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『300』10年前のおファスは血気盛んな若頭ポジション



                       
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300<スリーハンドレッド> [ ジェラルド・バトラー ]
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二作目の「300 ~帝国の進撃~」は劇場で観たのですが、そいやファスも出てる一作目はまだだった・・・と思い今更ですが鑑賞してみました。特殊効果とかバイオレンス度合いは二作目のほうがずっと凄いですが、人間ドラマは一作目の方がしっかりしているかな~と思いましたね。主役であるスパルタの王様はジェラルド・バトラーで、たった300人の歩兵部隊を連れて無謀な戦いに挑むという古代ギリシャ歴史ものです。

おファスの役どころは、というと歩兵部隊に志願した血気盛んな若者という役・・・。若者?そう、この映画は2006年に制作された映画なんですよ。今から10年も前!ひえー、ちょっと前の映画だと思ってたけどもうそんなに前なんだ・・・。そりゃ特殊効果もちょっと古いだろうな、と納得。ということで当時のおファスは28歳くらいでしょうか。友人Iが教えてくれた通り、体をメキメキに鍛えてパンイチでいきがっています。部隊内のポジションは熱しやすく献身的な若頭で、組長のジェラルド・バトラーにも可愛がられているといったところでしょうか。声もよく出ています(部活や団体戦の基本ですな)。おファスは他の映画だと複雑な過去とか性格とか事情を抱えてた役が多いから、こういう単純で武闘派な役は意外でしたね。「スティーブ・ジョブス」で全身が映った時にズドーンと胴が長くてビックリしましたが、この映画では逆に脚がスラーっとしてました。どっちが本当なのかな。

あとやっぱり二作目でも笑ってしまったのがロドリゴ・サントロ演じる敵国の権力者の登場シーンですね。とにかく金ぴかで大袈裟で必要以上に高い場所からババーンと登場してくる。この感じは何かに似てるな~と思ったら、紅白の小林幸子なのでした。しかし彼は二作目でもそのキャラと演技を見事にキープしていたんだな、と思いましたね。演技が一ミリたりともブレてなくて偉いです。

しかしやっぱり今回も違和感を感じたのはギリシアの話なのに、メインキャストがアングロサクソン系で占められていたことでしょうか。もちろんみんな英語ペラペラ。ギリシア語でやれというわけではないけど、なんかやっぱりおかしいな~という感じが拭えずなのでした。まあハリウッド映画なんてどんな古代でも外国でもみんな英語ペラペラ前提ですけど。

監督のザック・スナイダーはこの後でジャスティス・リーグのスーパーマン映画の監督として召されます。300二作みたいなマッチョ男たちの連帯とバイオレンスほとばしる作風の人みたいだし、きっとそれを買われての起用なんだろうなって思っていたら「マン・オブ・スティール」や「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」はダーク大人路線とはまた違う、な~んか暗くてお通夜みたいな映画でガッカリした・・・という方も多いんじゃないでしょうかね。

300は一作目が好評だったから二作目が出来たと思うのですが、映画としていい意味でも悪い意味でもはっちゃけっぷりは二作目の方がずっと派手にやらかしています。その分、私は出来が悪かったとしても二作目の方が好きだし魅力的に感じますね。だって一作目はエヴァ・グリーン出てないし(笑)。


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『007 スペクター』クレイグ・ボンド引退?それとも続投?


                         



007の最新作を鑑賞してきました。すごくいい前評判を聞いていたのですが、個人的には「スカイフォール」の方が面白かったかなあ~。本作もサム・メンデス監督と再タッグということで、期待を裏切らないかなりのハイクオリティなんですが、これは好みの問題かもしれませんね。同行した夫は気に入ったようで帰りの車の中でジョン・バリー作曲 007のテーマ曲で口笛を吹いていました(車はアストン・マーティンじゃないし、隣に座ってるのはボンドガールでなく古女房ですが)。

海外エンタメニュースなどを読んでいると、ダニエル・クレイグはこれでボンドを卒業するとかしないとか。なんでも自分の好きにできる契約なんだそうで、気が向いたらやるという感じらしいですね。しかしこの約10年の間に4作ですか。ちょっと少ない様な気もしますね。あと1作くらいはまだ出来るんじゃね?と思いますが、そうすると本作で色々とクレイグ・ボンドのエンディングに向けて作って来た感じが崩れてしまう様な気もするわけで・・・まあ次作の脚本次第かもしれませんが。




※ネタバレします




今回はガイコツ祭りのメキシコ・シティから始まります。祭りのただ中、怪しい男たちが会合している部屋にショットガンの焦点を合わせるジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)。なんか今回はスパイっていうよりもヒットマンみたいだな~と思っていたんですが、これは亡き先代M(ジュディ・デンチ)から託されていた非公式的ミッションだったのです。本作の中で一番手に汗握ったアクションシーンが、このメキシコシティ上空での死闘ですね!オープニング曲の前にこれだけのアクション!と思いましたが、ここがマックスでした。不安定飛行をするヘリコプターの中でバトル。下には祭りの群衆ってことで、かなりヒヤヒヤさせられましたよ。ターゲットの殺し屋スキアラから奪った指輪を見て、口元が緩むボンド。あれ、ミッションのあと笑うボンドなんて珍しいな~と思ったんですが、今思うと、先代Mの肝いりのミッションだったからでしょうか・・・(涙)。タコが図案化されている指輪にズームアップしてオープニングとなります。今回はタコがいっぱい出て来るオープニングでした。ちょっと竜宮城チック?裸の女性がタコの触手に絡めとられてたりして、イザベル・アジャーニ主演の「ポゼッション」を思い出したりしました。

さて、新しく就任したM(レイフ・ファインズ)はメキシコシティの件についてカンカンです。あ~、先代Mはボンドのことをかなり自由にやらせてくれてたけども、新しいMは締め付け厳しそうで面倒くさいな~、とボンドに同情する筆者。良い上司が連続することって滅多にないですからね。ところが、事態はより深刻に。MI6に半官半民的情報サービス会社みたいなのが入って来ていて、英国含む世界規模で監視カメラを取り付けようとしていたのでした。そのため諜報活動は不要になりそうな勢い。そのプロジェクトの上役がC(アンドリュー・スコット)という男です。モリアーティーじゃん!「SHERLOCK」での出演がこのキャスティングに大きく関わっているであろうということは疑いようがないのではないでしょうか。ちょっと小役人風で、いかにもクセモノ風な佇まいがいいですね。Mの秘書、アフリカ系のマネーペニー(ナオミ・ハリス)やガジェット担当のメガネ男子Q(ベン・ウィショー)も続投です。


スキアラの葬式に重要人物が現れるはず・・・という先代Mからのビデオレターを見て、ボンドはローマに飛 びます。ここで出会うのがスキアラの未亡人ルシア(モニカ・ベルッチ)なんですが、うおー!!!モニカ様が喪服の未亡人!とテンション上がるわけなんですよ。「マレーナ」とかドルチェ&ガッバーナの香水「シシリー」のコマーシャルフィルムと同じじゃないですか!わかってるな~、サム・メンデス監督とキャスティングの人!と唸ってしまう訳ですよ。モニカ様はアラフィフでいらっしゃり史上二番目に高齢のボンドガールというわけなんですが(一応、最高齢はジュディ・デンチ様としておきます)腐る寸前の肉が一番美味しいという熟女最盛期を迎えていらっしゃいます。しかし旦那殺してその未亡人とやっちゃうってのは町山さんも仰っていたけど、ボンド結構ヒドいですね(笑)。モニカ様の出番は思ったより短くて下着姿もチラ っとした映ってなかったのが残念でした。


モニカ様が未亡人を演じる、古いイタリア映画のような「シシリー」CM。必見!





