェントとして働いていましたが、あるミッションのときに奥さんが事故で亡くなってしまっていたんですね。ホープとアントマンになるためのトレーニングを開始するスコットですが、まずはアリと心を通わせることから始めます(笑)。

アリにテレパシーを送って、角砂糖を紅茶の中に入れさせるという練習(笑)。数匹のアリが「うんしょ、うんしょ」と角砂糖をカップまで運んで持ち上げる姿、けなげっちゃあけなげです。でも絶対そのお茶飲みたくなーい!(笑)アントマンになるってことは、自らの戦闘スキルを高めるというよりもパートナーとなるアリたちを意のままに操るということみたいです。黒アリとか赤アリとか羽根つきアリとかいろんな種類のアリがいて、それぞれに適正があるんですよ。それをうまく先導してミッションにあたるということなんですが、大量のアリがザザザーっと規律正しく動いている様はちょっとキモイ(笑)。虫が苦手な人はちょっとキツイかもしれません。

ピム博士の目的はというと、敵対関係になったクロスが肝いりで作っているイエロージャケットをアントマンに奪わせること。セキュリティーがタイトな会社へ入る為にアリサイズというのは大変好都合なんですね。人にくっついてどこへでも入れるし、入っても見つからないし。しかもすごいのが大きさを自由に変化させられるということ。侵入するときはアリ、必要な作業や戦闘時には人間になればいいんです。まあ、しかしアリモードのときに人間にグシャッ!と踏みつけられたらどうする?っていう致命的な欠点がありますが・・・でもスーツがあるから大丈夫なのかな。

さて、アントマンは予行練習の為にスターク本社(アイアンマンのスターク親子のスターク社)に忍び込むのですが、そこは現在アベンジャーズ本拠地になっていたのでした。何者かの侵入に気が付いたのはキャップの親友、空飛ぶファルコン(アンソニー・マッキー)。そいや「エイジ・オブ・ウルトロン」で彼は新生アベンジャーズのメンバーになっていたのでした。新メンバーはココでキャップとブラック・ウィドウからトレーニングを受けてるのね・・・と思いましたが、どうやらスカーレットウィッチやビジョンは出払っているらしく、出て来るのはファルコンだけです。しかし新人ヒーローのアントマン、ファルコン相手に結構頑張って戦っています。小さくなったり大きくなったりを利用して敵を動揺させる作戦がナイス!次回のキャップ新作にアントマンも出演するとか。こうして他作品のヒーローがクロスオーバーするシーンは、やっぱりワクワク。

トレーニングを完了したアントマンは相棒のアリたちを率いて、イエロージャケットを奪うためにラボへ侵入します。外からサポートするメンバーとしてルイスらコソ泥仲間も計画に加わります。人にくっついてセキュリティーを抜け、通気口の中を通ってラボへ向かうのですが、ここでアリたちが一糸乱れず非常に素晴らしいチームワークを見せるんですよね。最初はアリどもキモイとか思ってたけど本当に頼りになる相棒という感じがするし、なんならアリたち一匹一匹が正義の味方という意識を持った個体に見えて、カッコ良く見えて来る。しかも皆賢いんですよ。サーバー破壊工作なんかも出来ちゃったりして、ITにも強いアリって凄いです。アントマンも1.5㎝なれど一生懸命に頑張っている姿は感動を誘います(これは前半のダメっぷりが効いてます)。しかし、思ったんですけどアリさんたちは殺虫剤とか浴びちゃったら全滅ですよね・・・(笑)。イエロージャケットをゲットする間際で計画がクロスにバレてしまいます。クロスはイエロージャケットをなんとハイドラ(80年代のS.H.I.E.L.D.から寝返った人)に売りつけようとしていたのでした。

プライベートジェットで逃げようとするクロスを追うアントマン。確かその途中でアントマンの相棒的存在の羽アリの羽がもげて死んじゃうんですよ。結構アリに気持ちがググっと来てたから、ここは「ああ・・・」と悲しくなってしまうところです。アリなのに。クロスは自らイエロージャケットを着てアントマンと戦います。戦いのせいで墜落するプライベートジェット(パイロットの人はえらいとばっちり)。クロスのアタッシュケースの中で戦うイエロージャケットとアントマン。スマホとか手帳とか色んなものがガンゴンぶつかってきて迫力満点の死闘なのですが、引きで見るとただアタッシュケースの中から音がするだけという・・・(笑)当事者的にはものすごいバトルなのに俯瞰で見るとすんごいスケールの小さいものになっているという視点はちょくちょく入って来るんですけど、そのたびに笑ってしまいました。

