@itan-journ@l praha

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ブログ一時お休みのお知らせ


みなさま、ご無沙汰しております。このところ、学校とその勉強やパートタイムの仕事等々でバタバタしておりブログを更新する時間と余裕がありません・・・。このバタバタは約一ヶ月ほど続く予定です。誠に申し訳ありませんが、その間のブログは一時的にお休みとさせて頂きます。このヤマを乗り切ったら・・・夏休みに入るので、浴びるように映画を観て日本でゼブラタイムを満喫することを心の糧にして頑張りたいと思います。
aitantanmen

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『蜘蛛巣城』都こんぶを食べながらミフネ萌えするチェコ女子

  
       

この迫力はマジだからだったんだな・・・。

クラスメートのチアキ(仮名。fromチェコ人が知らないチェコ語2)が「黒澤映画、一緒にどうですか?」と誘ってくれたので行ってきました。映画館はもちろんシネコンではなく名画座です。プラハをうろうろしていて驚くのが小さな劇場や映画館の数が多いことです。知人の家の半径200メートル以内には小劇場が3つもあるそうで、いやはや文化的な街じゃあ~ないか!とそこは感心してしまいます。街の規模や人口を考えるとすごい数ですよ・・・。

そんなプラハの名画座ではたまに日本映画の名作もかかるので、シネフィルのチアキは街の映画館のスケジュールをいつもチェックしているのだそう。今回はチェコ女子も一緒です。チアキとの共通の友人で日本語を勉強しているユリアちゃんと マルチナちゃん(両仮名)。特にマルチナちゃんは若いのに日本の時代劇が大好きで、なんと三船敏郎のファンなんだとか・・・渋~っ!三船といえば敏郎よりも美佳のほうがなじみがある私はシネフィル失格でしょうか・・・。

映画を観る前にカフェでお茶しながら、色々と語り合う私達(ちなみに会話はほとんど日本語です・・・)。ユリアちゃんは今回の映画のためにメガネを新調したそうで、かなり気合いが入っています。二人とも頭もいいし可愛いしで、アキバのメイドカフェでバイトなんかしたら大人気になってしまうのではないだろうか・・・と思ったり。私は実家の母から送ってもらった都こんぶを「日本の伝統的なスナックです」と言って彼女たちに渡しました。 チェコの人は海産物が苦手な人が多いんですが、マルチナちゃんは「わあ~!こんぶを食べながらミフネを観られるなんて、感激~!」とテンションがあがっていたのでホッとしました。都こんぶを食べながらミフネ萌えする女子・・・こんな子、あまりいないでしょうね・・・。

「蜘蛛巣城」はシェイクスピアの「マクベス」をベースにして日本の戦国時代に置き換えた映画です。そういえば前に観た「乱」も黒澤監督で「リア王」がベースの戦国時代劇なのでした。「」はプラハ在住のトルコの知人からDVDを貸してもらったんですが、さすがは世界的に有名なクロサワ・・・外国で、外国人の友人知人繋がりで観るというシチュエーションもなんだか納得ですよ。たぶん日本に住んでいたら観ていなかったでしょう。

面倒くさいので今回あらすじを追いながらの感想はやめにします。しかし古い映画なんですよ。57年公開だそうです。もちろん画面はモノクロ。しかしセリフが超~聞き取りにくい!武士たちが外で叫んでいる場面は「こ、これ日本語なの・・・?」とほとんど聞き取ることができませんでした(なんか妙な例えだけど、犬が吠えてるみたいに聞こえるのだ)。「ちっ、日本語わっかんね~な~」と思いチェコ語字幕を読んでみても当然のことながらこちらもわからない(笑)。観賞後にチェコ女子たちが言うにはチェコ語字幕も古文みたいな感じにしてあったんだそうです。外で叫んでいるシーン以外はちゃんと聞き取ることが出来たので良しとしましょう。

三船さんは・・・やっぱりザ・ 俳優!!!って感じのお顔ですね~。映画の中には他にもいっぱい武将役の男優さんが出て来るんですが、そのひとたちが皆すべて同じ 顔に見えるくらい三船さんの存在感が凄かったです。実際、その他の俳優さんはわりと普通の顔なので、そこらへんのサラリーマンのオッサンみたいに見えてしまうんですよ。対して三船さんは太い眉毛、ギロっとした目、濃い芝居、そしてスターだけが放つカリスマオーラ・・・・いやはやさすがは世界のミフネなんだな~、と改めて思った次第です。三船さんとは「SHOGUN」(「ラストサムライ」みたいなテイストのアメリカのドラマシリーズ。夫が一時期はまっていた)などでお会いしたことがありますが、若いときのほうがやっぱり素敵です。

妻の浅茅役の山田五十鈴さんも存在感がありました。1950年代の女優さんなんですが、もうどっからどう見たって戦国時代のしたたかな女性にしか見えないのが凄いです。客人を倒す為に毒入りのお酒を持って暗闇から現れたりして・・・怖い・・・怖いんですよ、もうその静かな存在感がJホラーみたい!Jホラーみたいっていえば、蜘蛛の森で三船さんともう一人の家臣が道に迷うシーンがあるんですよ。ここで、謎の老婆(一応老婆って設 定だけど性別不明な感じ。字幕で動詞が女性形になっていたからバアさんなんだな、と皆理解したのだった)が三船さんたちの未来を予言するんですが、モダンな特殊効果とか恐らく殆ど使っていないだろうに、なんとも不気味かつ幽玄な雰囲気が出ていました。あと、三船さんが裏切って殺した武将の幽霊が三船さんだけに見えるシーンがあるん ですが、気が付いたらホラ!そこに亡霊がボーっと(シャレではない)座ってる!みたいな演出がシンプルながら印象的でした。もちろん後のJホラー作品が黒澤監督に影響されているのは言うまでもないのでしょう。

権力の魅力に抗うことが出来なかった三船さんは、お世話になった武将を殺して蜘蛛巣城の城主になるわけですが、妻共々精神を病んでしまい最後は別の武将に討たれてしまいます。三船さんは弓矢を全身に受けて死んでしまう訳です。三船さんの顔の横にたくさんの弓矢がトストストス!と突き刺さって行くんですが、そこまで加速度がついていない弓なのに三船さんが超怖がっているんですよ。あの弓矢が刺さるシーンってどうやって撮影したんだろう?まさか本物ではないのだろう・・・ と思ったら、マジに接射していたんだそうです(Wikipediaによる)。しかも接射していたのはプロじゃなくて弓道部の学生さんだったんだそうで・・・そりゃ~怖い!昔の映画はもう体当たりって感じで撮ってたんだなあ・・・と驚きました。さすがの迫力です。もし私が弓道部の学生だったら、大スター三船敏郎の顔に傷つけやしないかと怖くて逆に手元が狂ってしまいそうです。

三船さんと山田五十鈴は超熱演でしたが、シェイクスピアベースでいえば「乱」の方がずっと面白かったですね~。日本の母親に「黒澤の蜘蛛巣城を観た」とメールしたところ「黒澤映画のママ的ベストは『デルス・ウザーラ』だな」と返信が返ってきました。うちの母は洋画一辺倒な人(しかもジャンルが偏っていて、ほとんど サスペンスしか観ない)だったのでとても驚いたのでした。

私達が行った名画座は小津安二郎の映画なんかも時々かかったりするそうなので、これからは邦画の名作もハマってみようと思うのでした。名画座もいっぱいあるし、上映される映画の種類も豊富だし、チケットもそこまで高くないし(100コルナくらい@500円)、「好きじゃない」プラハのいいところをひとつ見つけた気分です。


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