殺し屋スキアラは悪の組織「スペクター」の一員であったことがわかり、ボンドはローマで開かれていたスペクターの集会に潜入。そこに君臨していたトップは、クリストフ・ヴァルツさんでした。ずっとシルエットなんだけど、光が当たって顔が見えるんですよね。ここもキター!って感じ。私はこのヴァルツさん演じるフランツが前作とか前々作に出ていたかは覚えてないんですが、キター!って感じに撮られてました。フランツは死んだってことになってたみたいなんですが、実は生きていたということらしいですね。ボンドはマネーペニーから情報を得て、同じくスペクターの一員であったミスターホワイト(ジャスパー・クリスチャンセン)に接触することに。


場所は変わってオーストリアの雪深い田舎。ミスターホワイトって誰?っ て感じですが、調べたところ彼は「カジノ・ロワイヤル」にも「慰めの報酬」にも同じ役で出ていたそうです。全然覚えてません。俳優さんもクセのない顔だったし、これは忘れてる人多いんじゃないでしょうか・・・?彼はクアンタムという前述二作品の黒幕だった組織に属していた様ですが、ボンドが銃を渡すくらい彼のことを信用しているかってのも昔から出てることに関係あるのかもしれませんね。ミスターホワイトは娘のことを頼む、そして「ラメリカン」を探せと言って自殺するのでした。

ミスターホワイトの娘マドレーヌ(レア・セドゥ)が本作のメインなボンドガールなんですね。フランスを代表する若手のレア・セドゥですよ。フランス映画をほとんど観ない夫は「あの娘、誰?」とすっかり彼女の ことを気に入ったようでした。しかし、歴代のセクシーなボンドガールに比べると、ちょっと地味。あとレアさんは肉付きがいいんですよね。ほっぺもぽっちゃりしてるし、腕や太もももレアチーズケーキのように白くてむっちりしてる。そこがええのかもしれませんが。マドレーヌはオーストリアで精神科のお医者さんをしていたのですがスペクター一味に誘拐されそうになって、ボンドに助けられたのでした。ニット帽が可愛いQもオーストリア入りし、ボンドにスペクターのことをリポートします。なんと、と言うかやはり、と言うか歴代悪役のル・シッフル(マッツ・ミケルセン)、グリーン(マチュー・アマルリック)、シルバ(ハビエル・バルデム)は、みーんな、スペクターのお友達の輪だったのです。彼らの元締めがフランツ(クリストフ・ヴァルツ)だったというわけですよ。ここからも、本作はクレイグ・ボンドの総決算的な話なのかな〜と思う訳です。

「ラメリカン」というのは人ではなくモロッコあたりにあるホテルだったんですね。そこへチェックインするボンドとマドレーヌ。この流れだと・・・と思うじゃないですか。でもやらないんですよ。あれ〜、妙〜に変だな〜。だっておかしいじゃない、ボンドが女と二人きりでいるのにやらないなんて!ということで、このマドレーヌちゃんは一回こっきりのヤリ捨てではない本命彼女の匂いがするわけです(あっ、「慰めの報酬」でもボンドガールとはキスだけでしたね)。まあ彼女の父親からよろしくって頼まれているんで、そこのところもあるのかもしれない。彼らの部屋の奥にはミスターホワイトの隠しオフィスがあって、そこから北アフリカにスペクターの砂漠基地があることを突き止めます。隠しオフィスにはマドレーヌが小さい頃の写真など貼ってあって、悪の組織に入っていた父ちゃんだけど娘を可愛がる気持ちは一般人と変わらないみたいな演出がありました。

豪華列車でその砂漠基地を目指すボンドとマドレーヌ。ここでようやっとボンドがタキシードを着ます(今回は白)。マドレーヌはライトブルーのサテンのドレスを着て、食堂車で例のマティーニを飲む二人。しかしスペクターの殺し屋ヒンクス(デーブ・バウティスタ)の襲撃を受けるのでした。このどう見てもレスラーな殺し屋の中の人は「アイアン・フィスト」のストロング金剛役の人でした。007に出られるなんてよかったなあ〜と思いましたね。ここでボンドとマドレーヌは協力して殺し屋を襲撃、共通の体験をしてようやっと結ばれるわけです(こういう展開はちょっと萌え!)。短いラブシーンの合間に、レアちゃんが微笑むんですがそれが可愛いのなんのって・・・。

翌朝、二人は辺鄙な駅で列車を降ります。ここが砂漠基地の最寄り駅のようなんですが、運転手と車が来て基地に連れて行ってくれるんですね。あれ、敵陣に乗り込むんだけどこんな普通でいいの?って思いましたが、細かい部分は聞き取れてないかもしれません。マドレーヌにはお着替えが用意されていました。このどことなくチャイナドレス風のワンピースが素敵でしたね(フランツの趣味?)。どこのブランドが検索したけどわかりませんでした。丸腰のまま敵陣へ入り、フランツに色々と案内されるボンドとマドレーヌなんですが一体どういう作戦なんでしょうか。やはりスペクターとモリアーティーもといCの監視システムは繋がっていました。ミスターホワイトのロッジでの自殺場面が再生されます。打ち拉がれるマドレーヌ、そしてボンドは電気椅子のような拷問器具に座らせられ、細い針金のようなドリルで頭に穴を開けられてしまうのでした。これ、かなり深く入っていたみたいだけど後遺症とか大丈夫なんだろうか・・・と心配になってしまいましたよ。

前作「スカイフォール」ではボンドの実家が出て来ましたが、そこにあった昔の写真が今回のキーなんですね。写真には12歳のころのボンドと彼の養父が写っているんですが、三人目の人物の顔の部分が焼けこげていたんです。まさか・・・?そう、それがフランツだったのでした。なんとボンドとはステップブラザーという間柄だったんですね!!!その後、フランツは実父を殺し悪の帝王へ。ボンドはMI6の諜報員へ。悪と正義が兄弟だったんですよ!拷問シーンでは例の白いペルシャ猫も登場し、旧シリーズの悪役にも繋がる感じになってました。ペルシャ猫を抱いている悪役っていうと、私はオリジナルではなくドクター・イーブル(from オースティン・パワーズ)を思い出しちゃいますけどね(笑)。なんか頭とか首に穴開けられちゃって、ボンド大丈夫なの?って思うんですが、オメガの腕時計が良い仕事をしてくれるんですね〜。ボンドとマドレーヌは基地から脱出、そして基地は爆弾で木っ端みじんに吹っ飛びます。この爆発シーンは今までで最大とかでギネスに登録されたそうで。私はてっきりCGだと思ってましたよ。

さて次はロンドン。MI6のメンバーとジョインしたボンドは、Cの監視システムを止めようとします。ここはMが頑張ってましたね。最初は「先代の方が物わかりの良い上司だったよな〜」って感じだったけど、ちゃんと溜飲を下げるようなことを言ってくれるんですよ。マドレーヌもロンドンへやって来たんですが「こんな危険な仕事をしているアナタとは付き合えない。さよなら」ってボンドを振ってしまうんですね。ボンドが振られる瞬間ってのも貴重です。しかしすぐに切り替えてお仕事モードになるボンド。こういう感情コントロールは市井で働く一般人も見習える部分ですな。ところが、ボンドは途中で何者かに拉致されてしまい今は廃墟になっているテムズ河沿いのMI6のビルに連れて行かれるんですよ。そしたらなんとフランツが待っているんですね。顔に傷が出来ていて片方失明しているんですが、あの何もかもメチャクチャになったギネス級の爆発でよくも生き残ったな・・・(笑)という感じです。

このビルには大量の爆弾が仕掛けられていて、マドレーヌがどこかに監禁されていると。あと3分で爆発するけど、どうする?という悪いことを言うんですよ。爆発はともかくマドレーヌ監禁はハッタリかもしれないんですが、ボンドは律儀に探すんですね。部屋を次々に探すんですが、そこにはヴェスパー(エヴァ・グリーン)や先代Mやル・シッフルなんかの写真があるわけです。みんな死んだキャラクターですね。しかしボンドはギリギリで見つけて爆破前に救出するんですよ。マドレーヌをお姫様抱っこするのに萌え。ついでにスクリューボールコメディーみたいなセリフのやり取りにも萌え。今回のボンドは結構筆者の萌えポインツをさらって行きます(笑)。まあ、もうこの辺りはお約束感満載なんで、アクション的にはオープニングから尻下がりになっている感が否めないんですが・・・。ついにフランツを追い詰めたボンド。「早く撃って終らせろ」と言うフランツですが、ボンドは撃ちません。「弾切れだ」ここはなかなか心憎かったです。マドレーヌと抱擁し、彼女と手を繋いで去って行くボンド。ああ、運命の女見つけて、こういう終わりなのかあ・・・お疲れボンド・・・というラストでした。そうそう、Mは「006」だったことも判明しました。この後、ボンドはQのオフィスに現れて愛車を取り、マドレーヌと共に去るのでした。おしまい。


いや〜、そうですか・・・という四作目でしたね。オープニングにもヴェスパーが出てたし、今までの悪役たちも写真で出て来てたので、作り的にクレイグ・ボンドのラストとなっても違和感がないように作ってあったと思います。やっぱりもうちょっと続けて欲しい気もするし、有終の美で終ったのを大事にした方がいい感じもする・・・ってところでしょうか。

町山さんがたまむすびポッドキャストで仰ってた、大変なときにジョークを言う昔ながらのボンドっぽさですが、敵から追跡されている車中でとか、ラメリカンで現れたネズミに向かってとか、色々軽妙洒脱っぽいこと言ってるんですね。でもやっぱりクレイグ・ボンドはな〜んか無理してる感があるんですよね。ロジャー・ムーアやピアース・ブロスナンみたいなライト味が似合うキャラとは元々違うんだし、冷徹でシリアスなボンドってのが彼には似合ってると思いますよ。

この映画を鑑賞し、帰宅したところパリで起きたテロのことを知りました。映画では、監視社会ノー!というスタンスでしたが、もういつ何時どんな場所で危険な目に合うかわからないので、監視カメラを付けた方がいいんじゃないかと感じましたね。まあ付けてたとしても防ぎようのないテロや事件はあるかもしれませんが・・・。あとリアルに007のようなお仕事をされている方にはテロを阻止するために全力を尽くして頂きたいなと思うのでした。にしても現実は映画と比べ物にならないくらい過酷。最後は重い気分になったのでした。





『007 私を愛したスパイ』英国旗ってホントおサレ

       



夫がDVDを持っていたので観てみました。もう40年くらい前の映画なんですね。ボンド役はロジャー・ムーアです。ボンドっつーと私は初代ショーン・コネリーかピアース・ブロスナンかダニエル・クレイグなんですが、ロジャー・ムーアも歴代ボンドの中では人気が高いみたいですね。ムーアボンドはコネリーボンドやクレイグボンドほど肉体派ではないけど、スマートでお洒落なボンドという感じでしょうか。ところでロジャー・ムーアはなんかちょっと蟹江敬三さんに似てやしませんか・・・?