バトルは地上に移り、イエロージャケットはなんとスコットの娘を人質に取ってしまいます。アントマン、大ピンチ!!!娘は何としてでも俺が助ける!ということで次のバトルの場所は・・・娘の子供部屋にある、きかんしゃトーマスのジオラマの中です(笑)。目玉をグリグリ動かしながら猛スピードで駆け抜けるきかんしゃトーマスの側での死闘なんですけど、引きで見るとなんか虫がジオラマの中で光線だしたりして暴れてるだけという・・・(それを見ている娘の後ろ姿込み)。きかんしゃトーマスは絶対に絡んで来ると思ったら、大きくなるテクノロジーのせいで巨大化。家からドカーンとはみ出るというオチ(笑)。ここも笑いました。その前を一匹だけ大きくなっちゃったアリがカサカサ・・・と走るシーンで爆笑。しかしアントマンの中身がパパだったことを娘に見せられてよかったですよ。この娘役の子が子供らしくてまた可愛いんだ。ルイスたちコソ泥仲間がラボから車で移動してやって来ます。「スコットを助けるんだ!何があっても!」と意気込むルイスですが、警察車両がいっぱい停まってるのを見て慌てて減速するシーンも笑いました。

アントマンは戦いのせいで1.5㎝どころか量子レベルまで小さくなってしまいます。コントロールボタンを押しても何も起きない。でも結局最後はなんとか元に戻ってこれたんですね。これがどうやらピム博士の亡くなった奥さんの謎を解く手がかりになりそうなんですが、この映画の中では明かされません。イエロージャケットの企みを潰すことが出来て、めでたしめでたし。娘も無事だし、仕事(アントマン)もゲット。なんとピム博士の娘ホープともいい感じになるスコットなのでした。よかった・・・よかったのうスコットよ!サーティーワンさえクビになるヒド過ぎる前半を見事に巻き返す逆転ホームランですよ。

さて、今回のおまけシーンの前に、マーベルユニバースの父スタン・リー様のカメオ出演について。ラスト近くにご登場されます。スタン・リー氏、もう90代なんですね。長生きしていつまでもカメオに出て欲しいです。おまけシーンその 1は、ピム博士が娘ホープに亡くなった奥さんが着ていたスーツを見せるという場面。自作ではアントウーマン誕生か?という感じでした。おまけシーンその2は、アベンジャーズ本社と思われる場所にキャップとファルコンと捕われのバッキーがいて、なんか話してるシーンでした(詳細忘れた・・・)。調べたところ、キャップ次作に連なるものだったみたいですね。アントマンのポール・ラッドがクレジットされてるし、アンパンマンことダニエル・ブリュールの名も!!公開は来年6月で、楽しみです!

しかし・・・ここ2~3年のマーベル映画って最低限のクオリティーは保証されているけど、特別面白いって作品は皆無だった気が。「アイアンマン3」も「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」も「キャプテン・アメリカ/ザ・ウィンター・ソルジャー」も「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」もみんな期待以下の面白さにちんまりと収まってしまう出来だったと思います。例外は「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」くらいでしょうか。そんな中、この「アントマン」は久々のクリーンヒットと言っても良いでしょう。

なんといっても主人公が負け犬なのがいいんですよ。アイアンマンみたいに金持ちで天才のプレイボーイではないし、ソーみたいに高貴な生まれではないし、キャップみたいな真面目でもないし、ハルクみたいに力持ちではない。前科持ちでサーティーワンさえクビになってしまう男ってところがいいじゃないですか。しみったれた庶民感覚の持ち主である筆者にはすごく同感できる設定ですよ。で変身してヒーローになったところで、ちっちゃいってのが可愛くてたまりません。最初はポール・ラッドのことを「なんかボンヤリとした男だな〜」と思うんだけど、応援したくなって最後にヒーローとして成長はするけどもラストでもまだ微妙なボンヤリ感は漂ってるまま・・・というのがいいと思います。待てよ、庶民感覚って言ったけどスコットは前半でコーヒーを手に持って歩いていた様な・・・。たとえそれが1ドルのコーヒーだったとしても、お外でお持ち帰りのコーヒーを買って飲むなんて筆者にとっては非常にスペシャルで贅沢なことです。スコットよりはマシだと思っていたけど、そうでもないと知ってちょっと傷ついたのでした(笑)



『TOKYO TRIBE』ネバ エバ ダーイ!



