@itan-journ@l praha

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『最後まで行く』汚職とオショックスは別物



       



ウィークエンドシャッフル(2014年の映画 総決算という内容の放課後ポッドキャスト)で、ライムスターマネージャーのアライさんがおすすめしていた映画です。ポッドキャストリリース当時は日本で観ることが出来ない映画だったようですが、DVDがリリースされていたのでレンタルしました。汚職警官サスペンスで、なかなか面白かったです。


こういう映画を観ると、ちょっと韓国警察大丈夫なのか・・・?って気がしますが・・・まあフィクションなので。志麻子先生によると韓国警察は結構優秀らしいです(行方不明だった志麻子先生の旦那さんを見つけてくれたとか)。最初はちょっとかったるくて途中で爪を切り始めてしまったんですが、バレるのか?バレないのか?あ~バレそ~!というところから面白くなって来ました。しかし韓国の刑事さんたちの泥臭さがいいですね。舞台はスマホもあって刑事たちがLINE(韓国だからカカオトークか?)をしている現在なんですが、なんか太陽にほえろ!みたいなクラシックさがいいんですよ(主人公のコ刑事はジーパン履いてたしな)。なにかっつーと口より先 に手が出ちゃう荒っぽい感じ。新卒みたいな若いのがオッサン刑事にバチンバチンにビンタされてるのが、荒いなあ~って感じで男の世界を感じさせます(日本だったらパワハラですが)。去年の帰省時に「チェイサー」を観たんですが、それにも通じる粗野で荒いホモソーシャルな世界なんだけど、どことなく色っぽさを感じさせる何かが共通している気がします。私が話せる韓国語フレーズはいくつかありますが(ツーリストレベル)、それに加えて「ケセッキ」と「シバラマ」という罵り言葉が加わったのもこういう荒々しい男たちが登場する映画を観たせいです。


予告編





※ネタバレします。


詳細なあらすじは追いませんが、まず主役のコ刑事(イ・ソンギュン)が自己保身のための轢き逃げ隠蔽をするんですね。亡くなった自分のお母さんの棺に轢き逃げした死体(実は轢く前に既に死亡していた)を、ものすごいアクロバティックな計画で入れようとするんです。なるほど、一緒に燃やしちゃえば完全犯罪成立か・・・(見知らぬ男と一緒に棺に収められたお母さんは可哀相だけど)と思ったんですよね。でも、火葬じゃなくて土葬。掘り返したら出ちゃうんですよ。ダメじゃん!と思ったら、後に掘り返す必要があったのでマア良かったなという感じなんですけど。なんとか隠蔽出来るかも・・・とホッと一息ついたところで、なんと自分の轢き逃げの捜査が開始されてしまいます。着々と捜査を進める上司の横でだんだんと固まって行くコ刑事。はたして彼は逃げおおせることが出来るのか ?!と思ったらコ刑事に匿名の脅迫電話がかかってきます。

「お前があの晩やったこと知ってるぞ」という謎の電話。実はこの電話をかけた人物も警察内部の男(チョ・ジヌン)で刑事だったのでした。もう警察内部が真っ黒くろすけなんですね。この脅迫刑事を演じるチョ・ジヌンはなんか目張りをした歌舞伎役者みたいにパッチリアイズで、整形かな~と気になってしまいましたが。コ刑事の更に上を行く悪い奴が出て来たわけです。この脅迫刑事は事件で押収した麻薬を隠し持っていてヤクザと繋がっているという黒さ。しかもコ刑事が轢いた男(関係者だった)を直前に射殺していたのです。しかしその死体はコ刑事に轢かれて秘密裏に隠されてしまったので困っていると。脅迫刑事の目的は礫死体の肛門の中に隠してあった金庫のカギだったんですが、それを手に入れる為にコ刑事を脅すんですね。

しかし脅迫刑事は、あんな大掛かりなことをソロでやっていたのでしょうか。あと人手が2~3人くらいいりそうなものですが(そういえば水に溶かした麻薬を回収しているシーンで人手はあったかな)。というのは、コ刑事の轢き逃げ関与に気が付いた上司刑事の車がアボンされるシーンです。前半に警察署の敷地内で爆弾のデモンストレーションがあったので、ああコレ伏線ね・・・と思い「ドカーン!」という爆音に備えていたんですが、いつまでたっても車が爆発しない。あれ?と思ったら上から数トンはありそうな巨石がズンと落ちて来るという、ある意味漫画みたいで笑いそうになるシーンがあっ たのです。コ刑事の棺桶作戦のときも思ったけど、不謹慎なのにあまりに荒唐無稽が過ぎてちょっと笑いそうになるというのがこの映画の不思議な魅力です。

あとはコ刑事が田舎で金庫のカギを脅迫刑事に受け渡すシーン。ここでやっと前半の爆弾デモの伏線が回収されるわけなんですが「早く~ッ!早く出発しろッ!」と脅迫刑事の車がダラダラしてるのにはかなりヤキモキさせられました。脅迫刑事が車をやっと出したと思ったら、また戻って来るんですよ。ちょ、ここにきてスープ一緒に飲もうってなんだよ!(確かヘジャンクッって言ってた。酔い覚ましに効くスープらしいです)ってズッコケそうになりました。伏線となったデモのシーンではスイッチが入ってから2分で爆発って言ってたけど、どう考えてももっと時間あったよな・・・と思いましたが。めでたく車が爆発したあとで、水面に銃口を構えるコ刑事。よかった、やっと死んだと思ったら蘇って来るし(笑)。この脅迫刑事が殺しても殺してもなかなか死なないっていうのをもっと活かしたらより面白くなったかもしれませんね。コ刑事の自宅乱闘シーンではすぐ死なずにもっと粘って欲しかったです。

最後はハッピーエンドですが、すべて洗いざらい話したコ刑事は警察を停職処分に。本人はスッパリ辞めたがっていたのですが、上司が「一年後戻って来いや」と引き止めています。プチ汚職や不正に溢れた警察署内ですが、刑事たちの不思議な連帯感を感じたり。まあ現実ではとてもこうは行かないでしょうが。妹夫婦(夫がまた頼りなさそうなメガネ男子)が「兄さんが辞めたら どうやって暮らして行けばいいの?」と言っていましたが、彼らはコ刑事にぶら下がっていたんですね。夫婦揃ってニートかよ!(まあ姪っ子の面倒はよく見てたけど)とビックリしました。妹が前から考えていたトースト屋を開業しようというコ刑事。韓国にトーストってイメージがありませんでしたが、手軽な朝食やスナックとしてメジャーな食べ物なんだそうですね。トーストというとバターを塗った食パンというイメージがありますが、ホットサンドイッチのことだそうです。そしてラスト、死体から回収したカギを持って貸金庫屋に入ったコ刑事が見たものは・・・!「すっげー・・・」と度肝を抜かれたコ刑事のバックにかかっている音楽が軽快。そしてタイトルが出て終わりです。

アライさんが絶賛していたので少し期待値が上がってしまっていたのが残念ですが、いい意味で軽さのある汚職警官サスペンスでした。そういえば子供の頃、政治家なんかの「汚職事件」を「お食事券」だと思っていて「お食事券をばらまいたら逮捕されちゃうんだな〜」と思っていた方は多いのではないでしょうか。似ている言葉で「オショックス」(©田中康夫)というのがありますが、これも汚職とは全然関係ないですね(笑)。くだらないことを書いてしまい失礼致しました。

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『愛のコリーダ』定っけは用法・用量を厳守して

         