DVDはもちろん原語で観たんだけど、願わくば広川太一郎さんの日本語吹き替えで観たかったなあ・・・。軽妙洒脱なダンディーボイスで、ロジャー・ムーアの肉声よりもロジャー・ムーアっぽいですからね(笑)。私にとって広川さんと言えば「名探偵ホームズ」のホームズなんですが、この大英帝国の2トップアイコン(ホームズは犬バージョンなんだけど)を押さえているって凄いです。広川さんは残念ながら既に亡くなられていますが、本当に惜しいことですよ。


広川さんで日本語吹き替えされたワンシーン↓




DVDの宣伝も広川ボイスで!↓




※ネタバレします。


古い映画なんで、今見るとププッ!と思っちゃうシーンがいっぱいですが、後世の映画に影響を与えてるのがよくわかります。私が思わず笑っちゃったのは、冒頭のオーストリアの雪山で、敵から逃れたボンドが崖から落ちるんですがパラシュートを開いて助かる場面。なんとバシュッ!と開いたパラシュートの柄がユニオン・ジャックなんですよね。おお女王陛下よ永遠なれ・・・!という感じなんですが、英国旗ってほんとお洒落だな~って、つくづく思うわけですよ。これが日の丸だったら、なんか生き延びちゃってスミマセン・・・みたいな自己犠牲を強いられてるみたいな世界になるし、星条旗だったら単細胞でバカっぽく見えるし(失礼)、トリコロールだったらそこまでのインパクトないし(トリコロールデザインを採用している国はいっぱいあるし)。 やっぱ、やっぱユニオンジャックだからカッコイイんですよ。赤と紺、大胆さと抑制の色使いと少し白が入っている配色もいいし、あの線のデザインも凝ってるし。

さて、今回のボンドは西と東の対立がバリバリにある世界で、核爆弾が潜水艦ごと盗まれちゃって大変なのを何とかする話です。黒幕は実業家のストロンバーグ(クルト・ユルゲンス)なんですが、国でもなく組織でもない一人の富豪が敵というのも珍しくないですかね。演じるユルゲンスさんは私の知ってるところだと「ハロー・グッバイ」に出てました。ドイツの渋い渋いオジさまという感じで007の悪役にはまことにピッタリです。ストロンバーグの海上要塞には恐ろしい仕掛けがあって、消したい人をエレベーターに乗せると底がカパっと空 いてサメがいるプールにドボンと突き落とされるようになってるんですよ。ボンドもそれに乗ってしまうんですが、底が開いても足を開いてなんとか踏ん張っている・・・というオチで脱力してしまいました。

今回のボンドガールはソ連側のエージェント、アマソワ(バーバラ・バック)なんですが、めっちゃ日焼けしててあんまりロシア人に見えませんね。カイロのピラミッドでストロンバーグの部下のフランケンシュタイン男(歯がメタルになってて何でも噛み砕く)とバトルしたボンドとアマソワがポンコツの車で逃げるんですが、途中で動かなくなっちゃって夜会服のまま砂漠を歩いて次の街まで行くシーンがあります。これは「慰めの報酬」でダニエル・クレイグとオルガ・キュリレンコにオマージュされたってことなのかな。アマソワさんの彼氏もスパイで、オーストリアの雪山でボンドを追っていた敵側だったんですが殺されちゃってたんですね。この彼氏とアマソワさんがベッドでピロートークしてるシーンがあったんですが、彼氏の胸毛がもじゃもじゃすぎてカーペットみたいになっててビックリしました(笑)。

ボンドの上司、MとMI-6の頼りになるギーク、Qが両方ともおじいさんだったのでこちらもビックリ。Mは私の中でやっぱりジュディ・デンチ様なんですよ(「スカイフォール」で死んじゃいましたが・・・)。「スカイフォール」でのQは可愛い可愛いベン・ウィショーでしたね。「私を愛したスパイ」の登場人物のメンズは、ポマード臭がするオジさんばかりなので、そこはちょっと若い子を配して欲しかったと思ったのでした。

強奪された核爆弾を乗せた二つの潜水艦は、それぞれニューヨークとモスクワに爆弾を投下して世界をカオスにするという企みでしたが、もちろんボンドたちの活躍によって阻止されるわけです。ボンドが爆弾のコアな部分を装置の中から取り出すシーンがあるんだけど、ちょっとでもコア部分が何かに当たったら吹っ飛ぶみたいな設定になってるんですね。でコア部分とそのまわりの金属がものすごいギリギリの距離で、周りは手に汗握りながら見守るシーンがあるんです。ここはお金をそんなに使わずにハラハラさせるシーンでコスパが高いな~と思いました。スパイというのはこういうアナログ的作業も冷静に行わないといけなくって大変なお仕事ですね。

ボンドたちはニューヨークとモスクワにターゲットを絞った潜水艦に偽の指令を送って、相殺させるのでした。めでたしめでたし。 しかしストロンバーグの海上要塞に拉致されたアマソワさんを助ける為に一人で要塞に向かうのです。アマソワさんはミッションコンプリートしたら彼氏の敵を取る為にボンドを殺すと言っていたのですが、わざわざそんなご婦人を助けに向かうとはヒーローですね。ストロンバーグは超長いテーブルがあるダイニングルームでボンドを迎えるのですが、この部屋には窓が沢山合ってそこから綺麗なお魚が見えるんですよ。ちょっと鴨川シーワールドのレストランを思い出してしまいました。そのテーブルの下には銃が仕込んであったのですが、ボンドはそれを奇跡的によけるんですね。絶対無理だと思ったんですが(笑)。

しつこく攻撃して来るフランケンシュタイン男をサメのいるプールに落とすボンド。 サメプール、後で出て来ると思ってたけどこんな使い方でした。でもフランケンはメタルの歯で逆にサメに食いついて撃退。しつこく生き長らえるのでした。タイトルは思い出せませんが、このフランケン男みたいなキャラも後発の作品でしばしば見る様なきがします。ストロンバーグを倒し、アマソワさん(なんかエロいコスチュームに着替えさせられて縛られていた)を助け出し、後は要塞から脱出するのみ。脱出用のポッドを見つけて崩壊する要塞から逃げることに成功するのでした。このポッドの中はソファや本が置いてあってかなり快適な住空間です。冷やしてあったボトルを開けるボンド。それはドンペリニョンでした。「この年のドンペリニョンを飲むとはストロンバーグはいい趣味してる」などと言うボンド。生きるか死ぬかの瀬戸際を経 験したばかりなのにこの洒脱さ、いいですねえ~。脱出ポッドは英国ソ連の共同船に回収され、Mたちがボンドの帰還を出迎えるのですが、ポッドの中ではボンドとアマソワさんがイチャイチャしているのでした。このシチュエーションは「フィフス・エレメント」でオマージュされてたのかな・・・?

ということで、完璧なボンド映画でした。クレイグボンドの次回作は現在撮影中だそうで、悪役はクリストフ・ヴァルツさんになるんだとか。クリストフさんのヴィランっぷりは容易に想像出来ちゃいますね(笑)。そしてボンドガールにはレア・セドゥとモニカ・ベルッチ様です(ペネロペは降板?)!!!超楽しみ。


『300 〈スリーハンドレッド〉 ~帝国の進撃~』エヴァ・グリーンは功労者

        



夫のリクエストで鑑賞。「300」という古代ギリシャをモチーフにした映画がある・・・ということは知っていて「マッチョがお好きなら是非!」とブログを読んだ方から勧められていたのですが、まだ観ていませんでした。「300」には今個人的に一番好きな俳優ファスベンさんも出ているので、いずれかのタイミングで観るつもりではいるんですが・・・もう少しお待ち下さい。

1作目も観ていないのに、いきなり2作目か・・・と思い渋々付き合って鑑賞してみたのですが、このパターンだと「いや〜、バカにしていたけど意外と面白かった!」という着地になることが多いんですよ。「エクスペンダブルズ2」だったり「ラストスタンド」だったり・・・。でも今回の映画は・・・ハッキリ言って近年稀に見るクソ映画でしたね。