                          



日本に帰省したときに園監督の「リアル鬼ごっこ」を観ましたが、これよりも去年本作の方を観ておくべきだった・・・(公開のタイミングが滞在時期とズレてはいたけど)と後悔。とにかくクレイジー!ク、クッ、クッツ、クッ、クッ、クレイジー!(スクラッチ)常識を軽く超えたクレイジーな世界観は「マッドマックス/怒りのデスロード」を超えてると個人的には思います。園監督の映画は私にとって真っ二つに「イイ・・・!面白い・・・!」ってときと 「意味不明・・・全然わからない・・・」というときの差が激しい映画です。あと本作のように鮮血ブシャー!とかおっぱいぼろ~ん!とかが出て来るドギツイ作風(代表例「冷たい熱帯魚」)と、内に籠ったような静かで考えさせられる地味めな作品(代表例「希望の国」「紀子の食卓」)の差も激し過ぎる気がします。その両方を持ち合わせた作品(代表例「自殺サークル」)もありますね。幅広いテイストがあるということ含めて園作品の魅力なのかもしれませんね。





原作漫画は未読なので、映画について感想を書いていきたいと思います。ラップミュージカルという体で展開される映画なのですが・・・まず背景が筆者好みでした。東京とソウルとバンコクと台北の歓楽街を全部まぜこぜにしたような亜細亜的猥雑さの漂う街なんですよ。すべて調布の日活スタジオで撮影されたんだそうです(筆者は東京時代この近くに住んでいたのだ)。粘り着くような熱帯夜、乱立する屋台の熱気、非合法のものを売る行商人、ターンテーブルを前にした謎のババア、あからさまにエロ要員のミニスカポリス・・・最高だ!!!と、なってしまうんですね(笑)。

ブクロで悪いお薬をさばいているメラ(鈴木亮平)のもとにパトロール中のミニスカポリス(佐々木心音)がツカツカとやってくるんですが、この彼女がエロい!案の定エロ要員として描かれるんですが、のっけからコレか・・・!と見ている方の期待値もガン上げですよ。そこからメラによってTOKYO都内に群雄割拠するTRIBEの説明に入るんですが、わかりやすいし面白いし最高じゃないですか?ブクロ、新宿、渋谷、練馬、高円寺と各街のカラーに合わせたTRIBEたちがいるんですよ。練馬はもちろん練マザファッカー!(その昔、ダウンタウンの番組で中川家のお兄ちゃんが練マザファッカーのところにホームステイするという番組で知った)そして、TOKYOを牛耳っているヤクザの親分に仏波(竹内力)というのがいて、メラはその右腕的存在。仏波/メラ勢力対他のTOKYO TRIBEという抗争が始まる・・・というお話です。

もうこの映画は結構なカオスでどこから書いていいかわからないので、俳優さん別に箇条書き感想とさせて頂きます。

・メラを演じる鈴木亮平のカラダがすごい。紐パン一丁でムキムキのバディーを見せてくれます。カラダだけじゃなくてちゃんと狂犬な感じもあってよかったですね。個人的にビックリしたのが、若手女優のおっぱいが見えてるシーン。私が知る限り、イケメン俳優が若手女優のおっぱいと一緒に写っているときはほぼ恋愛映画でのシリアスな濡れ場とかに限定されると思うんですが、鈴木亮平はそうじゃないのがすごいな・・・と妙なところで感心してしまいました(それに、そういうシーンこそ園子温の映画だなという感じがします) 。そもそも紐 パンとかになってくれるって時点で鈴木亮平がすごいのかも。「HK/変態仮面」のDVDも持って来たので観るのが楽しみです。

・仏波役の竹内力のコッテリ加減がすごい。このメチャクチャな世界観に君臨するマフィアということなんですが、予告編見たときから「うへえ~!」(良い意味で)と思ってました。ホタテマンこと安岡力也と区別がつかないですが、ホタテマンの方は既に他界されているので存命の方が竹内力です。竹内力にはイタリアの血は入ってない様ですが、それもちょっと意外ですよね。演技はそこまで達者ではないと思うのですが、もうその存在感だけでいいというタイプの役者さんですね。新しい「マッドマックス」ではイモータン・ジョーの吹き替えを担当されてるらしい(笑)。要はディストピアに君臨する悪いボスってことで凄くよくわかります。仏波にお茶を注ぐメイドが仏波様をたたえるラップをしてましたが、微妙にヘタなヒューマンビートボックスでなんか面白かったです。

・仏波の息子のンコイが窪塚洋介。彼はナチュラルボーンクレイジーな役者さんなので、この世界観に難なくなじんでいます。本当、生まれたときからブッパタウンにいるんだろうなという感じ。彼の部屋の家具が「時計じかけのオレンジ」のミルクバーに出て来るのとほぼ同じなんですよ。ミルクバーの家具はプラスチックだったけど、本作のは白塗りにされた本物の人間ってことでクレイジーでした。その椅子に腰掛けるのが似合う俳優は窪塚洋介以外に考えられません。マッドだぜ!ラップはヘタクソだったけど。