友人Iにすすめられて観た一本です。タイトルはもちろん知っていましたが、今まで観ずに来てしまいました。友人Iが「スゴイ」「スゴイ」としか言わないので、じゃあ・・・と思って鑑賞(モティロン無修正版)。無修正なことに対する免疫は「ニンフォマニアック vol.1 vol.2」で身に付いているので正直そこまでのインパクトは感じられませんでしたが、この映画はエロというよりも狂気。まあ男性器ちょんぎっちゃう話なんでクレイジーなことはわかってるんですが、そこまで男とおチンチン(と劇中で呼んでいた)にのめり込めるというのがスゴイ映画でした。


予告編






※有名な話なのでネタバレの範疇ではありませんが、一応ネタバレすることをお知らせしておきます。




1930年代の日本。訳ありの女、阿部定(松本英子)は料亭に住み込み女中として働いています。もともと定は激しい性格の持ち主だったようで、調理場で激高してお局女中に刃物を突きつけたりしていましたが、料亭の主人で遊び人の吉蔵(藤竜也)に気に入られ、ほどなくして彼と恋仲になり料亭を辞めて駆け落ち。旅館を泊まり歩き、吉蔵との愛欲の日々に溺れるのでした。途中でお金が足りなくなり、定はかつて馴染みだったと思われる男に身体を売りに行ったり、吉蔵は旅館のおかみや老いた芸者とも肉体関係を持ちますが、それは枝葉でしかなく最初から最後まで一貫して定と吉蔵二人のクレイジーラブの物語です。

定を演じる松本英子はスーパーモデルの岡本多緒(「ウルヴァリン:SAMURAI」に出演)に似た感じの顔の女優さんです。顔も身体も薄い感じの人なんですが、熱き血潮のごとく情念に狂って行く女役は実に説得力があって怖い。また松本英子さんがこの作品以外でほぼチェックすることの出来ない女優さんだというのも怖さを増す要因だと思います。おばさん女優になってテレビドラマとかCMとかに出てたりすると「へー、あの人、若い頃こんな映画に出てたのねえ」という感じがしますけど、Wikiによると生きてるのか死んでるのかも不明だしで、伝説の女優になってしまった感があります。一方の藤竜也さんは現在もご活躍。私が帰省の度に観ている邦画にも出演されていて、味のある脇役おじいさんといったら藤さんです。撮影当時34歳ということですが、今も充分カッコイイ。というか今の方がカッコイイお爺さんですね。監督は大島渚。80年代に子供だった私にとっては、映画監督のイメージ全然ないですね。テレビのワイドショーに和服姿で出演して、いつも何かにキレているおじいさんというイメージ・・・。こんな耽美でセンセーショナルな映画を撮っている人だったとは、驚きです(友人Iから「戦場のメリークリスマス」も観ておくようにと宿題が)。

ひたすら本番行為と色々なプレイとイチャイチャで構成されている映画なんですが、それとは別に画面の構成や色がものすごく美しいんです。特に赤の色使いが印象的で気をつけて観ていると、画面上にほぼ必ず赤いものが映っているんですね。定の着物のどこかに赤が使ってあったり、着物が映ってなくても唇や乳首など赤い要素があるものが画面に映ってるんです。フランス映画「アデル、ブルーは熱い色」は画面上に青が映っていましたが、もしかして本作に影響を受けていたのでしょうか。そういえば韓国映画の「愛のタリオ」は原題はわかりませんが、邦題は完全に本作を意識していますね。後続作品に与えた影響、強しといったところでしょうか。あと女性が男性器をひたすらに可愛がるというのは山田詠美の昔の小説を彷佛とさせました。

あとは建築と部屋が不思議でした。庭にはかなりの深さで埋まっているであろう鳥居があるし、部屋には御神輿らしきものがあるしで、なんか外人さんが考えたエキゾチックジャパンな感じなんですよ。フランス合作映画なの で、そこらへんは欧米受けにマーケティングしてあるんでしょうか・・・?私が便利だなあと思ったのが、日本式のハンガーラックですね。部屋の隅にフィットするし、屏風にもなりそうです。これ欲しいかも。また音楽も和な感じでまとめてあり、尺八(まんまか)や琴の旋律が美しく外国受けしそうだなと思いました。

この映画では様々なプレイが登場しますが、私が印象に残ったのはなんといっても食べ物を使ってのプレイ。定曰く「本当に人を好きになると、食べ物をあそこにつけて食べたくなる」そうで定の局部につけたしいたけやお刺身を「うめえなあ」といって吉蔵が食べるのです。あそこのあれがお醤油がわり!(指示詞ばかりでスミマセン・・・)。ハイライトは卵ですよ。卵(おそらくゆで卵)を女性器に入れて出して食べるというプレイです。いや〜、世の中にはまだまだ知らないことがいっぱいあるんだなあ・・・と思いましたねえ・・・。しかし、そんな定も祝言(芸者のお姐さんたちに囲まれてのなんちゃってだが)を終えての初夜プレイではライク・ア・バージンで固くなっていたのが可愛らしかったです。そういえば、このシーンでは芸者のお姐さん達の中で若そうな子が脱がされて小鳥を象った大人のおもちゃを挿入されていましたが、あれが当時のニッポンのバイブレーターだったのでしょうか・・・(電動じゃないけど「ヒステリア」を思い出しました)。

どんどんエスカレートしていく二人のプレイですが吉蔵はどんなお願いにもアッサリと「お前がよけりゃやんなよ」とOKしてくれるんですよね。この度量の広さがすごい。定が刃物を持ち出しても、 紐を持ち出しても引くことなく抗うことなくすべてを受け入れるんですよ。しまいにはSMプレイの最中に死んでしまうんです(愛ルケこと「愛の流刑地」って男女逆だけどこんな話じゃなかったっけ)。あー、おチンチンを切り取るのは吉蔵が死んでからだったのか、とちょっと安心しました。だって、生きてるときだったら痛いじゃないですか。そのときの血で吉蔵の身体に「吉蔵&定 いつまでも一緒♡」(意訳)と書いて、恍惚の表情を浮かべて吉蔵の隣に横たわる定。ここに当時の状況を説明するナレーションが被さり「ああ、本当にあったことなんだよなあ・・・」と妙に不思議な気分になるわけです。検索すると本当の現場写真など見られるのですが、本当にすごい事件だよなあと思います。

愛した男をプレイの果てに殺し、その男の男性器を切り取って恍惚となる女。ある意味、その行為は惚れて惚れて惚れ抜いて狂気の沙汰に至ってしまったものなのではないでしょうか。しかし、濃度の濃い薄いはあるにせよ、こういう「定っけ」ってある様な気がしませんか?相手を殺したい程好きとか、あまりに好き過ぎて相手の身体の一部をいつも持っていたいとか、まったく聞かない話ではないような気がします。だから致死量に満たない程度の安全な「定っけ」は、きっと恋愛の潤滑油としてよく機能するのではないでしょうか。「定っけ」はくれぐれも用法・用量を守って使っていきたいものですね。



衣桁(いこう)っていうんだ。結構高い!