※ネタバレします。




舞台は古代ギリシャ。なんかギリシャ軍とペルシア軍(?)が海上で覇権を争っているようなんです(開始して5分くらい経ってから着席)。ギリシャ軍のメンズはみんな筋肉モリッモリで均整が取れたバディーのイケメンマッチョ揃い。上半身裸がデフォルトで、下も短いショーツ的なものを履いています。ウホッ、いい男!がイパーイですよ。ひとりだけ鋭角に切り込んだハイレグみたいなものを履いている人もいて、マッチョでしかもハイレグ・・・どんだけサービス精神旺盛なんだ!と驚きました。

しかしギリシャ側に知ってる俳優が一人もいねえ・・・!主役のテミストクレス(サリバン・ステイプルトン)は、落ち着いた感じのイケメンですが・・・頭がちょっと寂しくなりかけ。彼のお友達のアイスキュロス(ハンス・マシソン)はガエル・ガルシア・ベルナルに似ています。ギリシャ軍の俳優がみなアングロサクソン系や北欧系っぽい人ばかりだったので、な〜んか違和感が。ギリシャ人ってもっと濃い~ですよね。まあハリウッド映画なので仕方ないか。

対するペルシア軍は甘系イケメンマッチョのロドリゴ・サントロが王様です。この彼が父王をテミストクレスに討たれて復讐を誓った後、残酷な王に生まれ変わるのです。なんか黄金の温泉みたいなのに浸かった後、スキンヘッドに全身ピアスで腰ミノという格好でザッバーッ!と泉から出て来るのですが、ここは笑ってしまいました・・・。股間もモッコリしていて気になって仕方がありません。ロドリゴたんは頑張っていたけど、完全に出落ちな感じでした・・・。しかも派手に登場した割には出番が少ないし、エヴァ・グリーンに完全に食われていました。

ペルシア軍の女将軍、アルテミシアがエヴァ・グリーンですよ。彼女はこの映画の中で本当に頑張っていました。彼女の存在なしにこの映画は成り立っていないのでは・・・。クソ映画なことに代わりはないけれども、彼女が脱いでるお陰で意義のあるクソ映画に仕上がってるので、真の功労者ですね。アルテミシアは幼い頃ギリシャ軍に家族を殺されて、自らも慰み者にされた過去を持つ女。行き倒れになっていたところをペルシアの軍人に拾われ殺人兵器として訓練され、復讐の鬼となった百戦錬磨の女戦士です。あれ〜?この設定、どこかで見た様な・・・。ファスベンさんがギリシア軍人役をしていた「センチュリオン」では似た様な役をオルガ・キュリレンコが演じていましたな。エヴァ・グリーン、私は結構好きな女優さんです。顔はファムファタールな魔性系。目力が凄いです。しかしエヴァ・グリーンはシャーロット・ランプリング様に少し似ていませんかね・・・どちらも英仏の映画で活躍しているし、なんだかダブってしまいます。

えーと、エヴァ・グリーンの功績を讃える前にザックリと映画のあらすじでも書いてみましょうか・・・。古代の戦争の話なので、とにかく殺し合いのシーンばっかりなんですよ。殺して、殺して、殺して、殺しまくる!敵を剣でスパーッと切ったりするシーンでカメラの角度が水平から真上に切り替わりスローモーションになって、ミュートになり赤黒い血(ドロっとした感じのテクスチャー)がゆっくりと散る・・・で、スローモーション&ミュートが終わってまた戦闘→スローモーション&ミュートで血がでる、の繰り返しなんですね。映像は頑張ってる感じがするんですが、ひたすらその繰り返しなのでもう刺激を全然感じなくなって来るのがちょっと・・・といったところ。子供には見せられません(おそらくR-15+でしょう)。

繰り返される戦争シーンばかりでだんだん飽きて来るところに、この映画の白眉シーンがあるわけです。ペルシア軍の将軍エヴァ・グリーンが、ギリシア軍の将軍テミストクレスに「ちょっと休戦して、私の船の中で今後のお話でもしませんか?」と使者を送るのです。「そんな手に乗るか!」「無事で帰れる保証なんかないじゃないか!」とギリシア側は言うのですが、テミストクレスは何故か「行きます」と言って敵側の船に乗ってしまうんですよ。

船上では、いつもの鎧姿ではなく胸元パカー、スリットがザックリ入ったエロいドレス姿のエヴァ・グリーンが待っているのです。彼女はテミストクレスにペルシア側に寝返らないかとエロく誘うのでした。真面目そうなテミストクレス、寝返らないでしょう?と思ったら、身体は反応(おそらく画面に映らない箇所では、エヴァ・グリーンの手による別のアクテビティーが行われていたと推測)。ファッ◯シーンに突入するわけですが、ここはエロかったですね〜。なんでしょう、敵と味方、生と死が背中合わせのセックスってなんかゾクゾクしてしまいます!しかし、結局テミストクレスは敵側に寝返らずに交渉は決裂してしまうのでした。

エヴァ・グリーンは出世作の「ドリーマーズ」でもガンガン脱いでいましたが、細面な顔とは裏腹に巨乳なんですよ。出し惜しみしない潔さがいいです。ギリシャ軍が待つ岸辺に戻ったテミストクレス。仲間達が「で、どうだったの・・・?」と心配顔で待っています。しかし特にたいした収穫も披露出来ずに終わったのでした。ここがアッサリしすぎていて、大変にもったいない。いまや大きな市場となった腐女子層を萌えさせる余地がたくさんあるのに・・・。様子のおかしいテミストクレスを見て、友人のアイスキュロスが何かを察してヤキモチを焼くとかさせればいいのに〜。

ホモセクシャルとギリシャという繋がりで思い出しましたが、前の学校でイギリスとギリシャのハーフのメンズがいたんですよ。彼の振る舞いがゲイっぽかったで、他のクラスメート(フランス人)に「彼ゲイだよね」と何気なく言ったところ「ギリシャ人だからって、ゲイってのはステレオタイプすぎ!」と笑われてしまいました。私は彼がギリシャ人だからということではなく振る舞いやリアクションを見て思ったのですが、逆にヨーロッパではギリシャに男色家が多いというイメージがあるのだなあ・・・と思った次第です。

しかしこの映画にはゲイ要素はまったくないので、そこらへんをもう少しイマジネーションが広がるように作れば受けたんじゃないかなと思いました。この後ペルシャ軍に押されて数が半分くらいに減っちゃうギリシャ軍ですけど、なんとか頑張って挽回して映画は終わります。終わり方がブツ切りな感じで「え、ここで終わり?!」と少しビックリしてしまいました。続編があるのかなあ。まあ恐らく観ないとは思いますが・・・。でもファスベンさんが出ている一作目は観ます、必ず!(笑)

『17歳』昼顔なJKの1年間

         



プラハで開催されていたフランス映画祭の中の一本で、フランソワ・オゾン監督の新作です。仏映画祭に限らず映画祭は安価で良質な映画が多いせいもあり、いつも人気。2日前にチケットを買いに行ったところ最後の1枚でした(私の前の男性が2枚買い求めようとしていたのですが、窓口のオバチャンに「1枚しかない」と言われて「じゃあいいです」とあきらめたから買えたのだった・・・)。

原題のJeune et Jolie は「若くて美しい」という意味ですが、チェコ語のタイトルは「Jen 17」。Jenはジェニファー・アニストンのニックネームではなく、英語で言うonlyという意味です。だから「まだ17歳」みたいな松本伊代的タイトルなんですね(伊代ちゃんは16だったか・・・)。

オゾン監督の映画はほとんど観ているんですが、あるときはコメディータッチ(「8人の女たち」「しあわせの雨傘」「リッキー」)、あるときはミステリータッチ(「スイミングプール」)、あるときはシリアスタッチ(「ぼくを葬る」、「まぼろし」)、あるときは意地悪タッチ(「エンジェル」、「ふたりの5つの分かれ道」)で、本当に色んなテイストで映画を撮ることが出来る人なんだなあ〜と思います。そして毎回「ほほう・・・」と思わされるんですよ。簡単に言うとハズレ作品がない監督さんという感じでしょうか。

リセエンヌのイザベル(マリーヌ・ヴァクト)は17歳になったばかり。バカンス先で知り合ったドイツ人青年と初体験を済ませたイザベルは、パリに戻ると年齢を偽って売春するようになるんです。そんな彼女の1年間を淡々としたタッチで描いた作品です。

上のポスターを見てもらうとわかるように、ヒロインのマリーヌ・ヴァクトがもうメチャ!クチャ!可愛いんですよ。白くて細長い手足!絹糸の様な髪!湖の様な青い瞳!ぽってりとした唇!声も可憐!全体的に文学っぽい雰囲気も漂わせた華奢なレティシア・カスタといった感じでしょうか。ビジュアルだけじゃなくて演技も素晴らしくて、一体なんなんだこの子は・・・と本当に驚いてしまいました。マリーヌ・ヴァクトはモデル出身、YSLのパリジェンヌという香水のCMなんかに出ていたそうです。ケイト・モスの後任ですね。私はケイトファンであるため、マリーヌ・ヴァクトのパリジェンヌCMを見たときに「な〜んか普通だな〜」と思ったのを覚えています。しかし、この映画の彼女は本当に素晴らしくて「えっ、あのモデルさんか!」と驚いてしまいました。