・仏波の妻エレンディアを演じるのが叶美香。美香さんと竹内力の夫婦ってのもコッテリ加減がすごいです・・・胸焼けしそう。セリフはないんですが、それがよかったですね。竹内力におっぱいを揉みしだかれてましたけど、不自然な感じに見えなかったので本物なのでしょうか?でもあの大きさは本物では無理な気がする・・・などと、今更美香さんのおっぱいについて日本から遠く離れた国で考えている筆者(笑)。園作品だと、こういう役は神楽坂恵さん(監督の奥さんでもある)が担当して来ましたが最近はあまり映画に出てないぽい・・・と思ったら新作「みんな!エスパーだよ!」ではバッチリ登板されています。これも観たいなあ~。

・仏波の娘KESHAには中川翔子。ブルース ・リーを崇拝するしょこたんは、あの黄色いトラックスーツを着てヌンチャクを振り回すシーンが少しだけありますが、園監督の映画に出られてしかも趣味まで出すことが出来て幸せ者だなあ・・・と思いました。

・武蔵野あたりのファミレスに集うピースフルなTRIBEの海役には現役ラッパーのYOUNG DAIS。準主役なんですが、周りのキャラが強烈なので彼がすごくマトモに見えます。服も気持ちラッパーっぽいけど普通だし。ラップは一番上手だったと思います。ラストで結局、この抗争は鈴木亮平演じるメラが海のチ◯ポの大きさに嫉妬して起こしたみたいなオチがついてしまうのですが(笑)。みんなで銭湯に入ってるシーンの中、海さんを嫉妬の眼差しで見つめるメラというカットがあります。もちろん海さんの前は写りませんが、バックショットから前のブツが見えてないんですよ!じゃあ大きくないじゃん!と最後にコケそうになりました(参考サイズ:「SHAME」のファスベンダー)。

・ファミレスTRIBEのリーダー格のテラに佐藤隆太。なんか昔はワルだったみたいで海やまわりのTRIBEたちがリスペク トを捧げる人なんですが、全然凄い人に見えなかったのが残念。週末は草野球やるのが趣味の気のいいサラリーマンにしか見えないんですよ。特に見せ場もなくそのまま抗争で死んでしまいましたが。原作読んでないのでイメージが合ってるかどうかわからないのですが、真木蔵人か坂口憲二が演じたらよかったんじゃないかなあと思いました。

・仏波の一味に捕われるふりをして乗り込んだ女の子、スンミに清野菜名。彼女は可愛かったですね~。なんかヤング吉瀬美智子みたいな顔をしてるんですよ。実は強い子で敵とアクションするんですが、彼女が蹴りを入れる度にパンチラするという演出になっていました。「愛のむきだし」でも満島ひかりが戦いながらパンチラしてましたね。園監督は「パンチラ するパンツは絶対に純白でなきゃいかん」という信念を持っているそうです。清野菜名さんは下着姿にもなってました。いや~眩しかった。脱いでもパンチラしても掃き溜めの様な場所にいても、石鹸のような清潔感が漂う女優さんって貴重ではないですか。彼女のラップシーンはむしろカットしたほうがよかったかも。

・スンミのお父さんで仏波も恐れるカリスマの大司祭が、園作品常連のでんでんさん。出番はすごく少なかったんですが、実に楽しそうに演じていたように感じます。最近色んな映画に脇役で出演されていてお忙しそうですが、また「冷たい熱帯魚」ばりの怪演を期待したいです。

・狂言回しのMC・SHOWに染谷将太。彼のラップは上手いとは言えないけど結構よかったと思います。ただのグレーのフーディーなんだけど、そ れもなんだかお洒落に見えました。「TOKYO TRIBE, never ever die」のフローが頭の中をループして離れません。

しかしラップのスキルにキャスト間でものすごい差があるのが致命的。そのデコボコが本作の完成度に大きく影響していて非常に残念だなあ・・・と思いました。ラップ素人のキャストは全員プロに猛特訓してもらうか、モブのTRIBEを演じていた現役ラッパーに代ラップさせるとかした方がよかったんじゃないかなあ~と。それ以外の背景だったりキャスティングだったりが良い分、非常にもったいないと思いました。

そうそう忘れていましたが、プロレスラーの高山善廣さんが仏波宅の用心棒役で出ていました。今、東京MXで放送されていた「ニッポンダンディ」金曜日の動画を見ているんですが、園監督と高山善廣さんが金曜ダンディーなんですよね。園監督はその作風から相当にエキセントリックな人なんだろうなと思ってましたが、確かに変わってるっちゃ変わってるけど意外とロマンチストだったりシャイだったりする面があって可愛らしい人だなあという印象ですね。園監督は番組アシスタントのサヘル・ローズさんのファンだってことで「いつか映画に出てくれないかなあ」などと言っていました。リップサービスだと思ったら、次回作では本当にサヘルさんがキャスティングされてて嬉しくなりましたよ。まあ、私がその映画を観られるのは早くても来年になりますが・・・。楽しみに待ちたいと思います。てかそれ以前に鑑賞しなきゃいけない園作品もいっぱい!

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