            



『白ゆき姫殺人事件』大河不振でも井上真央はいい女優


        




青春サスペンスみたいな映画、久々に観てみるか~と思い鑑賞しました。想像したよりもずっと面白かったです。しかもラストで落涙もさせてくれて、なかなかいい映画じゃないですか!(上から目線)そして井上真央ちゃんは、なかなかいい女優じゃないですか!(再び上から目線)と思ったのでした。物事の見方ってのは、視点が違うだけでこうも変わるものなのか・・・と思わされ、なかなかよく出来ていたと思います。推理ものと言える程複雑なお話ではないのですが、サスペンス以外の部分での人間関係に見応えがあったせいか長尺だったけど最後まで飽きさせることのない作品でした。

予告編





※ネタバレします。
※面倒なので箇条書きにします。

・なんといっても容疑者となった城野美姫を演じる井上真央がいい。職場の華で美人の三木典子(菜々緒)と比較して、地味で印象に残らない人というのが真央ちゃん演じる城野なんですが、本当に地味なOLに見えるのがいいです。顔は可愛らしいんだけど、ボーっとした冴えない表情をしています。どう考えてもやってるだろ!という容疑者の役なんですが、本当にそのように見えるのもいい。ボサボサの前髪と、色味のない顔(とくに唇)と、反応の鈍いところがポイントか?短めで適度にお肉のついた手足もいい。非常にリアルなんですよ。この調子で頑張れば池脇千鶴と並ぶのも夢ではないかもしれません。

・被害者の美人OL典子を演じるのはモデルの菜々緒ですが 、私は途中まで佐々木希だと思っていました。誰もが認める美人で人望もある典子ですが沢の中で刺されて燃やされてしまいます。ところが視点を替えて典子を見ると、これはまさにマウンティング女子。顔は綺麗だけど性根がねじ曲がった嫌な女なんですよ。化けの皮がはがれていく後半が、これまたリアルでした。チケットを自宅にとりに行く井上真央ちゃんに「早くしてよー!」というセリフとか、菜々緒さん、マネージャーとか裏方さんに対しては本当にこういう人なんじゃないか・・・などと思ってしまうナチュラルさでしたね(褒めてる)。

・白雪姫殺人事件を取材するテレビ制作会社契約社員の赤星を演じるのが綾野剛。うだつの上がらないTVマンで、ラーメンマニアのツイッター中毒。彼の考えたことが全部ツイートになる演出が面白かったです。架空のSNSではなく、本当にツイッターが協力しているため、 UIも違和感なく画面に馴染んでいました。「シェフ ~三ツ星フードトラック始めました~」でも画面上にツイートが表示されてバズっていく(最近覚えた言葉だけど、使い方あってるかな・・・)のがリアルに感じられる演出がありましたが、今後は映画でもこういう演出が増えて行くのかな。そんなトホホなTVマン綾野剛のことを、終始冷めた目で見つめる後輩が染谷将太でした。

・綾野剛演じる赤星にタレコミを行うのが被害者が働く化粧品会社社員の狩野(蓮佛美沙子)。狩野を演じる女優さんは初めましてなんですが、彼女も可愛らし過ぎなくて好演でした。個性派で演技派ぽい感じは女・柄本佑という感じがします。髪型はハリセンボンはるかみたいでした。よく観ていれば、犯人が彼女だということは一目瞭然なのでしょうが私はまるっと騙されましたね。「え、犯人、井上真央じゃなきゃ誰なんだ?」ってね(笑)まあそれだけ視点が切り替わった後半部分が面白かったということなんですよ。しかも典子のレアなボールペンがなくなったときに「誰か、ここにあった茶色いボールペン知りませんか~?」って言ってるし!こういう「あれ、なんでお前そこまで詳細知ってんの・・・?」ってとこから犯人バレするのは「イミテーション・ゲーム」でもありました。

・狩野の同期で、被害者の典子が指導していた新人の満島が小野恵令奈。この童顔の舌ったらずボイスは・・・「さんかく」に出てた子じゃないか!あのとき中学生役だったけど、もう社会人かよ・・・と光陰矢の如し(でも短大卒なら3年しか経ってないのか)。キャラはほぼ「さんかく」のときと同じですが、こういうちょっとアホっぽい子は会社やバイトやサークルなんかに一人はいますよね。今後もこういう役で脇を固めていって欲しいですな。

・化粧品会社の先輩・間山は宮地真緒。主演の井上真央と名前が同じで二人とも朝ドラヒロインですね。しかし宮地真緒は老けたなあ~。口の周りがモゴモゴしてておばあさんみたいになってましたけど・・・。井上真央ちゃんと菜々緒さんで取り合う、会社の課長を演じるのが金子ノブアキ。彼も初めましてなんですが、こういう感じの人も会社やサークルなんかにいそうなキャラです。フツメンで見ようによってはイケメン、なのかも・・・?みたいな実に微妙なラインですよ。一般人役だったらこれくらいのルックスや存在感の役者さんが一番いい感じですね。小野恵令奈と金子ノブアキがいる職場は、きっと全国の至る所にあるに違いないと思ったのでした。足の指の間を舐められるのが好きという課長でしたが、もちろん私は言われるまでは普通に股の間だと思ってしまいました(笑)。

・綾野剛のTVマンが作った事件のVを流すワイドショー「カベミミッ!」の司会が生瀬勝久。この投げやりな番組名もいいし、生瀬さんのキャスティングもいいですねえ。私が子供の頃はまだ犯人が捕まってない事件を「こいつが犯人ですよ~、それしか考えられないっしょ~」みたいな誘導をするテレビ番組っていっぱいありましたが、今現在はどうなんでしょうね。ワイドショーは「5時に夢中!」しか見ないので、わかりません。V明けの生瀬さんの「う~ん、なげかわしいですなあ」とチープな正義漢を装ったような表情も最高でした。

・井上真央ちゃんの小学生時代の親友、ダイアナ/タコこと夕子が貫地谷しほり。現在は実家で引きこもりになっているんですが、実は美人で優しい子。彼女たちの小学生時代のエピソードが出て来るんですが、まったくデリカシーのない小学校教師によってあだ名が決定してしまうとか、こんなことあったよなあ~とここもグっときます。女王様然とした美人の同級生とかもいたいた!そういう子はたいていロングのダウンヘアで左右にセパレートさせた毛をファンシーなヘアゴムで結んでいるのである。井上真央ちゃんには大学時代の親友もいたんだけど、その子はツイッターで個人情報を漏らしてしまうくらい無神経なので本当の友達ではなかった・・・というオチでした(友達のセックス事情についても食いついてたな)。

・すべてが終わり井上真央ちゃんは実家に帰りますが、両親(秋野暢子とダンカン)からも一時は犯人扱いされて、実家に帰っても気まずいんですね。で、自室に引き下がり窓を開けると、かつての親友・夕子の部屋からロウソクの光がチラチラ光ってるんですよ。それは小学生時代によくやっていた友情の儀式(from赤毛のアン)。井上真央ちゃんもロウソクを灯してチラチラさせます。ここで筆者は落涙。よかった、一人でも味方がいて・・・。友情って素晴らしい!と感動ですよ。

・ラスト、井上真央ちゃんの実家に菓子折りを持って謝りに来た綾野剛を車で轢きそうになって(明らかに悪意があるように見えたけどw)、泣き言を言う彼に「きっといいことありますよ」と励ます真央ちゃん。あれだけ事件の犯人として血祭りにあげたのに、真央ちゃんがその当人だと気が付いていない綾野剛(真央ちゃんも綾野剛がTVの人だとは知らない)。同行していた後輩の染谷将太が「・・・・」と冷めた目で一部始終を見ていたのが良かったです。劇中のクラシックトリオ、芹沢ブラザーズ(TSUKEMEN)の曲「All alone in the world」も切ない旋律が良かった。曲名も井上真央ちゃんの心情吐露のようでした。





にわかに井上真央ブームが巻き起こってしまったので(残念ながら大河ドラマは観てないけど)、次は「八日目の蝉」でもレンタルすることにします。

『愛のタリオ』目には目を、を地で行く愛憎劇だが・・・



        