英語ですが↓



ヴァンサン・カッセルのYSLメンズ香水のCMにも出演しています(最初に出て来る美女)。↓


同じくYSLの口紅の広告にも出ています。美人だけど映画ポスターみたいなナチュラルなスッピンの方が魅力的。
しかし、鏡や額縁はやはりこういう金のアンティークっぽいものに限ると思うのだった・・・。↓

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※ネタバレします。




ヒロインのイザベルちゃん、お父さんとお母さんと弟、そして両親の友人夫婦とその子供たちで夏に浜辺の別荘を借りてバカンスしているんです。浜辺に横たわるイザベルちゃんを見るだけで、その若さが、その美しさが眩しい!!!そこで知り合ったドイツ人の男の子(結構イケメンだったぞ)と夜出かける約束をして、浜辺でロストバージンをするわけですが、このときにもう1人の冷静な自分がセックスをしている自分を見ているというシーンがあるんですよ。もう1人の自分が「セックスってこんなにつまらないものだったの・・・?私、失望したわ・・・」とでも言いたげな暗くて冷たい表情をしているんですね。

バカンスが終わり、ドイツ人メンズにちゃんと別れを告げることなくパリへ戻るのでした。秋になると彼女は売春サイトに登録し、レアという偽名を使って客を取るようになっていました。ジャケットやハイヒールで待ち合わせ場所のホテルへ出かけて行き、仕事が終わるとニットにジーンズに着替えて家へ帰るという生活です。「昼顔」みたいに「売春してみようかな・・・でもどうしようかな・・・」って逡巡するシーンとかはなくて、秋になったらサクっと売春を始めているんです。

彼女の値段は1回300ユーロ(@42,000円か)。しかし彼女は別にお金が必要とか欲しいとかじゃないんですよ。稼いだお金はクローゼットの中にしまってあるんです。それで洋服やアクセサリーを買ったりせずに、ただ黙々と貯めているんです。彼女のバッグが合皮で安物なんだけど、それも買い替えたりしません。「セックスって、こんなにたいしたことないものだったの?だったら体を売っても別に良心の呵責はない」という感じなのかな。彼女が何を考えているのかはよくわからないのですが、それでも映画に引き込まれるんですよ。

300ユーロは結構高額な方なのか、客は中年〜初老の男性ばかりです。相場はよくわかりませんが、300ユーロでこんなに可愛くて若い子が来るなら、全然安いんじゃないでしょうかね。ある客からは不当に値切られたりして、働くことの厳しさや辛さを味わったりもするんですよ。もちろん年齢は偽っていて、20歳のソルボンヌ大生ということにしてあります。結構セックスシーンもあるので恐らくR-18になるのではないかと思うのですが、しかしフランスつーのはすごい国だなあと思う訳ですよ。若くて綺麗な新人女優が普通に脱ぐしセックスシーンもこなすし、さすがは文化の国ですよ。

客の中で初老の紳士ジョルジュ(ヨハン・レイセン)とは、なんだか親しみを感じて娼婦と客という関係から少し違った親愛の情的な感覚を共有するようになります。ある日、両親と出かけた劇場でジョルジュが奥さんだと思われる女性と一緒にいるのを目撃したイザベルは、彼が気が付くまでじっと見つめるのでした。一方で、イザベルはお母さん(ジェラルディン・ピラス)が一緒にバカンスを過ごした友人夫妻の夫と親しくしているのを偶然見てしまいます。

再びジョルジュとホテルで過ごした際に、劇場で彼が一緒にいた女性は彼の娘だということがわかります。どうやら彼は娘が幼いときにあまりかまってやれなかったようで、そのことを悔やみ今は観劇したり食事に行ったりして埋め合わせをしているのでした。もちろん彼には奥さんもいます。その後、ジョルジュはイザベルとセックスをしているときに腹上死してしまうのでした(正確には腹上ではなかったけど)。驚いたイザベルは蘇生を試みますが、ジョルジュはそのまま死亡。取り乱した彼女はホテルを後にするのでした。

ジョルジュの死を調査した警察がイザベルの身元を割り出し、売春の件が両親にバレてしまいます。17歳になったばかりの娘が売春・・・これはショックですよ。お母さんは「どうしてそんなことしたのよ?!」と娘をバシバシ叩きますが、すぐに「コンドームはつけていたわね?」と確認し娘を抱きしめるのでした。もちろん売春は終了。イザベルは児童カウンセリングに通うことになります。カウンセラーと親子のやりとりのシーンで劇場内は爆笑していましたが・・・。イザベルが売春で稼いだお金をどうするか?という話になったときにチャリティーに寄付という案が出たんですが、カウンセラーが「彼女が自分で稼いだお金なんですから、彼女のものですよ」と正論を言ったりするんですよ。で、お金は健全なバイトで稼ぎなさいってことになってベビーシッターをするんですが、その報酬がたしか60ユーロなんですね。「たったの60ユーロ?」と驚くイザベル。爆笑する場内・・・。ベビーシッターが何時間拘束か知りませんが、60ユーロって結構な額ですよ!ちなみにプラハのベビーシッターの相場は1,000円(時給)らしいです。

で、バカンスに一緒にいった両親の友達夫婦の子供の面倒を見るんですよ。旦那さんと奥さんが夜のデートから帰って来て、旦那さんが「遅いから車で送るよ」って言うんですが、奥さん(事情は知っている)が「いえ、私が!」と言ってイザベルと旦那さんを一緒にさせまいとするんです。ここもみんな笑ってましたね。もうイザベルはただのリセエンヌじゃなくて300ユーロの娼婦だった女なんですよ。だから旦那を取られまいと必死なんですね。同じ様なシーンは家庭でもあって、イザベルのお父さんはステップファーザーなんですよ。だから血が繋がってなくって、それだからなのかどうなのか売春の件もお父さんは「まあもう辞めるって言っているんだからいいじゃないか」って軽いんですね。で、居間のソファーでお父さんとイザベルが仲良く話しているのを見たお母さんが「早く寝なさい!」って怒ったりするんです。

カウンセリングの中でイザベルの売春のきっかけは、学校帰りにある男から電話番号を渡されたのが始まりだったようで、それから売春を始めるようになるんですよ。でもお金じゃない、性欲でもない、ちょっとしたゲーム感覚で何となくという感じで。イザベルは家庭環境もいいし、学校でも友達思いの優しくていい子なんですよ。でも彼女の美しいけどダークな光をたたえた目が、なにかフラストレーションめいたものを感じさせるんですよねえ・・・。これは甘美なものと期待していたセックスという行為への、若く美しい自分自身を犠牲にしたマゾヒスティックな復讐なのか?とも思ったりします。

その後、クラスメイトのサエない男子とつきあうようになったイザベルは、別れるの別れないのといった後で、やっぱり別れないということでパリの芸術橋の上でラブラブになるのでした。その後、「レア」のもとへ「会いたい」という連絡が何者かからやってきます(この時点で送信者が誰なのかはちょっとよくわかりませんでしたが、亡くなったジョルジュのメアドからだったのかな?)。いつも待ち合わせをしていたホテルのロビーでイザベルが待っていると、そこに現れたのはオゾン作品の常連、シャーロット・ランプリング様でした。

シャーロット・ランプリング様はジョルジュの奥さんで、彼が絶命した部屋で「レア」を買いたいと言います。あの部屋のあのベッドの上で服を着たまま横たわる二人の女。彼の妻と彼の娼婦。なんだか奇妙な連帯感が部屋の中に立ちこめます。「あなたは、本当に若くて綺麗よ」とランプリング様。イザベルがうとうとして目覚めるとランプリング様の姿はもうありませんでした。これで終わりです。

いや〜、やっぱりなんかオゾン節というか今回も「ほほう・・・」と思わせられる映画でした。売春という際どいテーマですが、17歳の女の子が色々な経験をして何かを感じながら少しづつ成長していく姿が克明に描かれているではないですか。マリーヌ・ヴァクトの美貌、演技ともに素晴らしかったし、最後の一枚のチケットが買えて良かったですよ。

観ているときにフランソワーズ・アルディの「アコワサセール(何になるの)」が流れているなと思ったんですが、春夏秋冬で彼女の唄が使われていたみたいです。アルディーの唄にヒロインの心情を紐解くヒントが隠されているのでしょうかね。

『007 慰めの報酬』スカイフォールの前日譚としてならアリ

         


スカイフォール」がとても面白かったんですが、私、気付いちゃったんですよ。「慰めの報酬」まだ観てなかったってことに・・・!ダニエル・クレイグのボンド映画3本の中ではたぶん一番地味なんですよね、これが。しかし「スカイフォール」の前日譚だと思うと結構グっとくるシーンがあるわけです。やっぱりボンドとMの関係がいいんですよ。