中瀬親方がオススメしていたので「観たい映画リスト」に記しておいた一作です。いや~、もうとにかく主演のチョン・ウソンが格好良過ぎて死ぬかと思いました。彼の映画は「私の頭の中の消しゴム」と「グッド、バッド、ウィアード」しか観たことないのですが、これらの映画は約10年前のもので、さすがにウソン様はそのときよりは老けているのですが、登場したときから、そのあまりのイケメンぷりに「何それ、何それ・・・!」と私の心がザワザワ・・・。文学の教授で(作家でもある)、憂いを秘めた中年の美男なんですよ。ソウルの大学で身に覚えのない不祥事の濡れ衣を着せられて都落ちし、田舎のカルチャースクールで小説のクラスを受け持つという男なん ですが、んもー格好良過ぎて浮いてる。ボロい店の前でタバコを吸うシーンにさえも比類なきイケメンオーラが漂っています・・・。前にチョン・ウソンは福山雅治に似てると思いましたが、福山をもっとワイルドにもっとセクシーにもっと知的にもっと男らしくもっと渋くした感じ(福山ファンの方ごめんなさい)。


予告編





※ネタバレします。




そんなウソン様に恋をするのが田舎の遊園地で働くドク(イ・ソム)。スラっとした肢体の女の子ですが、顔はまだ化粧っ気もなく幼いです。服装はシャツにカーディガンを羽織りスカート、というサザエさんみたいな地味さ。もともと書くことに興味があった彼女はウソン様演じる先生のクラスに出席するようになります。エエ声で小説を朗読しながら教室内を回り、スラッとした長い指で机をコツ、コツ、コツ・・・と叩くんですよ。それをウットリして見つめるドク。もう、何、そのプレイ!(注:演出です)「ああ、先生・・・その長く美しい指で、私にあ~んなことや、こ~んなことをして下さいッ・・・!」と思うわけなんですよ(注:アテレコは筆者の自作です)。

ほどなくして、二人は恋仲に。しかしやはりと言うか先生はソウルに妻(精神を患った感じ)と子供がいたのでした。どうやら先生は教えていた大学の女子学生から逆恨みされたかなんかでセクハラの汚名を着せられて都落ちしていたのです。イケメンすぎるがゆえの試練を受けているのですよ。しかし先生本人も充分自分の魅力を自覚しているようで、適度なアバンチュールを楽しんでいる様子・・・。そんな先生なので田舎の若い処女をコマすなど、赤子の手をひねるようなものだったのです。誰もいない夜の遊園地で二人きりの観覧車に乗るドクと先生。あら、韓国映画っぽくてラブリーね、と思うも二人は観覧車の中でコトに及ぶのでした(それを下から管理人のおじさんが見てるのがまたイイ)。田舎で噂になり、それをドクの耳が聞こえない母親が知ってしまいます。

先生が買ってくれたハイヒールを履き、先生の部屋で情熱的に愛し合うドクと先生。この映画は18禁なので 、オールヌードのベッドシーンもガッツリあります(ただ、モザイクがかかるようなアングルはナシ)。んも~、ウソン様の身体の美しいことったら。文系の設定にも関わらず、美しくついた筋肉にぶ厚過ぎない胸板、そして引き締まったお尻・・・。ハア~・・・美しい。ハア~・・・ええもん見せてもらいました。ハア~・・・眼福です。ただ気になったのが、濡れ場なのにウソン様のウソン様が平常時の状態だったことです。まあ、リアリズムに徹した映画じゃないので、別にそこは求めていないんですが(逆にリアリズムに徹していたら、それはそれでビックリだけど)、ちょっと気になってしまいました(笑)。二人で身体を重ね、高みに登りつめているときにドクは叫びます「先生、私達ずっと一緒よ、 絶対に離れない!!」と・・・。あれ、今まで地味な田舎の女の子だと思ってたけど、これは結構な危険物件なんじゃあないの・・・?と思う訳です。いいぞいいぞ、面白くなってきたぞ~!

そんなある日、先生の不祥事の汚名が晴れてソウルに帰ることに。ドクが用意していたご飯を食べずに、アッサリと荷造りを始める先生・・・。ひどい、ひどすぎる~!ここでドクが衝撃の告白を。なんと彼女は先生の子を妊娠していたのでした。先生を引き止めるための嘘じゃね?と思ったら、本当にそうだったようで、先生と一緒に産婦人科に行ったドクは堕胎手術を受けるのでした。え・・・?と、展開が速過ぎてちょっと驚きましたが、ひどいですね。先生ってイケメンだけど実はクソヤローじゃ・・・と思う訳です。「連絡するから」と言ってソウルに帰った先生ですが先生の家庭は既に崩壊しており、妻は「復帰出来るのね。また女子学生に手を出せるわね」と皮肉を言うのでした。復帰した先生(案の定、女子学生につきまとわれている)の前にドクが現れます。

このまま付きまとわれたらヤバい、と思った先生は手切れ金を手にドクの家を訪れます。ドクと先生が外で言い争いをしている間に、ドクのお母さんが寝ている家で出火し、お母さんは亡くなってしまうのでした。ドクが窓を開けたままにして魚を焼いているときに外に先生の姿を見つけ、そのまま出て行くのですが「ああ~、魚、魚!」と思った通り・・・。風に吹かれたカーテンに火が移って燃えてしまうんですよ。自分をボロボロにし、大切なお母さんまで失い・・・ 許さない!とドクは燃えさかる炎を背景に先生への復讐を誓うのでした。

ここまでが前半です。ここから数年が経過し、冒頭で出た韓国の古いお話をなぞるように後半が展開していきます。後半はちょっと息切れしてパワーダウンしちゃった感じ。ドクが先生(ソッキュという古いお話に出て来た名前と同じことが明らかに)に再び近づき、先生の娘チョン(パク・ソヨン)と仲良くなってジワジワと復讐をしていくんですが、普通といえば普通の展開です。後半では娘のチョンの演技が良かったですね。お母さんは自殺しているし複雑な家庭環境のせいか、高校生くらいなのに妙に冷めていて「男と女のドロドロ全部知ってます」といった風情なんですよね。カジノにはまってしまった先生(女癖が悪くて賭博って結構なテンプレのダメ男だな・・・)の借金のカタにされて、ヤクザ(キム・ヒウォン)から日本に売り飛ばされるんですが、怯えることなく実に堂々としているんですよ。しかもチョンは父親の借金を全部きれいに返し、日本人の大物ヤクザをパトロンにして韓国に帰国してくるんですから。

ドクの復讐は結局先生の命までは奪うことが出来ず、最後は「こういうのも、まあひとつの愛の形であるのかなあ・・・」という感じでした。後半の先生のキャラクターにもあまり魅力がなく、ドクと先生の気持ちがセジョン=ドクとわかってから、新たな関係に向かうまでどう変化していくのかがよくわからなかったし、憎しみから再び愛情が芽生えるという複雑な心理描写も足りなかった様な気がします。前半部分が盛り上がってよかっただけに、後半が非常に惜しいです。

さて、タイトルにある「タリオ」って何ぞや?と思い、観賞後に調べてみると「被害者が受けたのと同種の害を加害者に加える処罰法。刑罰は犯罪に対する応報であるとする考え方に基づくもので『目には目を、歯には歯を』などの言葉で知られる。同害刑。」とこのページに記してありました。なるほど。ドクは先生を失明に近い状態にしてギャンブルにはまらせ、その借金のカタに娘を売らせました。ドク自身も堕胎して母親を失ったので、同じくらいのダメージを先生に与えたということなのですね。これもタリオだし、失明した先生に自分の角膜をあげたのもきっとタリオ・・・なのですね。しかし、やっぱり振り返ると前半も説得力に欠けてる気がする。ドクがなぜそこまで先生を好きだったのかをもっと見せてくれれば良かったかなあ〜と思います。チョン・ウソン様なので好きにならずにいられないというのはわかるけど、その先の心情を見せて欲しかったですね。

余談:最近、私の男性に対する審美眼に自信がなくなるようなことが発生しました。例えば「あの人(一般人)、セクシーハゲだよね」と私が褒めていた人が、周りからみるとタダのハゲだったり。趣味が悪い人だと思われて、私がイケメンだと思う俳優を挙げて見ろと言われました。一番メジャーなおファス(マイケル・ファスベンダー)を挙げてみたけど、アメコミ映画ファンじゃない人にはイマイチ知名度が足りない様です。アジア人では誰?と聞かれたときにチョン・ウソン様のお名前を挙げて行こうと思います。


韓流スターは色んなグッズが出てますが、こんなものまであるなんて・・・。

          

『渇き。』「。」が入ってる方


        



どこからこの映画について話せば良いのでしょうか・・・。うーん・・・。バイオレンス、セックス、ポップな演出などなど、色々と濃い要素はてんこもりなんだけど、全体的にはこれといって印象には残らないといった感じでした。韓国映画で「渇き」というのがあって、それも楽しみに観たんだけど結局あんまり・・・という感想になってしまって、渇きって名詞が入った映画は面白そうでそうでもないのかな~なんて思ったり。俳優さんは役所広司さんはじめ、どなたも素晴らしい演技なんですけど脚本と演出もうちょっと良ければな~、もう一工夫あればな〜、なんかもったいないな~という感じでした。



※ネタバレします。




行方不明 になった娘の加奈子(小松菜奈)を探す元刑事の父・藤島(役所広司)が中心になった話で、その娘が実はとんでもないモンスターだった・・・という、ザックリ言うとそういう話です。加奈子は既に死んでいるので、登場人物の回想の中にしか登場しません。父の藤島は加奈子の交友関係を当たっていくのですが、美少女で優等生で誰にでも親切だった娘が実は超ビッチどころか、暴力団と繋がっていて自分の網にかかった少年少女を売春組織に売っていた・・・というショッキングな話(これは実際にあったプチエンジェル事件が元になっているようですね)。行方不明の美少女女子高生の聞き込みをするうちに、その子が実は超ビッチだったことがわかり、コミュニティー内の異常な人間関係が露呈する・・・という枠組みは、なんだか「ツインピークス」みたいだなと思いました。これは私が初めてハマった米ドラマで意味がさっぱ りわからなかったものの、ノベライズを読んだりサントラを聴いたり、缶コーヒー ジョージアのキャンペーンに応募したりと結構フィーバーしてました。思えばツインピークスの世界そのものよりも、米ドラマにハマる自分というのが大人っぽくて好きだったのかもしれません(高校生だった友達のお姉さんからの影響。無論、ツインピークスは性的な話もあるので親にはあまり言えなかった)。

ツインピークスは髪をピターっとオールバックになで付けたWASPなFBIのクーパー捜査官が女子高生ローラ・パーマーの謎を解き明かして行きますが、本作の藤島は荒くれものでクビになった元刑事です。終始「クソッたれが!」というテンションで、だいたいのシーンが最初普通に話していたのに最後はシャウトになるというもの(藤島だけじゃなくて他のキャラクターもそうか)。テンションもそうだけど全編を通してほぼ緊張状態が持続するような場面ばかりだったので、観賞後はなんだかどっと疲れてしまいました。もっと緩急付けた方がよかったかもしれませんが、ずっと緊張状態の映画を作り上げることを監督が狙っていたのかもしれません(ちなみに原作本は未読)。その中でも印象に残ってるシーンは、車を運転する藤島をバックに赤い英字のオープニングクレジットが流れるシーンと、後半で藤島と愛川(オダギリジョー)が対決し、二人ともヒザをついて銃口を向け合ってるシーン。おお、かっけー!と、テンションあがりましたが、タランティーノまたはロドリゲスの映画みたい。相当意識しているのかな。ラストの雪山のシーンはちょっと韓国オリジナルの「オールドボーイ」を彷佛とさせました。

そういえば去年の夏の公開 タイミングが「私の男」と同時期だったんですよね。「私の男」と本作を並べて「父娘の近親相姦の映画」としている文章をどこかで読んだ覚えがありますが、本作は、藤島から加奈子へ殴ったりなどの暴行はあったけれど強姦や肉体関係があったのかどうかはよくわからない感じでした。そもそも父親である藤島は妻(黒沢あすか)と離婚して娘とも離れて暮らしていたので、加奈子がどんな娘なのかを理解してなかった様子。でも高校生の加奈子と一緒にいるシーンもあったので、そこのところがよくわからなかったですね(ボーっと観ていたから?)。なにしろ原作本は上下巻のボリュームなので、これを約二時間の長尺というのもかなり大変なことです。やはりシッカリと理解するには原作本の読破が必須のようです。

『紙の月』化粧品 4万円越えで シャウトなり


         



日本に帰省したので、これからは観たかった邦画を総ざらいしようと思います。まず一本目は宮沢りえ主演の「紙の月」。銀行員の女性による横領着服の映画です。まず女の犯罪、そして原作が角田光代さんということで、ずっと観たかった映画です。監督は吉田大八さん。私にしては珍しく既作をすべて観ている日本の映画監督さんです。一番有名なのは「桐島、部活やめるってよ」ですね。ちなみに私が一番好きなのは「パーマネント野ばら」です。色んなルサンチマンとか、女性の気持ちとか、色々わかってくれてる監督さんというイメージがありますね。今回も素晴らしい作品になっているのだろうと期待していました。主演の宮沢りえをはじめ役者陣の演技も素晴らしかったし確かに良い作品であることに異論はないのですが、個人的には「うーん、ちょっと薄味かなあ・・・」という印象でした。ちなみに原作と連続ドラマの方は未見です。



※ネタバレします。



まず私がヒロインの梨花(宮沢りえ)に、あまり共感を寄せられなかったというのがあります。夫(田辺誠一)がいて、ローン返済中のマイホームがあって、パートから契約社員にステップアップした仕事を頑張っているという、一見「どこに犯罪を犯すような要素が?」という中年の女性。そこまではいい。そこまではいいんだけど梨花は控えめな美人だという設定なんですよ!宮沢りえが美しいのは百も承知。しかし映画の中での服装とか佇まいが地味な為に「美人女優が演じてはいるけども、映画の中では冴えない女ってことなのかな」って思ったのですが、人から「すっごい綺麗な人」って言われてるしやっぱり美人設定だったんですよね。だから共感ポイントがないんですよ。そういや映画のコピーは「最も美しい横領犯」だったのでした。

まあでも美人でも、色々こじらせちゃったりしてるのかな〜?って思ったけどそういう描写も特にナシでした。梨花の中学時代のエピソードがちょくちょく挟まれるのですが、これを鑑みるとこじらせとかコンプレックスとかそういうネガティブなものではなく、高潔すぎる善良さや純粋さが変な方向に行って病んじゃった人なのかな~という感じでしたね。もともと裕福そうなお家に生まれた人で、お金には困ってないんですよ。お金というこの上なく魅惑的な万能のアイテム(まとまった量があれば・・・の話ですが)に目がくらんで瞳の中に¥マークが入ってしまい、魂を売り渡してしまった守銭奴ではないという部分も小市民には「えっ、そっちじゃないんだ」という肩すかし感があるのかも。やってることは確かに横領で人様のお金を自由に使ってしまう行為なんだけど、そういう場面の描かれ方があんまり汚くない映画なんですよ。だから、わかりやすさに飛びついてしまう私のような観客にはちょっとな〜という感じがあるのかもしれません。これは主観的な感じ方なので、映画の出来不出来とは別の次元の問題だと思いますが。