地味なのは恐らく敵役(マチュー・アマルリック)とボンドガール(オルガ・キュリレンコ)が地味なせいかなあ・・・?でも「カジノ・ロワイヤル」の敵役(トリ顔のナイスミドル、マッツ・ミケルセン)とボンドガール(エヴァ・グリーン)も当時はそこまの知名度がなかっただろうしな〜。なんでしょうね、「慰めの報酬」全体に漂う地味〜な感じは。敵の隠れ蓑がNPOだとか、悪事が天然資源独占とかだからでしょうかね。あとアクションもあまり印象に残ってるシーンがないし・・・。

ストーリーとシチュエーションにゴージャス感が足りない感じ。DVDパッケージが、砂埃だらけになったボンドとボンドガール。しかも肩で風切ってメンチも切っていて、いつものゴージャス&ワールドワイド感がない。国は色々と移動してるんですけどね〜(新しい国に移動したときに出る都市名の字幕フォントは各自カスタマイズされていてお洒落でした)ボリビアの高級ホテルとか、セレブが集まるパーティーとかはまあ豪華っちゃ豪華でしたけれども、なんかリゾーティーな意味でのワクワク感が足りなかったような気がします。「こ、ここ行ってみてえ・・・」みたいな場所もなかったしなあ〜。

「カジノ・ロワイヤル」でエヴァ・グリーンが死んでしまった直後から話が始まるんですよ。もうボンドは彼女が死んでしまったことが悔しくて悔しくて、敵に絶対に復讐してやる!って思ってるんですね。エヴァ・グリーンの彼氏が悪い奴につかまっていて殺されてしまったらしいのですが、実は上がって来た死体が別人だったと。その件とマチュー・アマルリックのNPO団体がどういう関係だったかちょっとあやふやなんですが、偽善エコ団体の闇を暴くということで任務につくボンド。

しかし、愛するヴェスパー(エヴァ・グリーン)が死んでしまったからボンドは荒れて荒れてしょうもないんですよ。MI6的には生け捕りにして聴取にかけたかった人をどんどん殺しちゃうし。「ちょっとアンタ、最近荒れてるわよ」とMにも言われてしまう訳です。彼が殺してしまったのは、敵側のなりすましMI6職員なんですが、そいつが長年Mのボディーガードを勤めて来た信頼されている人物だったのです。もうここで、「うわ〜っ!」てなるわけですよ。「Mの身の安全を守る立場にそんな裏切り者がいたとは、どうしても許せなかったのです・・・」って感じじゃないですか〜。

その後、カミーユ(オルガ・キュリレンコ)との会話の中で「Mは自分にとって母親みたいな人だから」みたいなことを言うんですよ。「スカイフォール」で、もしかしてMとボンドは親子なのでは・・・と想ってしまっていた私にはビンゴ!な台詞。前作からさりげなくこういう感じはちりばめられていたんですね〜。で、荒れてるボンドを見てたMI6の組織的にも「ボンドはもう任務から外した方が・・・」みたいな空気になるんですが。しかしMはボンドを続投させるんですね。「私は彼を信頼しているので」ってMがキッパリと言うんですよ。世界で一番上司運のよい男はボンドではないのかと思う瞬間ですよ。逆を言うならMは部下運に恵まれているか。色々フォローが大変な部下ではありますが、いつもその苦労を上回るパフォーマンスを上げてくれますしね〜。

敵のNPO代表のドミニク・グリーンはマチュー・アマルリック。私が最近観た映画だと「ジャック・メスリーヌ」で脱獄を繰り返す犯罪者の役をやっていました。いい俳優さんだけど、ボンド映画の悪役にしてはちょっと小粒かなあ〜?という気もしますね。まあ偽善的なNPOの代表ということで、こんな感じの人でいいのかもしれませんが。今回、悪役の凶暴パートは南米の独裁者が担ってましたね。マチュー・アマルリックは最後、ガソリンのカンと一緒に砂漠に置き去りにされてしまうんですよ。ちょっとトホホでした。

今回のボンドガール、カミーユ役はオルガ・キュリレンコですよ。彼女はウクライナ人なんですが、真木よう子にそっくりな女優さんです。今回は真っ黒に日焼けしてアフリカ系に見えなくもないエキゾチックな人です(ロシアとボリビアのハーフという設定でした)。カミーユは幼い頃に家族を独裁者に殺された過去があり、復讐に燃える女性ということで、ヴェスパーの敵を取りたいボンドと行動を共にする美女なんですね。私が最近観た映画だと「オブリビオン」や「センチュリオン」にも出ていました。モデル出身で顔も身体もすごく綺麗な人なんですが、演技力は正直まだちょっと未知数かも・・・?

途中で「ボンドやっぱり任務から外そう」ってことになって、彼のクレジットカードが停止されちゃうんですよ。助けを求めに、MI6のOBであるマティス(ジャンカルロ・ジャンニーニ)の地中海あたりにある別荘へ行くんですね。すっかり忘れていたのですが、マティスは「カジノ・ロワイヤル」にも出ていたんでした。そこから二人はオーストリアへ(ヨーロッパの方)。オペラを鑑賞しながらグリーンが悪いお友達と水資源の取引をするということで、妨害します。しかしな〜わざわざオペラの劇場で、耳に特殊なイヤホンを入れて複数の人と取引って、なんか変でした。

そして今度はボリビアへ飛ぶボンド。既にMI6はボリビアにも手を回していて、現地職員のフィールズ(ジェマ・アータートン)がボンドをロンドンへ帰らせようとしているのでした。しかし飛行機は明日の便なので、一泊ボリビアにお泊まりしなければなりません(もちろんボンドは帰る気ゼロ)。そしてミス・フィールズとしっぽりするボンドなのであった。いや絶対そうなるだろうと思ってましたよ。ミス・フィールズはちょっとボーっとしているような感じの若いイギリス女性で、演じているのはジェマ・アータートン。私が最近観た映画だと「ヘンゼル&グレーテル」でグレーテルを演じていました。とても可愛らしい感じの女優さんです。しかしボンドと寝るということは死亡フラグなので、殺されちゃうんですよね。後に、現場へやって来たMから「彼女はスパイではなく事務処理を担当する普通の女性よ。たいした魅力だわね、ボンド」ってイヤミを言われてしまうんですが。

グリーン主宰のパーティーに潜入したボンド。そこにカミーユも来ていました。悪い奴らが独占しようとしていた水源に飛行機で向かう途中に攻撃され、なんとか一命を取り留めます。砂漠の洞窟の中で語り合うボンドとカミーユ。愛する人を殺された二人は復讐を果たす為にまた立ち上がるのでした。カミーユはボンドガールなんですけど、ボンドとは寝ないんですよ(だから死なない)。恋愛感情はなくって、復讐という目的がある同志という感じで絆が出来るんですね。朝が来て砂漠から街へ戻る二人。タキシードもドレスも砂埃だらけになってボロボロですが、勇ましく肩で風を切ってメンチ切りつつノシノシと歩いてくるんですよ。これがDVDのパッケージにもなったシーンですね。しかし街へ出るのはローカルのバスという・・・。ここをあえて入れたのは何故だろう?

そこからの砂漠のホテルを舞台とした復讐劇が始まるんですが、まあ途中でピンチになるものの、全てうまくいって終わる訳です。ヴェスパーを騙していた元カレも始末出来たし(しかし彼は同型のネックレスをターゲットの女に贈るのがセオリーらしい)。エンドクレジットの前にお約束の、銃口にバーン!と発砲するボンドのシルエットが。あれっ、なんか最後の方にそれが来るのってお洒落かもと思ってしまいました。本作の地味要素の中に、主題歌が地味ってのもあるのではないかと・・・。「スカイフォール」はアデルの主題歌が大ヒットしましたが、「慰めの報酬」って誰が歌ってたんだっけ?アリシア・キーズとジャック・ホワイトのデュエットですよ。やっぱり歌い上げる系のソロシンガーの方が007には合ってる様な。歴代主題歌シンガーの中ではトム・ジョーンズが好きです(昔、雑誌に「土建屋風ナイスガイ」って書いてあって笑ったのを覚えています)。

ということで地味な「慰めの報酬」ですが、確かにこれ一本だと「う〜ん・・・」って感じの出来ですよ。リアルタイムで観ていたら「あ〜ボンドつまんなくなっちゃったな」って思っていたことでしょう。でも「スカイフォール」の前日譚だとすると「アリかな」という感じでした。最新作は「スカイフォール」のサム・メンデス監督続投で、ボンドガールがペネロペ・クルスだそうですよ。ペネロペは最高齢ボンドガールなんだそうです。夫のハビエル・バルデムは悪役だったし、すごい夫婦だな。

『17歳の肖像』鬼畜の所業なり・・・

         


キャリー・マリガンの出世作、そういえばまだ観てなかった~と思って鑑賞致しましたよ。この映画のポスターとかDVDのパッケージだと、シュッとした顔のキャリー・マリガンですが・・・・本当はぷくぷくホッペなんだな!パッケージと本物の顔の印象が全然違うな~って思ったのを覚えていますよ。