梨花にガッツリ共感は出来なかったものの、その他は全部素晴らしかったですね。特に助演と脇役の役者陣が凄くよかったです。夫の田辺誠一から銀行顧客の金持ち老夫婦まで、こういう「ああ~こういう人、 いるいる!こういうこと言う人、いるいる!」というフィクションでありながら、久しぶりに触れる日本の社会のこの感じ、懐かすぃ~!と心の中で妙な感動が沸き立ってしまいました。田辺誠一はメンノン出身のイケメンなのに、どこにでもいる凡庸なサラリーマン夫(ややKY)っぷりが良かったですし、梨花の不倫相手の大学生・光太(池松壮亮。ちょっと台湾俳優リー・カンション似)は童顔なのにエロくて、楽な方楽な方へ流れる若者っぷりが良かったですし、銀行の先輩・隅さん(小林聡美)の現場オペレーションの隅々にまで目を光らせた職人的ともいえるベテラン感も良かったし、銀行の後輩・相川(大島優子)の自分のこと可愛いと思ってて、不倫しつつも公務員と結婚で寿退社な抜け目の無さっぽさも良かったし、銀行顧客の石橋蓮司のスケベジジイだと思わせておいて実は本質を見抜いているジジイぷりも良かったし・・・。本当に「いるいるいる・・・」(クイズ百人に聞きました風)というリアルさが、たまりません!ひとつやり過ぎだったのが銀行の次長(近藤芳正)。水木しげるの描く中年サラリーマン を少し太らせたような容貌の、自己保身ばかりを気にする小物という役なんですが(近藤さんはそういう役多いですよね)素晴らしかったけど近藤さんの演技が達者すぎて、ちょっと役者陣の中ではひとりだけ怪演が過ぎてました(笑)。もうちょっとお芝居の濃さを和らげたら、もっとよかったかも~。

私的に印象に残ったシーンは、梨花の顧客である金持ち老夫婦。「BMWを買い替える度に操作方法を覚えなきゃならないんだけど、それもまた楽しみなんだよ」という無邪気に言う夫に「もう、アナタったら~。毎回付き合わされるこっちは大変よ~。ねえ」と言って梨花に微笑む妻。この老夫婦、二人とも品がいいので成金ではないし確固たる純然なお金持ちなんだから、そこまで金持ちアピールする必要はないんだろうけど、 な~んかモヤっとする。ハアそうですか、それはよござんしたね・・・というこのシーン。その後、梨花が不倫相手の光太に金持ち夫婦の奥さんが言っていたことと同じことを言ってさりげなくアピールするシーンがあるんですけど、ここはなんかわかるな~!という感じでした。こういう他人が放った引っかかるリリックを、さも自分のオリジナルのように使うというのは日常でもよくありますよね。何気ないけど引っかかる「何か」がそうさせるんだろうなと思いますよ。

梨花と光太が一線を超えるシーンは急に甘いJPOPみたいなのが流れて、ちょっと気恥ずかしかったです。なんでこの二人がすぐに不倫の恋に落ちるのかというのがちょっとよくわからなかったんですが、原作だとすんなり理解できるのかな。若い男の子と不倫もしたし、少し綺麗にならなきゃみたいに思った梨花は営業帰りにデパートのカウンターへふらっと立ち寄り、接客されてクリニークで4万円越えの買い物をしようとします。「4万XX千円になります」というBAさんの声に「ヒッ!」と小さな叫び声をあげる私・・・。映画を観ていて思わず声が出ちまったなんて本当に久しぶりです。しかもショッキングな殺人シーンとか日本だとボカシが入るようなものが映っているわけではないのに・・・。よ、よよ四万円?消耗品である化粧品にそんな価格・・・。あ り え な い 。しかし銀行の営業さんって顧客の預かり金を持ち歩いているんですね~。100万単位のお金を持ち歩くなんて、かよわい女性1人だと危険ではないでしょうか。ちょっと心配です。

その後、光太の学費の件や彼の祖父である石橋蓮司からの叱責の電話でスイッチが入ってしまった梨花はついに横領に手をだしてしまうのです。見ていても「ああ・・・ついにやってしまうのか」という不安な気持ちと「おう、やったれ、やったや!」というアグレッシブな気持ちがせめぎあいます。美しい女が「あっち側」に言ってしまうその刹那を「ほら、ほら~」と見せるのはドヌーヴ様主演「昼顔」みたいでした。90年代初頭だと、行員(契約社員だけど)がわりと簡単に不正を働けるようなオペレーションなんですねえ。思ったよりも簡単にお金をゲット出来てしまった梨花。そこからは一度も二度も同じとばかりに、どんどんやってしまうんですよ。痴呆気味のおばあさんを騙して数百万のお金を手に入れた梨花は帝国ホテルのスイートルームに光太と連泊し、ルームサービスで高い食事をしてシャンパンを飲んだり、豪華な部屋でじゃれあったりします。ここはすごくファンタジックに夢のように描かれていました。この上なく綺麗だけれども、すぐにパチンとはじけてしまうシャンペンの泡・・・みたいな「もののあはれ」感がありましたね。横領したお金での豪遊なんだけど、すごくはかなく切ない感じがしてよかったです。やはり、光太との不倫の恋の盛り上がりはこのときがピークでした(ホテルのお会計は114万円くらい。チーン!)。


梨花の心情や金遣いを反映するアイテムが時計です。犯罪を犯す前は国産の五万円以内の時計を夫の分とペアウォッチで買っていましたが、次がカルティエ(夫が免税店で買ったもの)、次が光太に買ってあげたパテック・フィリップと、段々と高くなって来ているんですよね。夫は妻がつつましくも決して安物ではないペアウォッチを頑張って買った後に、カルティエを妻にプレゼントしてしまうんですがここはKYな感じでしたね。「え・・・だって、私ペアウォッチ買ってあげたばっかりじゃん?」となるんですが、梨花は夫には何も言えずに終ってしまうのでした。しかし腕時計を選んで買って来てプレゼントというのは親しい間柄だとしてもチョイスが非常に難しいものではないですか。アクセサリー的な要素も大きいから気に入ったものでないとつけたくないし、腕に常時つけるものだからいつも目に入る し人からもチェックされる。大島優子演じる相川も言っていたように接客対人の仕事をしていると持ち物で色々と判断されたりもするでしょうしね。

黒やグレーばかりで地味だった梨花の服装にも変化が現れます。ノーカラーの明るい色のコートを着たり、ツーウェイのバッグを持ったり、フープになったパールのピアスを付けたり。これらのアイテムは筆者がボンヤリと覚えている限り90年代初頭にはなかったように思いますが・・・。どちらかというと00年代後半から10年代前半に流行して定着したものという印象があります。光太のチェックシャツを羽織った学生スタイルなんかは90年代っぽかったですけど。

一方で梨花の横領は次第に巧妙化し、プリンターなどを駆使して預金の書類やを偽造したり、金利が良い架空の金融商品の案内所を作ったりするようになります。 小さくても片付いていたマイホームのリビングダイニングは偽造書類作成事務所となっていました(夫は上海に駐在中で留守)。押印をプリントゴッコで偽造するのですが、プリントゴッコ懐かし~。小中学生のころの年賀状作成はコレでした。銀行の後輩・相川は、そんな梨花のことを知るはずもないのに「毎日大金触ってると、思わず手が悪さしそうになりませんか・・・?あたし買い物し過ぎで本当にヤバいんで、止めて下さいね」などと上目遣いで言って来たりします。そういえば梨花の買い物ってほとんど光太の為でしたね。確かに梨花の身に付ける装飾品や服がグレードアップされてはしているんですが、自分のものを買うシーンはほとんどありませんでした。そんなシーンがあったとしたら、たぶん私はよりヒロインに共感出来たかもしれません。