60年代のイギリス、お勉強の出来る女子高生のジェニー(キャリー・マリガン)はオックスフォード大学進学を目指しています。家には優しいお父さん(アルフレッド・モリーナ)とお母さん(カーラ・セイモア)がいて、ジェニーの進学を応援しているのでした。ある日、オーケストラのレッスンの後でチェロを抱えたまま雨に降られたジェニーは、デイビット(ピーター・サースガード 。プライベートではマギー・ギレンホールの夫)という男性から車で家まで送ってもらいます。落ち着いた大人の男性、デイビットに惹かれて行くジェニーでしたが・・・というのが導入部です。



※後半ネタバレします。






観賞後に映画評論家の町山さんが本作について話しているポッドキャストを聞きましたが、当時のイギリスってビートルズが出る直前でフランスなんかと比べると「なんとな~く、ダサイ国」だったらしい(それを言ったらチェコなんか・・・って思うけど)。で、お金持ちや貴族のためだった大学が庶民に門戸を開いた頃が60年代で、ちょうど映画の時代と重なるんですね。ジェニーちゃんのお家は決して裕福なお家ではないけれど、お父さんもお母さんも娘の為には教育を惜しまないとい う中流家庭です。

そんなジェニーちゃんはチェロを演奏し、近くて遠い隣国フランスに憧れている女の子。シャンソンのレコードを聞いたり、会話の端々にフランス語を挟んだりしてるんですよ。このフランスかぶれが!まるで私かい?と思わず胸にじょわ~っと何かが広がりますよ(私はオリーブ少女の成れの果て)。ジェニーちゃんは「トレシック」とか「ネスパ?」とか簡単な部分だけをフランス語で話す、フランス語版ルー大柴みたいになってるんですよね(笑)。

勉強ばかりだったグレーな毎日に、突然現れた大人の男。ものすごく優しくて知的で、自分のことをレディーとして扱ってくれるデイビットに心を開いて行くジェニーちゃん。しか~し・・・デイビットという男はJKに車から声かけ ーの、ナンパしーの、花贈りーの、デート誘いーのって、今だったらもう完全に不審者ですよ?しかもジェニーちゃんは16歳という設定!デイビットいくつさ?30中盤~40ってところでしょ?逃げてー、今すぐジェニーちゃん逃げてー!! と思わず119番にダイヤルしそうになりましたよ・・・。まあピーター・サースガードが結構若く見えるので、そんなにオッサンと少女でロリコン!!って感じには見えないっちゃ見えないんですけどね。

ジェニーちゃんの親は常識人に見えていたのに、あっさりデビットのお世辞攻撃に陥落・・・。あたしがジェニーちゃんの母親だったら娘の横っ面をはり倒してでも一緒に出かけさせたりしないけどなあ~。まあ最初はグループ交際から始まるんですよ。デイビットの友達のダニー(ドミニク・クーパー。「キャプテンアメリカ」ではアイアンマンの父ちゃん役)とヘレン(ロザムンド・パイク。「アウトロー」に出てた女優さん)と一緒にクラシックコンサート行ったり、ナイトクラブで酒とタバコやりながら ジャズ聞いたり、アンティークのオークションに行ったり・・・と今まで勉強しか知らなかったのに、魅惑の大人世界に足を踏み入れるジェニーちゃんなのですよ。デビッドは「若い人に色々と教えてあげるのが好き」みたいなことを言っていたので、きっと光源氏と若紫的な交際に喜びを見いだすタイプなんでしょう。

しかし、こんな爽やかな交際で終わるわけないで ・・・と思ったら、キター!親に嘘をついての旅行ですよ( ダニーとヘレンも一緒なんだけど)。有名な作家のサイン会に行くとか適当な嘘をついて旅行に出かける訳です(行かせる親も親だなって思うけど)。で、ついにベッドインか?!と思ったら「17歳になるまでバージンでいたいの」とジェニーちゃん。ここで年齢を改めて知って驚愕するわけです、ってことは今16歳!つい最近生まれたみたいなもんなんですよ!「もちろん待つよ」とデイビット。ただし乳は見せろと言われるのでした。あり得ない。

デイビットも彼のお友達もとても裕福そうなんですが、実は彼らは地上げ屋みたいなことをやってお金を稼いでいたのです。「それってどうなのよ・・・」と思うジェニーちゃんですが、デイビットに丸め込まれ「まあそんなもんか☆」と思ってしまうんですね。 オッサンには16歳のJKを丸め込むなんてことは朝飯前なんですな・ ・・。

大人の世界に触れてのぼせ上がったジェニーちゃんは、どんどん成績が落ちて行きます。「このままじゃオックスフォードあかんで」と先生に言われるし、お父さんには怒られるし。だんだんと「はたして勉強だけが私の人生なんだろうか・・・?」という疑問も頭をもたげてくるんですよ。担任の先生(オリヴィア・ウィリアムズ)に反抗して校長先生(エマ・トンプソン)に呼び出されたりしてしまいます。エマ・トンプソンの英語、知的だし早口だしでぜんっぜんわからなかった・・・。

確かにのう~・・・若い頃って「世の中こんなに楽しいことがいっぱいあるじゃない!楽しんでなにが悪いの?私はつまらない大人になりたくないし、楽しいことをとことんやり尽くしたいの!」って思いがち。それが若さですよ。けど、その楽しいことって嫌なことが あるから楽しいんやで・・・とまた老婆心。確かに勉強だけが人生なわけじゃないけど、勉学に励める環境にいるんだったらしといた方がいい、勉強。でも若いときはいくら大人にそう言われてもピンとこないんだよなあ~。

ジェニーちゃんには好いてくれる幼なじみの男の子みたいな子がいるんですが、この子もデイビットの前では太刀打ち出来ないんですよ。高校生の彼が、デイビットの圧倒的な経済力の前に崩れ去る誕生日パーティーのシーンは切ないです・・・。そうこうしてるうちにデイビットとのお泊まり第二弾がやってきました。なんと今度は誕生日にパリ!てか親もよく行かせるよな・・・。

パリに行く前に空港近くのホテルみたいなところに泊まるんですが、突然デイビットがバナナを持ってくるんですよ。「フルーツなんかに処女を捧げたくない!」というジェニーちゃんなんですが、これ冗談だったとはいえなんとも微妙なシーンでした 。パリではモンマルトルが見えるホテルに泊まって、セーヌ川をお散歩ですよ。しかしパリのシーンはやはりムードがあるっていうか、街に色気がありますな~。私がパリ好きなせいもあるかもしれませんが、はあ、いつか住んでみたい・・・。ここでジェニーちゃんが着ているワンピース、なんか昔のアニエス・ベーみたいですね~。昔、こういう服に憧れてましたよ。

パリから帰って来て、シャネルの5番を担任の先生にお土産として渡すジェニーちゃん。当時のJKがシャネルの香水を買えるお金なんか持っている訳がないじゃないですか?!もう援交ですよエンコー!国をまたいだエンコーなんです。先生は当然ながら「受け取れません」と言う訳ですが、教育委員会の議題にせんかい!と、家庭や学校が あまりにも放任していて心配になるのでした。

そうこうしているうちに、なんとデイビットからプロポーズされるジェニーちゃん。ええっ・・・?デイビットは本気と書いてマジだったのかい?!と思ってしまいますが・・・。ジェニーちゃんも、もう結婚するから学校辞めまーす!と言って退学しちゃうんですよ。まあなあ~若くして結婚するって生き方もあるのかもなあ~と思い、もうやんや言うのはストップして見守ることに。親も「ああそうなの」って感じですよ。しかし、な~んかあるでコレは・・・このままで終わるわけない!しかし私には見守ることしか出来ません(入り込み過ぎ)。デイビットと家族でおしゃれしてレストランに出かけることになったある夜、ジェニーちゃんはふとしたことから驚愕の事実を知ってしまうのでした・・・。

またそのオチかい・・・!!!と私も思わず驚愕。デイビット、結婚してました~。「離婚するつもりで・・・」などとテンプレートなことを言うデイビット(しかし逆に不倫している人でこの台詞を吐かない人っているんでしょうか)。ついこの間見た「ジェーン・エア」と「フィッシュ・タンク」が頭をよぎります(「本当にあったコンナ話」もよろしく!)。騙され不倫、アゲインである。しかも相手は年端も行かないJK(ジェーン・エアもフィッシュ・タンクも若いオナゴだったな、そういえば)。騙され不倫でロリコンでって・・・これは万死に値する、鬼畜の所業なり・・・!もう「あ、あわ、あわわわ・・・」と空いた口が塞がりません。

そんでなんかうやむやになったまま、ジェニーちゃんを置いて車で走り去るデイビット。えええええええええ・・・・・。この先彼は出てきません。つまり逃げたんですよ。ジェニーちゃんは思い切って彼の家を訪ねます。すると家の中から生活に疲れた風の中年女性と、デイビットに似た子供(微妙に可愛くない)が出てくるんですよ。「こ、子供まで・・・・」と固まってしまうジェニーちゃん。すると気付いた奥さんが「あなたも騙されたのね・・・。あの人の浮気はこれが初めてじゃありません」と更に衝撃を与えてくれるのでした・・・。