そんな梨花の横領の空気にいち早く気が付いたのが小林聡美演じる銀行の先輩・隅さんです。勤続25年の隅さんの目は、誰にもごまかせない!どんなに小さな事務処理のミスだって彼女の目を通り抜けることは出来ないのです。職人的なプロフェッショナリズムさえ感じさせる小林聡美も素晴らしかったです。最初は隅さんから次長へのチクリで石橋蓮司からだまし取ったお金だけの件だけがバレたですが、梨花は偶然に知った次長と後輩・相川の不倫&プチ不正をタテにして「お金を返せば問題ないでしょう?」と開き直るのでした。痛いところを握られた次長はしれっと「何も問題ありませんでした」と隅さんに言うのですが、長年のカンが働いた隅さんは独自の調査に乗り出します。

そして最終的には、あれもこれもバレてしまい前代未聞の一大不祥事に次長はファビョります。隅さんは「ねえ 、あなたどこかに土地持ってないの?頼れる親戚とかいないの?」と梨花に言います。「私の横領を調査していたのに、急に親切になるんですね」と言う梨花。もしかしたら、長年銀行で働きすべてのオペレーションを知り尽くした隅さんだって横領のチャンスはいくらでもあったのかもしれない。しかも梨花よりもより巧妙に出来たかもしれない。しかし、彼女は一線を越えなかった。しかし梨花は「一緒に来ますか・・・?」と、逃走に隅さんを誘います。それは彼女に何らかの親和性を嗅ぎ取ったからだったのか。その後、梨花は会議室のガラスを突き破って飛び降り逃走。高飛びしてタイへ逃げ、かつて募金運動でお礼の手紙を送ってくれた男の子の数十年後と思われる男性と視線を交わして映画は終ります。

私は現在のシーンよりも梨花の中学時代のシーンの方がより印象に残りました。お金が必要な人に施しをして、喜んでもらいたい。みんなが頑張れない分は私がなんとかして、もっと、もっと・・・と考えるうちに5万円を父親の財布から盗み、募金箱に入れてしまったのです。私はただ困っている人を助けて、献身の喜びを感じたかっただけ。それのどこがいけないの?という・・・。梨花は昔から他人のお金を取っても罪悪感をほぼ感じていないのです。そういえば、ファースト横領も感情的になって発作的にやったことのように描かれていて「取っちゃおうかな~、でもそんなの許されないしな~」みたいな逡巡が描かれていませんでした。やはりモラルが一般人とは違うのでしょう。だから共感が足りなかったのかもしれません。次長に横領が一件だけバレたときも実に堂々としていたし、ある意味で梨花はモンスターなのかなあと感じました。

とりあえず原作がとても気になるので読んでみようと思います。

追記:原作読みました。面白かった!やはり映画には尺の限りがあるので、原作の様々なエッセンスは大胆に削られていました。しかし映画オリジナルキャラの銀行の先輩・隅さんと後輩・相川の存在は、素晴らしい発明。原作では削られた登場人物がみんなお金を巡ることで不幸になっており、紙の月=お金って・・・ハア・・・みたいな読後感をもたらしてくれました。個人的に胃が痛かったのが、買い物シーンですね。梨花と友人の亜紀がデパートで身の丈以上の買い物をポンポンしてしまうシーンがあるんですが、以前の自分を見ている様でした。そして、映画にもあった化粧品を買うシーン。なんと原作ではもともと6万越え(!!!)の買い物だったんですよ。もはやクリニークじゃなくてドゥ・ラ・メールレベル。非常に面白かったです。

               


『マッドマックス/サンダードーム』グーニーズ+インディ・ジョーンズ?


       



マッドマックス 怒りのデスロード」が面白かったので旧作をチェックしています。さて、三作目ですが・・・ずいぶんとテイストの違う映画になっていて驚きましたよ。一体これは・・・?と戸惑ってしまい途中で睡魔と格闘しながら、なんとか鑑賞を終えましたが。今回の映画は今までの凶悪なディストピア描写は随分と和らいでたし、子供がいっぱい出て来るしでファミリー映画みたいでした。「これ、本当にマッドマックスなんだよね・・・?」と意識が遠のく一歩手前で自問自答ですよ。


※ネタバレします。


砂漠でラクダと共にさすらうマックスを上空から攻撃しているのは・・・なんと前作でねずみ男役だったブルース・スペンスではないですか。息子もいるので、ああ2で彼が言い寄ってた女の子と結婚したんだな、と思ったんですがWikiを見ると全然違う役名が書いてあります。2ではジャイロ・キャプテンで、3ではジェデダイアという名前。あれ・・・?別人なの??でもマックスとジェデダイアが顔を合わせるシーンでは「あっ、お前か!」みたいにな ってたんですけどね。眠かったからよく英語を聞き取れてなかったのかもしれません。次行きます。

マックスが辿り着いた街、バータータウンは女王アウンティ(ティナ・ターナー)によって牛耳られていました。ソウルの大御所シンガー、ティナ・ターナーですよ。2まではスターがメルギブだけだったんですけど、ついに3で大物芸能人をぶっこんで来たという感じです。しかし、さすがはティナ・ターナー様、超バッキバキのメタルなボディコン衣装もなんなく着こなしています。

このバータータウンは豚ちゃんのうんこをエネルギーにして成り立っている街。豚小屋にはたくさんの豚ちゃんがいて、奴隷が豚の世話をさせられています。豚といえばベイブですね。2でも石油精製コミュニティーで子豚が飼われていたし、ジョージ・ミラー監督はこれで豚の映画を作ろうとインスパイアされたのかな~などと思ったり。女王アウンティは、バータータウンのブレイン的存在であるマスター(アンジェロ・ロシット)のことが目障りだったようで、マスターをいつも肩車して守っている肉体労働担当のブラスター(ポール・ラーソン)をマックスと戦わせて亡き者にしようとします。

バータータウンに作られた闘技場の名前が、タイトルにも入っているサンダードームというんですね。でも・・・サンダードームでのシーンが出て来るのは前半のほんのちょっとだけ。これをタイトルに入れる意味がよくわかりません。しかも、なんか普通の掘建て小屋みたいだったしな~。ここのバトルもモタモタしててあ んまり盛り上がらないんですよ。な~んかキレがない。腕の一本でもシュパーン!と飛べば良いのに・・・。マックスは対戦相手のブラスターがつけていたマスクを取りますが、ここでハッと驚くんですよ。だから私はブラスターの正体が1で出て来たコテージの知的障害がある息子と同一人物だと思ったんですよね。でも違うみたい。どうやら前作との繋がりはあんまりないみたいです。

結局ミッションをコンプリートすることが出来なかったマックスは馬に逆向きに乗せられて島流し的な罰を受けることに。砂漠で行き倒れになったマックスはサバンナ(ヘレン・バディ)に助けられます。連れて来られたところは、砂漠の中のオアシスで子供たちが多く暮らす原始的なコミュニティーでした。どうやらサバンナと子供達はマックスが彼らのカリスマであるパイロットの再来だと勘違いしているようです。このコミュニティーのメンバーは殆どが子供。実は文明社会が終る間際に飛んでいた飛行機が事故で墜落した際に砂漠に残された旅客だったのです。だからパイロットの帰還を待ち望んでいたんですね。大人たちは助けを呼びに行って誰も帰って来なかった為に子供たちばかりになっているんです。オアシスのコミュニティーでは、文明社会の遺物であるスライドの写真や石盤(よくわからないけど英文で何か書いてある)が大切に保存されてありました。

この石盤を見て「タイムマシン」という映画を思い出しました。ガイ・ピアース演じる科学者がタイムマシンを発明して超古代から超未来までを駆け巡るトンデモSFなんですが、これが結構面白かったんですよね。超未来に行くと、そこはやはりディストピアになっていて人々は原始時代のような生活を営んでいるんです。もちろん言葉も通じないんですが、一人だけ英語(彼らからすれば古代語)がわかる女の子がいるんです。彼女に案内されてガイ・ピアースが行った場所が古い石盤が並べられている場所。そこに捨て置かれたたくさんの石盤には誰もが知る大企業やブランドの名前が刻まれていました。印象深かったのが「Tiffany & Co.」という石盤・・・(笑)。こんな都合良く優良企業の看板ばっかり残ってるかい!と思ったけど(どうやらその場所が、かつてのニューヨークだった・・・という設定だったと思う)。

「俺はパイロットじゃない!」と言うマックスの言葉にショックを受けた子供達は自分たちで文明社会を探しに砂漠へ行きますが、途中で底なし砂漠に飲まれて死んじゃったりします。マックスは面倒くさそうですが、子供達と共に砂漠へ行くのでした。マックスは、もう行く先々で色んなものに巻き込まれて結局そのコミュニティーを助けるという感じになってますね。やはり旅のお侍さんですよ。

砂漠の先に辿り着いたのは、あのバータータウン。そこでマックスと子供達は、女王アウンティにより捕われの身になっていたマスターを救出することになります。ここのシーンは子供達が大活躍で、ハラハラしながらも笑いがあって、なんだか「グーニーズ」を観ているみたいでした(筆者はたぶん「グーニーズ」15回くらいは観てると思う)。あれ~?妙~に変だな~。これってマッドマックスなんだよね・・・?と目をゴシゴシ。少しでも隙を見せたらリンチの末にぶっ殺される1と2の殺伐さはゼロ!!!子供達による微笑ましいアクション映画になってるんですよ。子供を助けながらアクションするマックスは「魔宮の伝説」のときのインディ・ジョーンズ的な役割になってる気がする~。

そしてマックスと子供たちはバータータウンに隠されていた列車で脱出することに。それを追いかけるアウンティと手下・・・。 やっと、やっとチェイスシーンキター!という感じですが・・・。マックスたちが乗っているのは列車・・・。敷かれたレールの上しか走ることが出来ない列車なんて・・・何そのコンサバ感!逆に敷かれたレールの上だからこその制約を効かせたアクションもなかったように思うし、なんだかもう、あれ〜?となっちゃって期待はずれです。

ここで冒頭に登場した、ねずみ男役のジェデダイアとその息子が飛行機で加勢し、子供達を乗せてかつてのシドニーへ逃れる・・・という終り方でした。子供とはいえあんな小さな飛行機によく何人も乗れたなあと思うけど、飛行機から物資を出すソリューションでアッサリと解決(ここも制約を活かしてハラハラさせられたと思うんだけど)。彼らを逃がし、砂漠に残るマックス。やがてアウンティ一味に追いつかれるのですが、アウンティは「 フハハハハ、おぬし、なかなかやるのう」と不敵に笑ってマックスをシメずに去るというヌル~い終り方です。なんだそりゃ!そしてエンディングテーマ、もちろん歌うのはティナ・ターナーで子供達のコーラス入り。う~ん、やっぱりなんかファミリーっぽく仕上がってるのです。ヌルい。そういえば、日本のお面(女の顔でロングヘアの能面みたいなやつ)をしょってる敵がいましたが、あれはどう考えても戦闘時に不利ですよね。まあ印象には残りましたけど。

個人的に順番をつけるとしたら、1→2→3の順番でしょうか。「怒りのデスロード」と比較すると、どうしても小粒な感じの旧シリーズといったところですが、まあそれだけデスロードのインパクトが強大だったということでしょうね。いや〜、やっぱデスロードやべーな・・・。とりあえず劇場でかかっているうちに、もう一回観ます。

チェコっとみつけた、こんなモノ:第38回 タルタルステーキ



タルタル

レストラン クラチャークのタルタルステーキ(150g)。


タルタル2

カリカリにトーストされたパンにガーリックをこすってから、タルタルをのせて食べます。


「チェコっとみつけた、こんなモノ」は、私がチェコで見つけたチェコっと可愛い、ユニーク、便利 etc・・・なものを雑談しながら紹介するというコーナーです。日本では見かけないもの、お土産にすると良さそうなものを中心にピックアップしています。 ただしチェコで見つけたモノが対象なので、チェコ製ではないものも含まれます。その点は何卒ご了承下さい。

日本にあってチェコにない食べ物や飲み物は数多あれど、その逆はそうそうにありません。チェコビールもビックリする様な値段だけど東京だと飲めますし・・・。ところが、私気付いちゃったんですよ。(稲川淳二風)タルタルステーキって、今日本で食べられないということに。まあ、タルタルステーキはチェコ起源のものではなく欧州のレストランで広く食べられているメニューなのですが・・・。しかし「チェコで何を食べたらいい?」と聞かれたとしたら、私はタルタルステーキだと答えるでしょう(その次におすすめなのは、滋味豊かな肉汁ジュワ〜のローストダック)。

しかし生食文化圏の日本でタルタルが食べられないというのは本当に意外です。しかも妙〜に変なのが、あんなに衛生に厳しい日本で規制にひっかかっている生肉が、何もかもがユルユルでルーズな欧州では普通に流通しているってこと。気温や湿度などの気候条件が違うということを差し置いても妙〜に不思議。いや、もしかしたら私が世間に疎いだけで欧州でもお腹を壊している人は結構いるのかも・・・?そういえば、友人夫婦が以前に日本からベルギーに旅行した際に旦那さんの方がタルタルステーキを食べてお腹を壊し、貴重な旅行期間の数日をホテルで寝込む事態になったそうです。やっぱり生牡蠣みたいに、あたるときにはあたる食べ物なのでしょうね。

私は幸いあたったことはないのですが、そんなリスクをしょってでも食べたいくらい美味しいのがタルタルです。カリッカリにトーストされた黒パンの上に様々なスパイスで味付けされたタルタルをのせてかじって、ビールでグビッ。生きてて良かったと思う瞬間ですよ。お店によっては最初からスパイスが混ぜられているものと、自分で混ぜるものの二種類用意されている場合があります。ツウの人は自分の好みでスパイスを混ぜながらオリジナルタルタルを練り上げるそうなのですが、私は面倒なので最初から完成しているやつをオーダーします。プロが混ぜているだけあって、よく混ざっていて美味しいのです。

チェコ料理店やビアレストランには必ずと言っていいほどあるタルタルですが、メニューの前菜カテゴリーにある場合とメインカテゴリーにある場合があります。私はもちろん量を食べたいので メインカテゴリーにある場合に食べます。個人的におすすめなタルタルステーキが、地下鉄A線ディヴィツカー駅の交差点前にあるピルスナーウルケル オリジナルレストラン(チェコ名はクラチャーク)。ここのタルタルは150gと300gがあって、一人で食べても良いしシェアしても良し。ビアレストランなのでタンクビールも美味しいです。そして適度に落ち着いた雰囲気があって、いつもローカルや在住外国人で賑わっているお店です。

生肉=精がつくスタミナ料理という考えがあるらしく、タルタルを注文すると同席している人に「お、今夜はハッスル?」などと、からかわれたりします(笑)。あと、私のように頑丈な胃腸の持ち主ならよいですが、胃腸の弱い方や体調が万全でない方はくれぐれもお気をつけ下さいね。では、帰省の前にタルタルを食べに行って来ます。


KULAŤÁK(Pilsner Urquell Original Restaurant)
http://www.kulatak.cz/
地下鉄A線Dejvicka(ディヴィツカー)駅下車、徒歩2分。
・サイトはチェコ語のみですが、メニューは英語で併記してあります。
・Pilsner Urquell Original Restaurant と入った緑の大きなロゴのレストランです。
・入口近くにほぼ原寸大の牛ちゃんの模型が置いてあります。


タルタル3

緑のロゴと牛ちゃんが目印です。

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