しかし、デイビットという男は何かの病気なのだろうか?訪ねて行けるくらい近くに妻子と住んでいて、JKを誘惑してプロポーズするなんて普通の神経の持ち主では出来ないだろう。一体どうするつもりだったのだろうか?このままバレなければ二重生活を送ろうとしていたのか・・・とにかくあり得ないの一言である。

お父っつあんが、ジェニーの部屋のドア越しにビスケットと紅茶を持って語りかけるシーンが泣けるんだ~。「父ちゃんは学がなくて苦労したからよ〜、お前には立派な人になってもらいたかったんだよ・・・」ってね!しかも有名作家のサインをもらいに行くお泊まりの大義名分も微妙にバレてたんですよ。両親はその有名作家が住んでるのは泊まりに行ったところと別の場所だってことを後からラジオで聞いて「そんなわけないよねえ~。だってジェニーは彼のサインもらってきたんだし」と話していたと言うね・・・。ここは涙なしにはみられませんでした。

で、ジェニーちゃんは校長先生と担任の先生に全力で謝って、大学進学のために猛勉強します。担任の先生には結構ひどいことを言ってしまったんですが、彼女は優しく受け止めてくれるんですよ。で、なんとかオックスフォード合格するのでした・・・。人生棒に振らなくって本当によかったよ!!!セーフ、セーフ!落ち着いたオックスフォードの街でキャンパスライフを満喫するジェニーちゃん。大学入ってから出来た彼氏とパリに旅行しても、まるで初めて来たかのように振る舞うと言う・・・。うう、涙ぐましや・・・。

原題の「Education」、はあ~こういう意味でしたか~とストンと腑に落ちる感じ。しかし高い授業料だったね~!考えてみれば、この話も人を見る目がないことによって引き起こされる悲劇である。しかも家族揃ってだからね !本当に、世の中おかしな人ばっかりだから気をつけねばイカン・・・と思うのでした。


『007 スカイフォール』これはもう、Mとボンドのラブストーリー!

        



※ネタバレありです。

この週末に夫と行ってきました、スカイフォール。いや結構面白かった!!あれっ、「カジノロワイヤル」は観たけども、ダニエル・クレイグのボンド2作目「慰めの報酬」観てないことに、今、気が付きました・・・。まあ、いっか!(後で復習します)

今回の007は、まるでボンドとMのプラトニックなラブストーリー。もしかして・・・Mがボンドに「本当のあなたの母親は、私よ・・・」と、途中で言い出すんじゃないか?とさえ思いましたが(笑)いや〜、しかし部下を生かすも殺すも上司次第とはよく言ったものだ・・・(ボンドの場合、リアルに生き死にがMのさじ加減に左右されるんだけど)。やっぱり組織に所属している人にとって、良い上司に巡り会うことが一番大事なんじゃないか・・・?と思ったり。

ここからネタバレしますので、未見の方はご注意下さい!

Mの命令で撃たれちゃって、なんとか命は助かったけども、どこかの南国で凹んだ生活を送るボンド(それでも、横には現地調達した美女が心配してくれているわけだが)。MI-6爆破のニュースを見て英国に帰り、Mの自宅で待ち伏せするんですよ。「あのとき・・・どうして僕のこと撃ったのさ!」ってどこまでもイジイジしているボンド。Mは業務上の決定を下しただけなのはわかってるけど、それでもちょっとショックを受けているんですよね。

ボンドは現場エージェントとしては年だから、スパイ適正の再テストを受けるんですが、残念ながら基準に達せず不合格・・・(標的に弾丸がかすりもしないシーンは見ていて切ないです)。それでもMはボンドのことを信じて、大事な現場に出すじゃないですか。普通なかなかそんなこと出来ないよなあ〜って思うのですよ。

そんなMに報いるように、命をかけて彼女のことを守るボンド。議会みたいなところで聴聞を受けているMに迫り来る危機!悪役ハビエル・バルデムを阻止すべく全速力で走るボンド。バックに「♪エンダ〜〜〜ッ♪♪」ってホイットニーの絶唱が流れてたとしても、ちっとも、不思議じゃない!

あと、ボンドがMを自分の育ったスコットランドの荒れ地に愛車のアストンマーチンで連れて行くじゃないですか。「僕の生まれたところを、あなたに見せたかった・・・」みたいなね(GLAYの歌でそんなのなかったっけ)。で、なけなしの装備だけど、昔からある設備を活かしたりして生家を要塞にしてMを守るという、なんだか泣かせる展開。今までにこんなプライベートを見せたボンドがあったでしょうか。

ボンドとMは、もうすでに上司と部下という関係を超越した、固〜い人間同士の絆で結ばれている訳ですよ。今回、真のボンドガールはMということですが、単発のボンドガール達とは一線を画した確固たるボンドガール、いやボンドクイーンなわけです。演じているジュディ・デンチ様の風格のある演技も文句なしです。

というわけで、母子モノとしても(?)非常に楽しめました。アクションは、真新しさはなくスタンダード路線だったけども、ちゃんとハラハラさせるところはさせてくれたし。以下、大作の例によって箇条書き感想です。

・次期Mはレイフ・ファインズか〜。また良い英国俳優さんを持って来たものですね。時々レイフ・ファインズとリーアム・ニーソンの区別が付かなくなるときがありますが、細いほうがレイフ・ファインズですね。レイフ・ファインズは最初Mに対してネガティブでしたが、議会みたいなところで身を挺してMを守っていました。今回、年下男性にモテモテな未亡人、Mなのだった。

・007のブレイン的役割を果たすQには、いかにもギークな若者が。これ誰?と思ったら「パヒューム」に出てた男子でした。パヒュームのとき、99の岡村似って言っちゃったけど、今回は全然そんなことなかったです。ベン・ウィショーさんは、結構可愛い顔をしているので次回も参謀役で出て欲しいな。

・ボンドの同僚のアフリカ系女性エージェント(ナオミ・ハリス)が、まさかマネーペニーだとは・・・。アフリカ系のマネーペニー、しかもアクティブな現場上がりですよ!マネーペニーって、おしとやかでペンより重いものを持ったことのない白人女性ってイメージだったから、見事に裏切られました。でも現代風でいいかも〜。

・今回のボンドガール、中国系のセブリンはベレニス・マーロウという無名の女優さん。中国とカンボジアとフランスの血が入っているそうで、なるほどエキゾチックなセクシー美女。カジノでバッキバキにメイクしてたときは妖艶でした。露出してないようでしているドレスもイイ。ボスのことを聞かれて震える演技も、なかなかイイ!しかしバッキバキにメイクしてないときの顔は、割と普通っちゃ普通の美女。ずーっとあのメイクで通せばよかったのに、ちょっともったいない。あっさり死んじゃったのも、もったいない。

・悪役シルヴァはハビエル・バルデム。怪演っぷりはさすがオスカー俳優やの〜と、期待を裏切らない出来ですが、どうも「ノーカントリー」の殺人鬼がちらついちゃって。きっと同じ感覚になった方は多いと思います・・・。しかし、Mとシルヴァは上司と部下として、逆に上手く行かなかったんだよな〜と思うと、話の深みが増しますね。Mがパーフェクトなわけでもなく、ただボンドとの相性がよかったと。いい上司というのは、誰にでもいい上司ってわけではなく、自分と相性の合う上司ってことなんだな・・・。ところで、シルヴァは途中ボンドのことを狙っていたみたいで、ちょっとヒヤヒヤしました(笑)。

・上海のビルでの格闘シーン、ガラス窓に漢字のイルミネーションが写ってとっても綺麗だった。格闘シーンもシルエットで見せるスタイリッシュさですよ。まるでウォン・カーウァイの映画みたい。ベタな描写かもしれないけど、未来都市って感じがして素敵でした。

・マカオのカジノは、これでもかってくらい異国情緒してて、メインランドチャイナ以外の中華文化圏に惹き付けられる者としてはたまりません。あのボートに乗って、わたしもあそこに行ってみたい〜!!オープニングのトルコにしろ、マカオにしろエキゾチックな旅情をかき立てられるのが007映画の良いところだな〜。でも、橋の下に放されていたコモドドラゴンみたいなのって、そんなに強いのだろうか?それにCGだから動きがスピーディー過ぎた(笑)

・さて、ここにきてダニエル・クレイグですが、もうすっかりボンドですね!ヒュー・ジャックマンがボンド役をオファーされていたってニュースもありましたが、ヒューヒューはちょっと4代目ボンドのティモシー・ダルトンぽいので、寡黙な金髪碧眼の暴れん坊、ダニエル・クレイグでやっぱり良かったのかもしれません。アストンマーチンを爆破されて、スイッチが入ったところは思わず笑ってしまいました。次回作も楽しみです。


OPIとスカイフォールのコラボ!

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